「ありがとう」が苦痛

「ありがとう」ってすごく波動が高くて良い言葉だって、言われてますよね。

でもどうしても、なぜか、その「ありがとう」を言葉にすることすら、苦痛を伴うことがあるようだ。
私がそうだった。

ちょっと前まで、私は本当に人格形成が全くできてなくて、人間のクズだった。

いろいろあって、どん底を味わい、なんとか這い上がろう、という気になった十数年前、
キレイになったら人生少しは楽しくなるだろうか?と思って、
顔や身体をトレーニングと道具で美しく変えられる
と謳った美容団体に関わった。

その時、大先生に
「感謝が無い。何もかも当たり前と思ってる」
と言われ、

毎日何百回も「ありがとう」と唱えなさい!!
唱えているうちに、感謝が湧いてくるから!!!

とすごい剣幕で怒鳴られた。

キレイになること以外に、人としての在り方にも、力を注いでいたのだ。

(確かにすごく修行になって、ずいぶん人として成長できたと思うが、ツライ記憶しかない…。)

いま考えると、確かに感謝の足りない人間だったのだろうが、その時はピンと来なかった。
自分のことなんて、自分ではわかってないことが多いしね。

ただ、こう見えても意外と素直な私は、「ありがとう」と1日何百回も唱えようとした。

でも、感謝が湧き上がるどころか、唱えられないのだ。
「ありがとう」と何回も唱えるのが、ものすごく苦痛なのだ。
「ありがとう」が、ツライ、苦しい…。

もう全然、ありがとうが言えないので、
自分は本当にダメな人間なんだ、
自分は生きてる価値無い、
とさらにネガティブになり、苦しかった。

(まあ、人間のクズだったから仕方ないけど、もう少し、指導の方法あったんじゃなかろうかと思う…苦笑)

これ、いま思うと、心がまだまだネガティブにどっぷりハマっていたし、何よりやはり「ありがとう」を強要されていたので苦しかったんだと思う。

「ありがとう」って、強要されて言うもんじゃないよね。
「ありがとう」って言いたくなるような気持ちになるから、「ありがとう」って言えるんだもん。
感謝の心が湧き上がってこないと、どんなに良い言葉でもツラくて苦しいんだ。

心がネガティブから抜けて、前向きに整ってくれば、感謝の心が育ってくる。
感謝の心が育ってくると、「ありがとう」と言えるようになるし、「ありがとう」と言いたくなることがたくさん起こる。

いまになって、そういうことがわかってきた。
いまは、「ありがとう」と言いたくなることがたくさんだ。
そうなって本当に良かった。

「ありがとう」は強要しちゃいけない。
「ありがとう」すら苦痛な人は無理しなくていい。
「ありがとう」が言いたくなるように、心を整えるとか、自分自身を取り戻すとか、先にやることがある。

「ありがとう」で苦しむ人がいなくなりますように。
せっかくの素晴らしい言霊なんだから。

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