旦那に食べられて撃沈
先日、駅ビルの重慶飯店で購入してきた麻花という中国のかりんとう。
わあ、懐かしい。
子供の頃、母方の法事は中華街だったので、親戚と一緒に中華街を訪れた時に、よく買ってもらった、その当時、大好物だった麻花である。
懐かしくて自分も食べたかったし、息子福山に食べさせたいと、ちょっと観光地料金でお高いが購入してきて楽しみにしていたのである。
昨晩、早速、封を開けて、中を見ると、ネジネジにねじられたかりんとうが、5個入っていた。
子供の時の大好物って、大人になると、それほど美味しくなかったりしますけど、これはどうなのか、どきどきしながら齧ってみた。
固い。
これこれ、この食感だと、懐かしさが込み上げてきた。
うまい。
大人になってもうまかった。
ポリポリポリと音を立てながらかりんとうを齧ると、しみしみと美味しさが口の中で膨らむ。
この麻花を買った目的である、息子福山は、遅い時間に帰宅した。
同じぐらいの時間に旦那も仕事から帰宅した。
2人に麻花を勧める。
子供の頃の美味しい記憶の話をしながら。
息子福山は、「一本もらうね。」と声がけして、自分の部屋に消えていった。
リビングでは、ポリポリと音を立てて旦那が食す。
「どう、美味しい?」
「砂糖がついてないんだな。かりんとうというと黒糖とかなんだけどな。」
この麻花は、生地をネジネジして、油で揚げただけのかりんとうである。生地に砂糖が入っているらしく、そこそこの甘味がある。じつに、控えめな甘さなのである。
よかった。よかった。買ってきて良かったな。と感慨に耽っていた。
ソファーに座ってタブレットで動画を見て、さて、眠ろうかとベットに行こうとしていたら、また、リビングで、ポリポリ齧る音が響いていた。
「えっ?かりんとう食べてる?」と旦那に聞くと、「最後だよ。これ。食べる?」と食べかけの麻花を差し出す。
五本あったから明日食べれると思ったのに、全部、食べられてしまったのである。
「700円したのに。重慶飯店で、買ってきてよ。」と文句を言うと、
「そんなに高いのなんで買ってきたの?」
旦那は、昔からそうである。
結婚当初、おかずを大皿で出した時に、1人で抱え込んで食べようとした。見るからに2人分のおかずを自分の分だと疑いもせずに。
冷蔵庫のリンゴ酢を勝手に、原液をドボドボ入れてお湯割で飲んじゃう。高いのに。
旦那も息子福山も日本茶が好きだから、手軽に飲めるように、粉末の日本茶を買ってきた時も小さじ1杯でいいのに、2杯も3杯も旦那は、無茶苦茶だ。
人が買ったものに対する無頓着さは、天下一品である。
あと、もう一本食べたかったな。はあ。
いただいたサポートで美味しいものを食べて、次のnoteに活かします。