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決意と行動③~父との対話~


2020.10
1年で教師を退職し、サッカーの道に進むことを決意。

それから、少しずつ行動を起こしていった。

2021.1.30
峯上裕樹監督と直接会って話をし、
南紀オレンジサンライズFCへの加入を決断。


『決意と行動』、そして加入の決断。
その後にあった父との対話が今回の中心の話である。


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2021.2

すべてを父に伝えようと、実家に帰った。

事情を既に知っていた母と姉は外出してくれて、
父と二人きりで夕飯を食べていた。


伝えようと心に決めていたのに、
なかなか話に踏み出せないでいた…


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父は、
真面目で優しいが、厳格な性格。
そして、バリバリの高校 体育教師である。

小さい頃から「先生にはならん!」と口にしていた自分が教師になったことは、父にとってうれしいことだったのだと思う。


そうした状況で、
10月、実家に帰った時、父と母に「教師を辞めて、サッカーの道に進みたい」と伝えた。

父は「あほか」と小さく呟いた。
断固として反対、という様子が滲み出ていた。


そして、それ以降サッカーについての話は一切できなくなった。


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よし、言うぞ。
と思ってから何分経っただろうか。

しばらくして、ようやく話を切り出せた。


自分の想いをありのまま伝えた。

教師を3月いっぱいで退職すること、
南紀オレンジサンライズFCに加入を決めたこと、
そこがどのようなチームか、
どのようにこの先進んでいくのか。

すべてを話した。


その間、父は声を出さず、じっと静かに聞いていた。

反対したい気持ちでいっぱいだったかもしれない。


伝え終わった後、少し間を置いて父は言った。

「恭平の道は恭平が決めろ。そこはお父さん、お母さんに合わす必要ない」


自分が人に気を遣う性格だと十分理解した上でかけてくれた言葉だと思った。

親に気を遣うことなく、自分の道を行きなさい、と。


さらに、

「やるからには悔い残らんようとことんやれ!」

と言ってくれた。


言葉の数は多くはなかったけれど、
その一言一言に心を動かされ、涙が溢れた。

厳格な父から出た、温かい言葉たちだった。


正直なところ、
こうした父の言葉は予想だにしていないものだった。

もしかしたら、「勘当や」と言われるかもしれないと思っていたから…。



しだいに、重い空気は薄まっていった。

父は笑みを浮かべながら、

「どうせ反対しても意味ないやろ!?」

その通りだった。
自分の頑固さ、良く言えば“信念を曲げない”ところは相当なものだと父も分かっていた。

というより、そこは父親譲りの部分だ。


最後の一言もまた、意外なものだった。

「ってか、はよ彼女つくってくれ!」

そこは、ごめん、としか言えなかった(笑)

これまで言われたことのないことだったので、父もそこは心配してたんか、とハッとなった。


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こうして、父との対話は終わった。

よく考えてみると、
父とこんなに真剣な話をしたのは初めてだったと気付いた。

きちんと話ができて本当に良かったし、
父の言葉は強く自分の背中を押してくれた。


今では、一番といっていいぐらい自分を応援してくれている。これは本当にうれしいこと。

父との対話を通して思ったことがある。

自分の進む道を
一番身近な人が応援してくれるというのは、
何よりもありがたいことであり、
何よりも自分の支えとなる

ということだ。



「教師を退職し、サッカーの道に進む」、
この決意は誰に何と反対されようとも曲げるつもりはなかった。

それが親との縁を切ることになったとしても。

ただ、今だからこうして言えることだが、
やはり身内からの応援、支えがあるのとないのとでは大きく違う。

そうした応援、支えがあって本当に良かった。



父の言葉と想いを胸に、
真っ直ぐ、自分らしく愚直に進んでいく。


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『決意と行動』の話はこれにて終わり。

覚悟を決めて選んだ道を、
たくさんの人に支えていただきながら、
感謝の気持ちを忘れずに自分らしく歩んでいく。


挑戦こそ人生!!










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