あのミットに向かって2nd 15話(75話)
スタメン
雷道高校 王蘭高校
1番 遊 西野疾風 1番 中 本山湊
2番 二 町田春一 2番 遊 浦樹
3番 右 橋本静哉 3番 捕 多田野彗
4番 捕 御幸拓也 4番 投 川野ジン
5番 一 小笠原世那 5番 一 佐々木千隼
6番 左 大谷健吾 6番 三 白洲爽太
7番 中 高津真一郎 7番 左 松坂空
8番 三 村上和真 8番 二 田川エイト
9番 投 森田〇〇 9番 右 筒香清人
監:片岡剛喜 監:川野仁作
記録員:若月佑美 記録員:松村沙友理
梅:向こう外国人2人いるの?
しかもガタイが他と違いすぎる
岩:威圧感すごいね
史:それと身長も高い
◯父:あのような人達はいつか戦うことになるから
良い経験になるよ
◯母:〇〇大丈夫よね?
〇〇:王蘭はビデオ見る限り海外のようにアッパースイングでフライボールが多い
だから、スイングに迷いがない
いかにタイミングを外せるかが勝ちにつながる
本山:(あれ?思ったより速い?)
134km/h
拓:まぁまぁかな
これなら大台に乗るのも近いかな…
史:球速UPしてる!
◯父:相当オフやりこんだな?
〇〇:ふっ
ンァ!
ビューーー
グイ
カン!
本山:このスピードで動くのかよ
〇〇:西野先輩!
西:パシッ!
シュッ
小笠原:パシッ
審:アウト!
〇〇:1アウト!
雷道ナ:1アウト!
梅:私達も言ったら楽しそう
岩:やろっか!
梅:やろ!
史:楽しんでる
ウ:2番、ショート、浦君
浦:よろしく
拓:こちらこそ
先ずはどの球を狙ってるのか様子をみる
〇〇:コク
ふっ
シュッ
ビューー
浦:ピクッ
パシッ
審:ストライク!
西:ナイスボールだ森田!
春:良いよ〇〇君!
拓:アウトコースのフォーシームに反応したか…
なら、インコースは…
ビュン
バシッ
審:ボール
拓:インコースにはピクリともしない
アウトコースを狙っている
森田の持ち味は広く使えること
アウトコースに張っといて気づかれたらアウトコースに…って感じかな
アウトコースにカウント5…
〇〇:コク
オフ期間御幸先輩に付き合ってもらい
変化球を試した
そして、生き残ったものをカウントと名づけた
今の所、
カウント0: ムービング
カウント1: フォーシーム
カウント2: 高速ムービング(高速チェンジアップ)
カウント3: スリーシーム
カウント4: チェンジアップ
カウント5: 真カットボール
カウント6:
カウント7: 真カットボール改
カウント8:
カウント9:
ここまでは決まったけど完成してないのもある
ンァ!
ギューーーン
浦:狙い通り!
グン
浦:えっ?
スパァーン
河村:カウント5!✋
今永:だわ!
(同じ左投手としてこんな身近にすごい人がいることに感謝しないといけない)
(まぁ日常はちょっとアレらしいけど…)
観客:空振り三振!
〇〇:よし!
浦:あそこからもっと遠くに…
アレで2年はやばい
〇〇:2アウト!!
雷道ナ:2アウト!
岩・梅:2アウト〜
梅:雷道高校に入った気分🎶
ウ:3番、キャッチャー、多田野君
多田野:あの投げっぷりで2年って凄いな
拓:生意気ですよ
多田野:それはそれは…
お互い投手には手を焼きますね
ジン:彗、何話してんだろう?
にしても、あの投手面白いな
同地区じゃないのが勿体無いわ
〇〇:あと1人…
この人が最も注意が必要だった
拓:あの成宮から3本ヒット打ってるからな
インコースにカウント2、高速ムービング
〇〇:コク
ンァ!
多田野:手元で動く球は前で捕える!
〇・拓:!?
カキーン!!
観客:センター前!
上手いな、あのバッター
多田野:らぁ!
張ってたから良かったけど、狙いに行って押し込まれた…
相当のムービング使いだな
ウ:4番、ピッチャー、川野君
ジン:楽しませてくれよ
拓:調子に乗せたくない
抑えにいくぞ
〇〇:コク
ふー
シュッ
小笠原:バシッ
審:セーフ
多田野:クイックも速いな
〇〇:盗塁はさせない
コンマ数秒でも遅らせる。そしたら御幸先輩が仕留めてくれる
ンァ!
観客:走った〜
多田野:完璧…
バシッ、シューーー
パシッ
西:はい、残念〜
ザーッ
審:アウト!
雷道ナ:らぁ
拓:そんな簡単にさせたらキャッチャーじゃねぇだろ?
多田野:やべぇな
史:肩強すぎ
あの人が高校No.1捕手と呼び声高い
"御幸拓也"
いつか話してみたいかも
梅:あの人どんな肩してんの?
岩:速すぎてわからなかった
〇〇:御幸先輩あざます!
拓:あれだけ走りたい感じ出されたら止めるのが普通だろ?
〇〇:かっけ〜
ジン:何走ってんだよ!
楽しめなかったじゃねぇか!
多田野:ごめん!ごめん!
どんな肩してるのか見てみたくて遂…
ジン:で、どう?
多田野:あれは只者じゃないねぇ〜
でも、揺さぶりでどうにかはできそう
ジン:なら大丈夫だな
親父!
監:なんだ?
ジン:楽しんでくるわ!
監:そうか、行ってこい
(私たちは創部して3年目。色んな経験を踏んで強豪にも引けをとらない強いチームにまで成長した
あとは、成績…
これが1番難しい
でも、野球をしてる本人達が1番楽しまないと成績はついてこないと私は思う
神城さんや雷道さん、同地区の凪さんのような強いチームと渡り合う為にこのオフ選手達は死にものぐるいで野球に打ち込んでいた
それを発揮することさえできれば、負けない
小さな綻びから点を取れたりするもの
先ずは相手の観察が必要ですからね
みんな見落とさないように)
ジン:さぁ抑えにいこうか
多田野:今日も頼むぞ相棒
ジン:ドシっとかまえとけって
ウ:1回の裏、雷道高校の攻撃は、
1番、ショート、西野君
西:らぁ
ジン:シュッ
ビューーン
スパァーン
審:ストライク!
西:130中盤くらいか…
ジュッ
バシ
審:ボール!
2ボール1ストライク
多田野:もっと積極的に振ってくると思ったけどな
ジン:1番打者でこんなことして来んのかよ
嫌だわ
手を出せ!
シュッ
ギューーーン
西:ピクッ
パシッ
審:ボール3
多田野:初回から考えさせられるな
まぁそんな深く考えずにいこう
ジン:ど真ん中でいい
もう一球見てくるはずだから
ラァッ!
シューーー
西:そんなど真ん中は打つに決まってんだろ!
カキーン!
ダン
雷道ナ:センター前!
西:しゃ!
〇〇:ナイスバッチ!西野チーター先輩
多田野:打てる球だけを狙ってるのか?
それともジンの特性を知ってる?
ジンはテンションが上がって来ないと怠慢になることがある
そして、上から目線になる
多田野:これはどうにもならないんだよな〜
多田野:そのムラっけどうにかならないの?
ジン:まじでこれだけはどうにもならないんだよね
多田野:神城実業戦では無かったよな
ジン:それは最初から楽しかったから
多田野:対策とかないの?
ジン:ない訳じゃないけど
危ないんだよな…
多田野:教えてよ
ジン:わざと打たせて危機的状況を作ればスイッチが入る
一歩間違えれば取り返せない
言わば、諸刃の剣
多田野:当たればその後は無双できると…
ジン:そうだね
その代わり打線が打ってくれないとキツいまま
体力はあるうちに
多田野:そうだよね
使いどころ
リードした展開なら迷わず使えるけど同点や初回は使いづらい
でも、投手戦になりそうなら使ってもいいと思う
何が正解かはその時にならないとわからない
ジン:まぁ彗ちゃんに任せるわ
使いどころ
言われたら迷わず解放するよ
多田野:わかった。その代わり首振るなよ
ジン:了解
多田野:雷道からしかもあのピッチャーからそう何点も取れない
先制点は避けたい
初回からスイッチ入れてもらうのは初めてだな
いくぞ!
ジン:ほう…初回から
どっちに転ぶかは終わってからわかること
今はホームを踏ませないため
彗ちゃんがそう判断したのなら従うよ
ウ:2番、セカンド、町田君
春:さくらさんが言ってた
さくら:私の勝手な予想ですけどもしかしたらこの投手、スイッチを打たれることで入れているのかもしれません
雷道ナ:!?
拓:どういうこと?
さくら:ビデオを何回も見たんですけど
強いチームの時は楽しそうに野球をしています
しかし、こう言っちゃ悪いですけど下に見ている相手には投球内容が雑なんです。
拓:どんなピッチャーだよ
さくら:そして、ピンチになったらスイッチが入ってそこからは無双状態なんです
遥香:そこは私も観てて感じました。
西:よく気づいたな
〇〇:さくら、かっきー、すげぇよ
さくら:いや、そんな事は…
なのでど真ん中来た時はスイッチを入れるためと思っておいたほうがいいかと
拓:ありがとう
その情報はどこも知らないだろうからな
だから、神城実業は負けたのかもな
西:俺が打った球はど真ん中
コク
さくら:コク
監:もう一球くるぞ
春:コク
拓:これでわかるな
〇〇:当たればさくらの言った通り
さくらの観察眼は武器になりますね
拓:いや、驚いたよ
誰も気づいていないんだから
さぁ春一狙え
春:ふー
春一はあの構えをとる
春:集中…
ジン:雰囲気あるなぁ
多田野:バントの構えはなし
一か八かだもんな
スイッチを入れるのはどこも知らないはず
敢えてど真ん中打たせて、しかも引っ掛けでもしたら最高
単打ならOK
長打は厳しい
観客:一塁ランナーは俊足、西野
長打なら帰ってくるな
さくら:ランナー2・3塁までは相手は大丈夫だと思ってる
春一君、西野先輩頼みます
遥香:さくちゃん…
これはどちらのチームにも賭けであった…
雷道はど真ん中が来るとわかってはいるため狙いに行くが、来ることがわかっているからこそ力が入っての凡打は最悪
王蘭は成功すればジンがスイッチ入るため最高だが、雷道がタネを明かしていることを知らないため打たれた時の代償がデカい
果たしてこの結果はどうなる…
次回決着
To be continued…
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