delicious way
ついに倉木麻衣さんのアルバムレビュー最終回です!(新作出たら最終回じゃなくなります。笑)
ということで最終回レビューしていくのははもちろん、1stアルバムです!
「delicious way」2000.6.28リリース
アルバム概要
倉木さんが1999年12月8日に、「Love, Day After Tomorrow」でデビューしたと同時にミリオンセラーを達成、その後立て続けにリリースされたシングルからの流れを組んで発売された1stアルバムです。
その売上はオリコンによると、初動221万枚を記録し、この数値は歴代女性アーティストの中で、オリジナルアルバムの初動売上としては最高記録だそうです。その後売上は着実に伸び、最終的には400万枚を超える大ヒットとなりました。
そんな華々しい記録とは裏腹に、倉木さん自身としてはデビューしたてで右も左もわからず、とにかく無我夢中で(本人曰く、台風の目にいるような感覚)制作されたアルバムで、ジャケットの写真はスタイリストもついておらず、ノーメイクかつ私服のものになっています。そんな初々しさもこのアルバムの良さであります。
そんなアルバムの中身は「Love, Day After Tomorrow」をはじめとする、トップのセールスを誇るシングル数曲をはじめ、完成度の高い楽曲が多く収録されており、その統一された世界観からも、「原点にして頂点」と言えるようなものに仕上がっています。
1.Delicious Way
今作のリード曲です。いつも通りの大野愛果さんとCybersoundのコンビによる楽曲で、倉木さんらしい、親しみやすさを兼ね備えた王道R&Bな楽曲になっています。タイトルは意訳すると「上手いやり方」といった意味になりますが、元ネタは倉木さんが飲んでいたナタデココドリンクからだそうです。どんな飲み物か気になります。
そして歌詞の方はThe•夏ソングとなっていて、「into the sweet sky」とあるように、甘い夏の海と空のイメージが感じられます。
2.Love, Day After Tomorrow
言わずと知れた倉木さんのデビューシングルで、売上はおよそ140万枚のミリオンセラー、倉木さんのシングルでトップの記録を誇っています。
ライブでは「L.O.V.E」の振りが定番となっていて、ほぼ100%歌われる曲でもあります。
タイトルの意味としては、「明後日もまた愛していたい/愛してほしい」というちょっぴり控えめではあるものの、前向きなもので、応援歌的なラブソングになっています。なくてはならない曲ですね。
3.Secret of my heart
3rdシングルで、記念すべき最初の名探偵コナンタイアップ曲です。倉木さんはデビュー前からコナンのことが大好きだったそうで、自分の曲が好きなアニメの主題歌になるなんて、夢のような出来事ですよね。
この曲は、デビュー当時倉木さんがデビューしたことを周りに話せないでいた心境を語ったものであると同時に、新一と蘭のほのかな恋愛模様に置き換えることもできるような、そんな曲になっています。
4.Stepping ∞ Out
ここからはR&B色が濃く出た、Yoko B. Stoneさんの曲が続きます。海外盤の「Secret of my heart」にも収録されていた曲です。
サビ手前の「せつなさも さびしさも やさしさも 全部光に変えて」という詞がなんとなく印象的です。
5.Baby Tonight ~You & Me~
ゆったりとした、ワルツ調の曲になっています。歌詞のほとんどが英語で、倉木さんとマイケル・アフリックさんの共作になっています。
6.Can’t get enough ~gimme your love~
ラップらしきものが入っていたり、メロディも決してアップテンポではないですが、ノリやすくリズミカルなので耳に残りやすい曲です。また、「Baby Tonight」と同様に英詞が多く、作詞は倉木さんとYokoさんが共同でされたようです。
7.NEVER GONNA GIVE YOU UP
アルバム発売直前にリリースされた4枚目のシングルです。この曲はかなりダンサブルな曲で、これ以前のシングルではミディアムテンポな曲が続いていたため、もしリアルタイムで聞いていたら結構ビックリしていたんじゃないかな、と思います。
倉木さんとマイケル・アフリックさんのめちゃくちゃカッコいいラップが入っています。
ちなみにこの曲の詞も倉木さんとマイケル・アフリックさんの共作になっていて、倉木さんのお話曰く、デビュー当時はいろんな方に支えられながら歌手活動をされていたことが窺えます。
8.Stay by my side
2ndシングルです。売上としては100万枚弱で、「Love, Day After Tomorrow」、「Secret of my heart」に次いで3番目に売上が多いシングルです。
先述の2曲と並んで、倉木さんの代表曲とされることが多いですが、その中では披露される機会が少なめで地味な印象もあるものの、倉木さん自身は自分の曲の中でもかなり思い入れが強く気に入った曲のようで、ここぞというところで大切な曲として披露されることも多いです。例えば、昨年配信されたクリスマスライブでは、「Love, Day After Tomorrow」と「Secret of my heart」はあらかじめ収録されていたスタジオライブのセットリストだったのに対して、この曲は配信終盤で「Reach for the sky」と「thankful」の2曲と共に生配信で披露されました。
実際僕も3曲の中だったら、この「Stay by my side」が1番好きです。
9.Everything’s All Right
「Love, Day After Tomorrow」のカップリング曲です。カップリングといえど、140万枚売り上げたシングル、400万枚売り上げたアルバムの収録曲なので、近年の表題曲よりは有名だったりするんでしょうか。
「Love, Day After Tomorrow」と似て、暗めな印象もあるものの、キャッチーで親しみやすい曲です。サビの「Everything’s gonna be all right. If you wanna get down tonight」のところなんかはすぐ覚えられて、歌いたくなります。また、Aメロではかなり低音も出てきて、意外と聞く機会の少ない倉木さんの低音の響きを堪能することもできます。
10.happy days
個人的には今作一の神曲です。メロウな切ない雰囲気が最高にいいです。ファンの間でも人気の高い曲なんじゃないかなと思います。
この曲は、倉木さんがデビューする際に、関東から関西へ引っ越すことになったときに、離れ離れになってしまった親友へ向けて書いた曲だそうです。僕も小学生時代転校を経験したり、友達との関係どれそれがあったりしたので、倉木さんの曲の中でも感情移入度MAXの曲です。
ずっと生で聞きたくて、20周年のツアーで、アコースティックギターと共に始めて生歌唱を聞くことができたときは涙が止まりませんでした(といっても、その前に大野愛果さんとデュエットした「Tonight, I feel close to you」やその後に続いて西川悟平さんとのコラボで披露された「あなたがいるから」で既に号泣状態ではあったのですが…)
ちなみに、タイトルの「happy days」というフレーズは、曲中では間奏の「We share our happy days」というフレーズのみで登場するのですが、これにもちゃんと理由があって、当初のタイトルは、サビ終わりの「I won’t forget our memories」から「memories」だったそうです。ですが、「memories」だと終わってしまう感じがして寂しい、もっと前向きな気持ちがほしい、といった理由から「happy days」に変更されたそうです。何とも素敵なエピソードですよね。
11.君との時間
アルバムのラストにふさわしい、しっとりしたバラードです。また、倉木さんの曲では日本語タイトルが初登場になっています。そんな意外と特別な部分まで含めて何でもこの曲ができた時からアルバムのラストになることは決まっていたんだとか。それも納得の一曲です。聞けば聞くほど、聞くたびにどんどん良さが沁みてきます。
最後に
遂に倉木麻衣さん全てのアルバム(+α)のレビュー記事を書き終えました!初回の「unconditional L♡VE」からちょうど1ヶ月、平均して2日に1本ほどのペースで書き上げることができました。
こうして改めて振り返ると、今までとまた違う視点で倉木さんの音楽を楽しめることができるようになりますし、なによりも、倉木さんの活動がいかにすごいものか、そして倉木さんの「音楽を届けたい」という思いの強さを感じ取ることができました。
すでに超有名人な倉木さんではありますが、アルバムごと目を通すと、まだまだ知られていない魅力がたくさんあると思います。そんな素敵な部分が、僕の記事によって1人でも多くの方に伝われば幸いです。
というわけで最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました!
今月はあと2本、普通(?)の記事を書く予定です。
それを書き終えたら、来月あたりにもう一本少し大きい記事を書いて、また新しい形で記事をお届けしていこうかと考えています(もしかしたら少しお休みするかもしれません)。
そんなわけで、本当にありがとうございました^_^
またお会いしましょう!
もしよろしければサポートよろしくお願いします。サポートでいただいたものは何か新しいことに挑戦するときに使わせていただきたいと思います。