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Perfect Crime

夜遅くにこんばんは。
倉木麻衣さんのアルバムレビューも残すところあと2回、来るところまで来てしまいましたという感じです。

前回はなんだかんだ盛りだくさんになってしまいましたが、今回はまた本編に戻りまして、

「Perfect Crime」2001.7.4リリース

レビューやっていこうと思います!

アルバム概要

およそ150万枚を売り上げたという、倉木さんの2ndアルバム、倉木さん曰く、「無我夢中で制作した前作に比べて、このアルバムは切磋琢磨したアルバムで、まるで一本の映画のような仕上がりになっている」とのことらしいです。

「Love, Day After Tomorrow」、「Stay by my side」、「Secret of my heart」に次ぐ人気・有名楽曲が多く収録されていて、倉木さんの音楽を知るためには必聴の一枚になっているかと思います。

アルバムのカラーとしては、アメリカンポップス一色に染まっていた「delicious way」と比べると、今では常連の徳永暁人さんが初参加されたのを皮切りに、かなりバラエティに富んだ内容となっています。

1.PERFECT CRIME

表題曲、ハードロックな曲調から始まるめちゃくちゃカッコいい曲です。前作にはなかった倉木さんのボーカルの力強さを感じることができる一曲で、明らかに今までと違うんだというアピールにもなっているのではないでしょうか。後に10thシングル「Can’t forget your love」と両A面として、アレンジ違いのものがシングルカットされました。僕はアルバムバージョンの方が好きです。

2.Start in my life

7thシングルの2曲目で、名探偵コナンEDテーマです。一曲目がハードでこの曲はミディアムテンポで、と若干落差がありますが、逆にそれもまた一つという感じですし、「卒業」という人生の区切り(=人生の新たな始まり≒Start in my life)という意味ではこの位置がピッタリでもあります。
大野愛果さんの曲で一番名曲になる部類(?)の曲で、切なさと希望のバランスも最高な、サクラのよく似合う曲です。

3.Reach for the sky 

6thシングルで、倉木さんのシングルでは5番目に多い売上を誇っています。「Start in my life」と似たミディアムテンポの曲です。こちらも超名曲です。陽だまりのような温かさを持った、辛い時も寄り添ってくれるような一曲です。このアルバムの後半にリミックスがもう一度入っていたり、2013年頃に新録されたものが配信されたりと、バージョン違いもたくさんあり、人気のある曲です。昨年配信されたクリスマスライブでも「Stay by my side」「thankful」と合わせて特別枠で披露されました。倉木さんにとっても思い入れの深い曲のようです。

4.Brand New Day 

前2曲と比べると少しアップテンポな曲です。この曲も大野さんの曲ですが、いい意味であまりぽさを感じないですね。始まりの合図という感じがします。

5.Stand Up 

8thシングルで、倉木さんのシングルとしては4番目に売上が高く、およそ50万枚のセールスでした。ライブでの盛り上げには欠かせない定番曲でもあり、聞く機会は多いです。徳永さんの初提供曲でもあり、歌って踊りたくなるキャッチーなメロディは徳永さんならではの魅力だと思います。

6.Come on! Come on!

テイストは違いますが「Stand Up」同様キャッチーな曲です。過去のライブのセットリストを見るとそこそこ登場率が高いのでライブで盛り上がるのかな?と思いますが、僕はまだライブで聞いたことないのでぜひ生で聞いてみたい曲の1つです。

7.always

9thシングルで劇場版名探偵コナン「天国へのカウントダウン」主題歌かつEDテーマです。オリジナルの音源で聞くとそうでもないですが、ライブだとアンコールのラストに来ることがほとんどで、超盛り上がるなくてはならない大切な曲です(NEWアルバム「unconditional L♡VE」の通常盤に収録されているボーナストラック「always~All Fan’s Chorus Special Edit いつでもLOVE ずっとSMILE~」と聴き比べても面白いかもです)。コール&レスポンスで定番となっている「always give my love, always give my love to you」の部分は後から追加されたそうです。今となってはここがなきゃ「always」じゃないっていうくらいですけどね。不思議なものです。
歌詞の内容もまさに元気の出る応援歌そのもので、初めて明確に"応援歌"としてリリースされた曲でもあります。「CDTV」のランキング企画では「受験の時励まされた曲」で10位にランクインしたそうです。

8.What are you waiting for

ここへきて前作「delicious way」の雰囲気を踏襲した楽曲がやってきます。今作では初登場のYoko B. Stoneさんの提供曲です。倉木さんの声がいつになく"渋い"雰囲気なのが聞きどころです。

9.think about

5thシングル「Simply Wonderful」のカップリング曲です。表題曲は未収録なのにカップリングは収録されました。なんとも哀愁漂う雰囲気はYokoさんの暗いメロディラインならではです。

10.冷たい海

7thシングルの一曲目です。サウンドもさることながら、歌詞の内容まで含めても、倉木さんの楽曲史上最もダークでシリアスな曲と言えるかもしれません。その神秘的で独特な雰囲気から非常に人気のある曲で、元モーニング娘。の高橋愛さんやタレントの中川翔子さんも好きな曲として挙げられています。
気になる歌詞の内容は、当時社会問題になっていたという「少年犯罪」をテーマとしており、そんな地球で生きていく子供たちに寄り添っていく(あるいは自分自身に置き換える)ような曲になっています。当時18歳の少女が書いたとは思えない、大変大人びたテーマですが、決して直接訴えかけるのではなく、あくまで比喩や英詞などを用いて間接的に表現されていて、そこに思いを宿すことというのは当時の倉木さんだからこそできたことなのかもしれません。比喩の具体的な例としては冒頭の「砂漠に咲く蒼い月の花」というのは「現代の地球に生きる子供たち」という意味、といった具合でとにもかくにも奥が深い曲です。聞き手一人一人違う解釈で倉木さんのメッセージを受け取ることができると思います。

11.Reach for the sky GOMI REMIX ~Radio Edit.~

前まで「冷たい海」が流れていたとは思えない途端に明るい、シンセがよく聞こえるリミックスです。結論から言うと「なぜ入れた?」っていう感じです。別にこのリミックスが悪いと言っているわけでは決してないのですがオリジナル版の完成度が高すぎるが故にどうしても「しっくりこない」と思ってしまうサウンド、そもそもシングル盤の「Reach for the sky」にてすでに音源化済みな点、さらには他のアルバムでリミックスが収録された時と違って「ボーナストラック」になっていない、つまりアルバム本編の後ではなく途中、しかもよりによって「冷たい海」のあとに収録された点など、不可解な点が少々多いです。
これ入れるくらいなら何故か収録されなかった「Simply Wonderful」いれればよかったのにとすら思ってしまうのですがね。
ちなみにですが、今回レビューするにあたり全部聞いてますが、普段「Perfect Crime」を聞くときはこれだけスキップして聞きます。笑

12.いつかは あの空に

穏やかな雰囲気のバラードで、歌詞は、倉木さんが床の上に落ちてしまった白い花と自分自身を重ね合わせて書かれたものになっています。
「床に落ちてしまった花」というと切ない感じですが、メロディは意外と明るくて、切なさ全開というわけではなく、悲しみの中にも希望を見出せるような、そんな優しく温かい楽曲になっています。

13.The ROSE ~melody in the sky~

全英詞の短いピアノバラードで、このアルバムを一本のドラマに例えるなら、エンディングテーマかエピローグに当たる感じかなと思います。
うまい表現が思いつかないのですが、他の曲と比べると倉木さんの張った感じの"太い声"が聞ける曲です。ライブリハーサル音源のアコースティックギターバージョンが後の31stシングル「PUZZLE/Revive」の初回限定盤に収録されました。

最後に

今回は倉木さんが18歳のときにリリースされた2ndアルバム「Perfect Crime」をレビューしてみました。僕のレビュー記事は逆時系列順なので、まだ1stアルバム「delicious way」にはほぼノータッチですが、そこからは明らかに変化が見られていて、それは曲調の多様さだったり、ボーカルの幅だったり、聞き応えのあるものなんじゃないかなと思います。
でも通して思うのは、倉木さんは天然でおっちょこちょいな部分もありますが、芯をとてもしっかり持たれた方で、強い思いがあるんだということはどの時代のどのアルバムを通しても感じられます。「FAIRY TALE」の時もそうでしたし、この後の「delicious way」ももちろんですが、18歳の女の子が歌詞を書いて、歌っているものって思えないんですよね。大人びているというか、とにかく素敵な人格者なんだな、というか。
それで歌も上手いし、顔も可愛いしで、天は二物を与えずとは誰が言ったものか…笑。
何を言いたいのかよくわからなくなってしまいましたが、変わらないのは、倉木さんが僕にとってそれだけ魅力的なアーティストであるということですかね。

というわけで、次回は倉木さんの記事最終回です!読んでくださり、ありがとうございました^_^

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