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初休み

今日は初休みだ。新年が明けて初めての休日。

今年も初売りセールのためにハードな連勤をしていた。毎日毎日、どの靴を履いたら足が退勤まで疲れないかを考えながら仕事に向かっていた。ニットだと紙袋に服を入れるときに袖が引っかかって、ニットがボロボロになってしまうだろうなと思ったので、この初売りセールのためにお店の中で一番可愛いスウェットを1着買って着続けていた。

この記事を読んでいる多くの方々が、お正月の初売りセールは客として参加しているのだろうと考えるが、今回は少しだけアパレル店員のお正月について書いてみたいと思う。


お正月の人員

まず、どうして毎回ハードめな連勤になるのかというと、スタッフが居ても居ても足りないくらいお客様がご来店し服が売れるからだ。

お店の規模にもよるが、少なくともレジを打ってお金のやりとりを承る人と、レジの中で服を畳んで袋に包む人と、試着室のご案内をし続ける人は、固定で一人はいないと基本的にどの店も初売りセールは回らない。そこにお客様の問い合わせを承る人、売れた商品を出し続ける人などが必要になってくる。さらに全員の休憩を回すとなると、欠けたところに誰かが入るためにもう一人必要になってくる。

今書き出しただけで少なくとも6人は必要というわけだ。どの役割の人もとても重要で、一人欠けると現場は割とてんてこ舞い。

お会計の列に並ぶお客様は、他のお店も見たかったり、家族で来店しているため人を待たせていたりと、焦っている人が多い。その焦りや急いている気持ちに合わせて、私たちもせかせかと(だけど安全に正確に)仕事をしなくてはならない。お客様をお待たせしないためにも、人を十分に確保して、その場に合った適切な対応をしていかなくてはならない。


服屋の裏側

アパレル店員の初売りセールはクリスマス頃から準備が始まる。

まず、年末年始になるといろんな備品屋さんがお休みになる。お正月に紙袋や梱包資材を切らしてしまうと大変なことになるので、クリスマスにはそわそわして今年最後の梱包資材を発注し始める。たくさんの資材が来るということは、それらを保管するためのスペースも確保しなくてはならない。


初売りセールは本当に服が売れていくので、それらを切らさないための服たちがお正月の数日前になると送られてくる。服をしまう棚がぱんぱんになって、入りきらないぐらい。それが三ヶ日を終えるとすかすかになってしまうからびっくり。

人気の商品やたくさん在庫を抱える商品は取り出しやすいところにしまうため、服をしまう棚を整理整頓し始めるのもこの頃からだ。

部屋が汚いで定評のある私だが、仕事になると特にこのストック棚を整理するのが好きなのだ。どの服がどのぐらい在庫があるのかを把握して、どれならどこに入るのかをパズルみたいにはめていく。ぴったり収まってさらに予想していた在庫の量もしっかり入るとすごく楽しいしすっきりした気持ちになる。


晦日や大晦日になると、お正月セールのための売り場作りが始まる。お客様の動線の確保をしたり、商品の陳列の仕方を変えたり、お会計の列を誘導するためのテープを貼ったりする。お店を営業しながらやれることを少しずつやり、お客様がいるとできないことは営業終了後に一気にやる。こうして私たちは正月を迎える。


楽しいけど大変な初売り

私は初売りセールに参加するのは今年で4回目だったので、どんな部分が大変なのかはよくわかっているつもりだったが、何度やっても大変だ。何より連勤が。

仕事自体は楽しいし、とにかく初売りセールは忙しいのであっという間に時間が経つ。疲れている間もないくらい。だからあっという間に連勤が終わる。だけどずっと立ちっぱなしで5日も6日も働いてると、毎日8時間睡眠をとっていても足の浮腫が取れないのだ。靴下の跡とか残りっぱなしという人も周りにいたぐらい。朝起きると足の裏がむくむくしていて、ベッドから降りると違和感がある。ずっとむくむくしている。あとなんでか知らないけど太ももの外側が何日めからか筋肉痛になっている。

連勤中の夜に見る夢はだいたい仕事している。今年は一生レジを売っていた。前に見た夢は一生試着室を開け閉めしていた。

そんな感じでむくむくどきどきの連勤が終わって、日付変わって今日は2022年初休みです。


最後に

私の家族に年末年始が忙しい職種の人がいて、小学生の途中ぐらいから家族でゆっくりという感じのお正月はあまり迎えられていない。だからかお正月をイベントのように盛り上がったり、決まったテレビをみたり、おせちやかにや豪華なごはんを食べたりするのはなんとなく居心地が悪くて好きじゃない。むしろ働いていたほうが自分に合っているなと思ったりしている。

今年もそんな自分らしいお正月が迎えられた。今年もさまざまなことを頑張りたいなという感じです。少し遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。


水野谷みき

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