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下降トレンドや下落リスクに対応するインバース(反転)型ETF

 12月に入り、寒さも本格的になってまいりました。冬の気温が株価に影響を与える銘柄もあります。今回は、寒い冬、そしてホリデーシーズンに注目されそうな銘柄をPayPay証券の取扱銘柄の中から見ていきます。

INDEX

Direxion S&P500ベア3倍 | SPXS
長期保有向きではないが、株価の下げ局面でパフォーマンスを出す銘柄。景気後退期は、保有を検討する価値あり。

Direxion 20年超米国債ベア3倍 | TMV
金利の上昇局面(国債の下落局面)で有効な銘柄。高金利が長期化する環境では、金利低下局面に強い銘柄との比較検討を。

日経平均ダブルインバース | 1357
日経平均株価が下がると価格が上がる仕組みで、リスクヘッジとして注目を集めている。

Direxion新興国株ベア3倍 | EDZ
新興国株式を対象とする代表的な株価指数の変動率の逆方向3倍となる日次投資成果を目指す銘柄。

Direxion米国リートベア3倍 | DRV
不動産市況が軟調な状況でも、利益を上げる可能性のある銘柄。

Direxion S&P500ベア3倍 | SPXS

 S&P500指数のパフォーマンスのマイナス3倍の日々の投資成果を目指す、米国籍の上場投資信託(ETF)です。11月30日時点の年初来騰落率は、S&P500指数が‐14.39%、SPXSが+14.35%となっているように、株価の下げ局面で良いパフォーマンスになるのが特徴です。

 一方、過去10年間の騰落率(2022年9月30日時点)で比較すると、S&P500指数が+148.89%なのに対し、SPXSが‐99.31%となっており、長期保有には向いていない商品であることが分かります。

 2018年のアップルショックや2020年のコロナショックなどのリスクを予測するのは難しいですが、米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)による今年の金融引き締めが米国経済の景気後退を招き、さらに投資家心理を悪化させる状況を警戒するなら、リスクヘッジの目的でSPXSの保有を考えても面白いかもしれません。

Direxion20年超国債ベア3倍 | TMV

 ICE米国国債20年超指数のパフォーマンスのインバース(反転)の300%にあたる日々の投資成果を目指す米国籍の上場投資信託(ETF)です。

 米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)による今年の金融引き締めを受けて、11月30日時点のTMVの年初来騰落率は+134.96%と高パフォーマンスをあげています。つまり、金利の上昇局面(国債の下落局面)において有効な商品といえるでしょう。

 ただ、FRBの利上げペース減速に向けた観測が強まるなか、TMVは10月下旬をピークに反転しています。2023年は米政策金利の高止まりが予想されており、金利も高い状態が続くことが想定されますが、長期的な観点からは金利の低下局面に強いDirexion 20年超米国債ブル3倍(TMF)に妙味が出てきそうです。

日経平均ダブルインバースETF | 1357

 日経平均ダブルインバースETFは、日々の騰落率を日経平均株価の騰落率のマイナス2倍として計算された日経平均ダブルインバース・インデックスに連動する投資成果を目指す上場投資信託(ETF)です。

 日経平均株価が下がると価格が上がっていく仕組みのため、株価下落を狙った短期的な投資や将来的な株価急落によるダメージを回避するためのリスクヘッジとして注目されています。

 世界的に今年のこれまでの株式市場はロシアのウクライナ侵攻やインフレ、金利上昇の影響を大きく受けており、日経平均株価(終値ベース)も、1月に29,332.16円の高値を付けたあと3月に24,717.53円と16%も下落する場面がありました。この局面でのNF・日経ダブルインバETFの騰落率(1月5日から3月9日)は +36.39%で、NF・日経ダブルインバETFを購入しておけば利益、この間に株を保有していた場合は保有株の含み損をカバーすることが可能でした。

 今後、台湾有事や日銀総裁の交代による金融政策の変化などの可能性をリスクと捉えるなら、NF・日経ダブルインバETFを購入することを検討してもいいかもしれません。

Direxion新興国株ベア3倍 | EDZ

 新興国株に対して弱気の見方をしているようであれば、選択肢となりうる投資商品として「Direxion新興国株ベア3倍」があります。Direxion新興国株ベア3倍は米国籍のETFで、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が算出する新興国株式を対象とする代表的な株価指数であるMSCIエマージング・マーケット・インデックスの変動率の逆方向3倍となる日次投資成果を目指すものです。

 連動対象のMSCIエマージング・マーケット・インデックスは、2022年11月30日現在、新興国24カ国の大型株と中型株を対象として1,386銘柄で構成され、国別の構成比率は、中国の30.4%を筆頭に、インドの14.85%、台湾の14.41%、韓国の11.95%と続いています。

 今年に入ってからのS&P500やナスダック総合指数とDirexion新興国株ベア3倍の動きを比較すると、S&P500やナスダック総合指数が10月に昨年末比でそれぞれ一時約26.7%下落、約35.5%下落した一方、Direxion新興国株ベア3倍は10月に昨年末比で一時2.3倍になりました。

Direxion米国リートベア3倍 | DRV

 不動産の現物投資では、不動産市況の悪化から利益を上げることは困難ですが、「Direxion米国リートベア3倍」への投資はそれを可能にしてくれます。

 Direxion米国リートベア3倍は米国籍のETFで、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出するリアル・エステート・セレクト・セクター指数の変動率の逆方向3倍となる日次投資成果を目指すものです。連動対象のリアル・エステート・セレクト・セクター指数は、不動産管理および開発、不動産投資信託(REIT、ただしモーゲージREITを除く)に携わる企業の証券で構成されています。

 米連邦準備理事会(FRB)の今年の積極的な政策金利引き上げは、米国の株式市場を圧迫しただけでなく、米住宅ローン金利の高騰を引き起こして米国の不動産市場にとっても逆風になりました。こうしたなか、Direxion米国リートベア3倍は10月には昨年末比で一時約2.6倍になりました。

記事作成:2022年12月12日

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ライター:佐藤 隆司(プロフィールはこちら

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