濁河温泉に行こうと思ったのだが
私は温泉が好きです。
それもやっぱり、源泉が濁っていると何か単純に効き目があるような気がしてしまうという、温泉ルッキズムにとらわれた“にわか”ですw
さらに付け足すと、“日本一”の類は気になるというミーハー体質であります。
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さて、タイトルの濁河温泉(にごりごおんせん)です。くどくど説明するより、下呂市公式観光サイト「げろたび」の紹介を貼っておきましょう。
まず名前に惹かれますね。鉄分の多い含土類芒硝泉だそうで、濁っているがゆえの命名でしょう。
そして、この文章の「標高1,800mでの通年営業温泉街」というところもポイントです。温泉街を何軒から定義するとか、他所のデータと比較したわけではありませんがたぶん日本一でしょう。
標高が高いだけなら、立山黒部アルペンルートのみくりが池温泉や、ランプの宿高峰温泉(トレッキングがてら現地まで行ったことはあれど、泊り専用の湯舟とかもあるので、ちゃんと宿泊して入ろうと思い湯にはつからず)などがありますが、ともに一軒家でなかなか予約が取れないという側面があります。ですが、ここは市営の日帰り施設もあるとのことなので、アクセスの最悪さを耳にはしていましたが、折りをみて足を運ぼうと思っていたのでした。
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なので、昨日突然思いたって向かってみたのです。
私は愛知県設楽町の住民なので、ここから何時間で行けるのか、きっちり10時にスタートしてひたすら国道257号線を北上していきました。以前何回か湯あみした付知峡温泉をこえ、天下の下呂温泉をこえ、濁河への入り口たる下呂小坂についたのがだいたい12時30分くらいですか(ちょっと飛ばしてますw)。この時点で、残りの走行可能距離は約180kmになっていたので、あとは往復80㎞をこなすだけ、ガソリン量的には余裕なはずです。
その片道40㎞の半分は鈴蘭高原に向かう広くて痛快な道、通称「鈴蘭スカイライン」なので、問題なく移動できるのですが、問題は濁河サイドに右折してからですね。ひたすら狭い&基本のぼりの起伏&崖沿いというろくでもない道で、それが20㎞以上続いていくのです。ともかく対向車が全くこないのが救いです。
そして、あと数キロで現地だろうというその時に気付いてしまったのです。ここまでの道を囲う多量のスノーポールと、まったく存在しない対向車を顧みるに、もしかして冬季休業なのでは…と。HPを確認しようにも、もうアンテナなど立っていません、もう行くしかないとメーターをみると走行可能距離が36㎞になっていました。さっきまで150㎞くらいだったはずなのですが、…悪路ゆえセンサーがおかしな判定をしているようです。とはいえ、復路の走行も保証してくれない表示には、正直心が凍ります。
…そんな不安の中、とりあえず現地には着きました(結局、家から約3時間15分)。現地というか温泉地とされている入り口から目に入る数件の家屋だったらしき物件はすべて朽ち果てた廃墟です。それを横目に最初にあるまともな建造物が「市営露天風呂」なのですが、ロープで固く閉ざされていました。
あとで調べると、とっくの昔11月7日から冬季閉鎖していたのでした。そんなわけで絶望感を味わいながら、そのままUターンして帰路をとってしまいつつ、来年のリベンジを誓ったのでありました。
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今、観光宿泊サイトをみると、温泉宿が並んでいる地域はもっと奥だったようですね。中には日帰りも受け付けている処もいくつかあるとのこと。
そもそも、“通年営業温泉街”というワードにひかれてゆえの今回の行動だったはずです。だから、なぜその先を目指さなかったのか…今では後悔しきりです。
たぶん、間違いとはいえガソリンの量表示の少なさ(最終的には現地到着時走行可能距離24㎞になってたw)、昨年の雪のせいで半壊した廃墟群、鉛色の雲がたちこめた心なしか暗い天気…といったネガティヴ要素せいで、一刻も早くここを離れたかったんですな。
したがって、その奥に点在しているはずの湯の谷荘、濁河温泉ロッジ、ひゅって森の仲間といった魅惑的な日帰りの湯や、宿泊のみですがランドマーク的な朝日荘(←日本秘湯を守る会会員!泊まりたい!)を見逃してしまったのです。次回はこの辺りもふくめて、ちゃんと廻ってみたいですね。
そんなわけでひきかえしです。いい加減またあの悪路を繰り返すのはおっくうだったのですが、一度通った道ですから何となく安心感はありました。
ガソリンも下りが多くなると36㎞まで回復していて、何とかGSのある飛騨小坂までは持ちそうです(飛騨小坂まで戻ったら90㎞になってた…おいw)。
そして、驚いたことに帰路には対向車が少なくなく、「冬はやってないよ」とか伝えるべきかとも思いましたが、なんのことはない普通の宿泊者の方々だったのだと、今はわかります。
なんにしろ教訓、下調べは入念に、思い付きでいくものでない!…ってことですね。
※、ついでに判明したのですが、このルートは11月いっぱい通行止めだったそうで、その時期だったらまた違う間違いを犯していたんだろうなぁ…と、反省することしきりです。秘湯をめぐるということは道路事情や自然環境も考慮しないといけないことは、以前白骨温泉に行ったとき学んだはずなのに…。
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なお、帰りぎわ、代替的に寄った「巌立峡 ひめしゃがの湯」は、非常に湯力の強い名湯でお勧めです。徒労も洗い流してくれました。
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