明治時代の都市伝説詰め合わせ
今回は以前配信でも少し話をした大好きな明治時代の都市伝説詰め合わせをnoteにしました。
よかったら明日の朝食で話すネタにしてください。
●赤い星に現れた西郷隆盛の説
明治10年に「空に赤い星が現れて、その中に西南戦争で死んだ陸軍大将の正装を着た西郷隆盛がいたのを見た」という人々が何人も現れ大騒ぎになった。
当時の日本人は天体について知識がなく、火星の大接近で赤い星を見た際、「急に現われた異様に明るい星の赤い光の中に、陸軍大将の正装をした西郷隆盛の姿が見えた」という噂が広まり、これが「西郷星」と呼ばれることになり、大騒ぎとなりました。
●西郷隆盛ロシアで生存していた説
明治24年に当時は皇太子だったロシアのニコライ2世が来日しました。
このとき日本で「西郷隆盛は西南戦争で死なずに生きており、ロシアに渡っていた」と信じられていたことから「西郷隆盛が皇太子と共に帰国する」という都市伝説が広まります。
この都市伝説を信じた人は多く、元陸軍の津田三蔵（つだ さんぞう）もその一人。
津田三蔵は西南戦争で戦果をあげ生き残った警察官ですが、西郷隆盛が帰還してしまったら自身の功績が失われる事を恐れ、西郷隆盛を暗殺するために皇太子に斬りつけるという「大津事件」が発生しています。
赤い星の西郷星も含めて、どれだけ西郷隆盛が大人気だったかわかる話ですね。
●西郷隆盛本当の姿が謎説
その姿を写した写真はほとんどなく、有名な肖像画や上野の西郷像の姿が印象的な西郷隆盛。
実は西郷隆盛の肖像画や銅像は全くの別人だと言われています。
この有名な肖像画を書いたのはキヨッソーネ（明治天皇の肖像画とかも書いた人）ですが、キヨッソーネが周りから聞いたイメージと西郷隆盛の家族の顔を下地にして書き上げたと言われています。
そして、名前も本当は西郷隆盛ではないと言われてます。
当時、明治政府が西郷隆盛の功績を讃える為、書類を書いていました。
その時、西郷隆盛の下の名前が誰もわからず、政府が西郷の友人だった吉井友実（よしい ともざね）に西郷の名前を伺いました。
しかし、吉井友実も西郷の下の名前が出てこず、やっと思い出した名前が隆盛だったそうです。
しかし、隆盛は西郷の父の名前であり間違えだったそうですが、西郷はそれ以降、西郷隆盛と名乗り続けたそうです。
●本当の名前も違う説
本名は西郷たかながと言われていますが、そもそも「わざと本名を伏せた」とも言われており、真相は分かっていません。
●夢枕に立った坂本龍馬の霊
昭憲皇太后（明治天皇の奥様）が日露戦争の前に白装束の坂本龍馬が夢枕に立ち「間もなくロシアとの戦争が始まります。私が海軍を守り、日本を勝利に導くのでご安心ください」と言ったと新聞に掲載されたことがあるそうです。
●貞子母のモデル御船千鶴子と長尾郁子
「千里眼」という能力で「紛失してしまった物の在り処を言い当てる」
「封筒に入ったものや箱や壺に入ってる物の中身を言い当てる」ことが出来る超能力者だった。
この能力に関心を寄せた東京帝国大学心理学科助教授の福来 友吉が御船千鶴を訪ね千里眼の実験をし、実験は見事に成功します。
この結果を新聞が報道し御船千鶴子は一躍有名人になります。
そうすると全国から「私も千里眼できる！」という猛者が現れだし、明治は近代社会ではありないオカルトど真ん中世界へ突入します。
その中には長尾郁子という千鶴子にできなかった「現像前の写真の透視」「現像前のポラロイド板に好きな文字を念写」できるという女性も現れます。
長尾郁子の能力も福来友吉含めた科学者が実証実験を行うことになるも、
福来の知人男性と郁子の男女関係や金銭問題も絡んで一気にスキャンダラスな展開になり世間の目が冷め、郁子はその後病死してしまいます。
さらに御船千鶴子も偽物だと言う科学者が多く現れ、一気にバッシングを受けてしまい、24歳で毒物自殺をしてしまいます。
●法廷でガチと認められた？長南年恵の超能力
長南年恵は「どの病にも効く水を空中から出し密閉されていた瓶に水を満たした」という超能力者です。
長南年恵は詐欺で何度も捕まり、トリックを暴くため全裸にされ密閉された部屋で水を空中から出す実験を求められ、なんと裁判で実験は実施され、見事成功させています。
彼女はその後自身の死についても予言をしており、予言通り43才で死亡したと言われています。
今回はたくさんある明治時代の都市伝説を少しだけ紹介しました。
一つの時代にこんだけオカルトが溢れているのは明治時代ならではですね。
まだまだ沢山あるのでいつか紹介しますね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？