カフェ開業に必須の食品衛生責任者講習を受けてみて
こんにちは。
カフェ開業に向けて必ず必要な食品衛生責任者の資格を通るために、講習を受けてきました。
持っていないとお店を開けないので申し込みましたが、当日まで「どんな講習を受けるのか」、「試験に落ちることはあるのか」など、謎が多すぎたのでここで記事にして、これから受ける方のお役に立てればと思います。
ちなみに、ここで紹介するのは東京で受講する場合について書いています。
地域によって、状況が異なると思いますのでご承知おきください。
食品衛生責任者とは
食品衛生責任者とは、
「衛生管理を行い、安全な食品をお客様へ提供するための知識を持った人」のことです。
食品を取り扱う営業所ではこの資格保有者を、「事業所の食品衛生責任者」として必ず1人は置く義務があり、飲食店の開業には必要不可欠な存在です。
食品衛生責任者の資格は現役高校生以外の17歳以上であれば、学歴に関係なく誰でも簡単に取ることができます。
資格を取るために必要なこと
資格を保有していない場合、食品衛生責任者になるためには講習を受ける必要があります。
しかし、難易度は高くなく、1日ですべての科目が終わるので何度も通う必要はありません。
また、講習終了後には修了試験も実施されますが、これはきちんと講義内容を聞いていれば答えられる内容のものですので、事前勉強は不要です。
飲食店の営業許可更新時にもこの講義を受ける必要があります。
もし講習を受けないと更新申請ができないので、必ず受講するようにしましょう。
受講が免除される場合
食品衛生責任者講習は「食品の衛生」を学ぶためのものです。
そのため、既に当該の知識を持っていると考えられる場合は、受講しなくても食品衛生責任者になることが可能です。
具体的には管理栄養士や調理師などの資格保有者が、受講免除者に該当します。
講習の申し込み
実はここが一番大変でした。なぜかというと、講習の枠がずっと先までないからです。
わたしは、2020年末(12/26くらい)に申し込みましたが、その時点で、最短で受講できるのは4/5となっていました。
4ヶ月も先まで、受けられないなんて開業を急いでいる人には耐えられないですよね。
しかも、そのまま年末年始の休みになってしまったので、申し込みが受理されるのに1週間以上待ちました。
希望の日にちと会場を見て第3希望まで選びます。
都合が悪くなるとまた4ヶ月も待つことになると思うとドキドキでした。
ちなみに4/9時点で、最短で受講できるのは7/5となっています。
やはりかなり待ちますね。
いつかはお店を持つかもと思っている方は、開業するしないにかかわらず、受講しておくことをおすすめします。
申し込み方法
申し込みは郵送のみです。
また、直接協会に行くと申込書が置いてあるそうです。
日程表で空いている受講日と会場を第3希望まで選んで、送ります。
先着順なので、第1希望が通らないこともあります。
わたしは第2希望でした。
申し込みが受理され、受付票が届いたら当日を待つだけです。
受講料
費用として、10,000円(教材費含む)を受講当日に支払います。
(尚、2021年6月1日より受講料が12,000円に改定されます。)
講習科目
講習会は9時45分に始まって16時30分に終わります。
具体的な受講科目は以下の通りです。
・公衆衛生学
・衛生法規
・食品衛生学
合計で6時間とほぼ丸1日かかります。
・修了試験
修了試験の小テストは基本的に、講習会で聞いたとおりの内容が選択式で出題されます。
そのため、テキストを開いて講義をよく聞きメモを取っていれば答えられる難易度の試験で、事実、全問正解率も高いです。
当日の様子
ここまでは、ネットでなんとなくわかっていましたがそれでもやはり、謎が多かったので、当日の様子を率直に書きます。
多少失礼な表現もしてしまうかもしれません。
受講表には9時30までに来るようにと書かれていたので、9時20分頃に会場に着きました。
わたしの会場は、千代田線・新御茶ノ水B3出口を出てすぐの連合会館でした。
出口を出るとすぐに会館の入口が見えます。
2階が受付でしたが、階段下まで受講される方の列ができていました。
1つ目の受付では、受付票と身分証、筆記用具を提示します。
持ち物は何も指示がありませんでしたが、筆記用具は必須です。
2つ目の受付では、コロナ対応についてチェックシートを記入します。
3つ目の受付で、受講料を支払い、座席を指示されます。
会場には、115名の受講者がいました。
スーツ姿の新入社員のような方がたくさんいたので、飲食業の会社がまとめて受講しているので、枠がたくさん埋まっていたのかもしれません。
時間になると協会の方が注意事項について話はじめました。
50代くらいの女性でしたが、「かなり威圧的に話すな」という印象を受けました。
とても不愉快でした。
会場では、携帯電話・スマホの使用が禁止されています。
会場内にスタッフの方が数名巡回していて、スマホをいじっている人や、寝ている人を注意して回っていました。
午前の部
午前は衛生法規と公衆衛生学について3時間講義を受けました。
途中、11時から15分間の休憩がありました。
飲食店を経営するのに、様々な法律について知っておかないとと思い、しっかり学んで漏れがないようにしようと意気込んでいました。
しかし、
講師の50代くらいの女性は、この紙を見ながら脈絡のない話を1時間くらいしていました。
狂牛病の話をしていたかと思うと、昨日行ったお店の話になり、さらに震災の時の物資が足りなかった話へ飛んだりと、意味不明でした。
一体何を学んだらいいのかわからない、自分がその情報を得てどう活用できるのかわからない話をひたすら聞くのは本当に苦痛でした。
そして、休憩後に、時間が足りないと言い始め、テキストを開くように指示されました。
そして、テキストの太字部分をひたすら読み上げていくのを聞いている状態になりました。
時々、講師の気になるワードが出てくると話が脱線して、しばらくするとまた太字を読み進めていくといった具合でした。
挙句の果てに、「あとはご自分で読んでください」「時間が経つとテキストは開かなくなるからお昼休みに読んでください」と受講者に丸投げの発言で終わりました。
講師は自分の話がさも有益かのように終始ご満悦でしたが、わたしは怒りで震えていました。
これから、自分の店で夢を叶えるために真剣に学ぼうとする人たちに対して、このような講義をする(おそらくこれまでもずっと同じことをし続けてきた)ことが許せませんでした。
そして問題なのは、こうした役所の講義にはアンケートがないことです。
講師や協会は講義の内容が、受講者の課題に答えられるものであったのか、今後改善の余地があるのか振り返ることをしません。
普通の会社や講師なら、受講者アンケートは喉から手が出るほど欲しいですよね。
講義をする度に内容をブラッシュアップしていけば、講師も受講者もプラスになります。
しかし、この手の講習にはそういう意識がありません。
非常に問題だと思うのですが、どうしたら彼らの思考を変えられるのでしょうか。
教員の免許更新や車の運転免許更新などもそうですよね。
一体誰の役に立っているのでしょうか。
昼休憩
午前の部が終わると、休憩に入ります。
休憩は45分間です。
通常ならこの時間に受付表の提出となるそうでしたが、混雑になるため、今回は受付表を机の上の置いておき、回収してもらうという形になっていました。
会場内の食事はご遠慮くださいとのアナウンスがありました。
その後すぐに、持ってきた方は自席で食べてくださいと態度が軟化しました。
周りにはお店がいっぱいありますが、ちょうど会社もお昼の時間なので、時間が不安な微妙な時間でした。
結局、お昼はコンビニで買い会場の自席で食べました。
昼休憩中に、食品衛生責任者のプレートを800円で販売していました。
販売はお昼だけで、あとは協会で買うか、郵送1000円で買うかになるそうです。
縦型と横型があるようで、店に掲示することが求められているそうです。
たくさんの人が買っていましたが、必ずそのプレートでなければならないということではなく、大きさを満たせば自分で用意しても大丈夫です。
印刷して、ラミネートすればもっと安くすむのでわたしは買いませんでした。
午後の部
午後は講師の先生が変わりました。
70代の男性でとても穏やかな話し方をされる方でした。
内容は食品衛生学です。
驚いたことに、講師は食中毒について、延々と1時間半話し続けました。
微生物やウィルスの種類、耐性、症状や事例などをひたすら話しています。
食中毒について学ぶことはもちろん必要ですが、そこまで詳しく話さなくても良くないかと思ってしまいます。
寝てしまう方もたくさんいましたが、スタッフの方がすぐに起こしに行きます。
午前よりもスタッフの方の目がギラギラしていました。
寝させないようにという使命感で動いているのだと思いました。
正直、退屈な講義でスマホを出せないので辛かったです。
わたしは、声をシャットアウトして、ひたすらテキストを自分で読み返して、店舗経営に必要そうな情報に自分でアンダーラインを引いて時間を潰していました。
テスト
講義が終わって、16時からテストでした。
テキストなどは全てしまうように指示され、問題用紙が配布されました。
問題用紙の下の方に切り取り線があり、席番号と氏名を書き、5問回答して提出するというものでした。
問題は5問、全て3択で、問題文の中から正しいものを1つ選ぶというものでした。
制限時間は5分間、時間が来るとすぐに回収されました。
回収されると、講師が問題について解説します。
その間に、スタッフの方が採点されたようで、解説が終わるとすぐに、解答と正答率が発表されました。
115名中91名が全問正解だったそうなので、テストの難易度はとても低いです。
解説が終わると、一人づつ資格を証明する手帳が配布されます。
資格は生涯有効で東京以外でも有効ということなので、この講座は二度と受けることがないとわかり安心しました。
以上、これから食品衛生責任者講座を受講される方にお役に立てれば嬉しいです。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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