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何故、インフレになったのか? -為替レートと効率的市場仮説-

何故、インフレになったのか? -為替レートと効率的市場仮説-

ドル円レート。1ドル150円以上あるいは過度な円安はありうるのでしょうか?確かに1ドル155円や160円くらいならあり得るのかもしれません。しかし、かなり昔のように1ドル200円などはないのでしょうか?何故か?答えは為替取引のバランスです。

確かに、為替はドルと円がそれぞれ、市場で売り買いされて、レートが決まっているのだと思います。円キャリートレード?有事のドル買い?確かに。ただ、本当はトレーディング以外で誰が円を買ったり、ドルを買ったりするのでしょうか?答えはPlayStation 5と日本観光です。

PlayStation 5は知っての通り、日本のソニー製です。グローバルで売れているのでしょう。では、アメリカで売られたら?そのドルはどうなるのでしょうか?ソニーのアメリカ子会社にプールされるか、適切なタイミングで日本本社にトランスファーされるでしょう。その場合、ドルでプールされるのでしょうか?円でプールされるのでしょうか?仮に円でプールされると仮定すると、ドルが売られ、円が変われます。為替は円高方向に動きます。

海外の方の日本観光でも同じ事が言えます。昔は銀座だけでしたが、ここ数年、世界中から日本の様々なところに観光に外国の方がいらっしゃるようです。いい事ですね。アメリカ人なら、ドルを円に変換して、日本で使うでしょう。クレジットカードであれ、キャッシュであれ、ドルが売られ、円が変われます。ここでも、円高方向に動きます。

日本はホンダ、トヨタ、ソニーを初め、工学系企業が強く、グローバルで製品が売られてます。過度な円安には働かないはずです。何故なら、円安なら、グローバル企業では商品の売れ行きが伸びて、そのうち、円に換算され、結局のところ、ある一定のところで、円とドルのバランスが取れるのではないかと予想されるからです。

株式における、効率的市場仮説の考え方に近いですね。

では、為替市場は本当に効率的なのでしょうか?筆者は難しい質問だと思ってます。筆者は約10年前、仕事で中国に二週間、滞在しましたが、夜食のハンバーガーセットは日本円換算で約800円だったと思います。スーパーでクッキーを買っても、日本円換算で多少高いように感じました。

それと同じ意味で、現在も為替は効率的ではないのかもしれません。ある人に指摘されましたが、株式の場合は予想もあるけど、決算資料を見れば、ある程度実体と未来が掴めるため、効率的市場仮説はある意味正しく、為替はちょっと違うという事で、私と合意しました。難しい問題ですね。

昔、ドルは金に変換可能でした。金本位制ですね。確か、流動性に問題が出るからやめたのではないのでしょうか?では、貨幣は実態がないのでしょうか?違うと筆者は思ってます。通貨はiPhoneなり、PlayStation 5に変換可能なのです。

どうすれば、経済的に強く、為替相場に左右されにくくできるのでしょうか?従業員給与維持か増すなら、売上高を増やし、コストを下げる。あるいはROASの高いコストを増す。どうすれば、売上高が増えるのか?色々方法はあると思いますが、やはり、愚直にいいものやサービスを作り、適切なブランディングの元、プロモーションをかけるのが吉ではないかと思ってます。

筆者は戦略、IT、ファイナンスからなる第四次サービス産業はあくまでも周辺あるいはサポート産業であり、主役は農業と工業、特に工業だと思っています。

繰り返すようですが、日本は輸出に強く、外貨を稼げる事から過度な円安には、おそらくならないと筆者は睨んでいます。

今回はここまで。よろしくお願いします。

著者略歴

金輝俊 / Hwi Jun KIM
独立研究者。専門は戦略/IT/応用数学

ハイテクITベンチャーのProduct Manager / Chief IT Architect、Webベンチャーのグループリーダー、外資系IT企業のProject Manager 兼 Systems Architectなどを経験。会社を離れて数年後、Webベンチャーと外資系IT企業グローバル本社は、それぞれ東証マザーズとNYSEに上場した。

ファッションテックベンチャーに業務委託で週3勤務のお気楽プログラマとして参画したはずが、グロースハック室 室長 兼 システム開発部スペシャリストに。30人4部門を参謀長として指揮統括し、約10億円の株式による増資に成功。シーリズCへと導く。その後、起業。NMD Soft, Principalとして活動を開始。

社会貢献活動として、原爆の実相を伝えるためと、東日本大震災の解析のために、Nagasaki Archive、Hiroshima Archive、Mass Media Coverage Map of The East Japan Earthquakeなどの開発と一部企画に関わった。

主な著作にThe Real M.Phil Thesis: The Mathematical Foundation of Smart Material Systems / Yet Another Mori-TanakaMBA Thesis: The Modern Strategy from Japanがある。

筑波大学 第三学群 工学システム学類 学士(工学) First Class (イングランド基準。70%以上がA評価)

Coventry University大学院 Control Theory and Applications Centre, Master of Philosophy (Upper Master, Research Degree)。飛び級入学。返済義務無し奨学金付き。

主な受賞にアレスエレクトロニカ展Honory mention、経済産業大臣賞、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品など。

詳細なプロフィールはこちら:https://www.khj1977.net/profile/

以上

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