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【投資ノウハウ】格言検証!Sell in Mayは本当!?

 今年の梅雨入りは例年になく早いようで九州南部は5月11に梅雨入りとなりました。過去71年の記録の中で2番目の早さだそうです。これにならってか、株式市場もこのところ少しジメジメとした相場になっています。

 米国の代表的な株式指数であるS&P500は、4月に終値ベースでの最高値を10回も更新しましたが、5月に入ると最高値の更新は、わずか1回(14日現在)です。
 先日は、インフレ懸念からS&P500、ナスダック総合株価指数ともに2%以上急落する場面がありました。

 米国の株式投資の格言に「Sell in May, and go away. Don’t come back until St Leger day.」簡単に訳せば、「5月中に株は売り払い、そのまま相場から離れなさい。セント・レジャー・デイまで相場に戻ってこないように!」というのがあります。

 以前、この欄でこの格言の後半部分、「9月に買ったらどうなる?」のかを検証しました。今回は、この格言の前半部分を中心に検証してみたいと思います。

【4月と9月の特性】

 まず、下の表をご覧ください。この表はS&P500の1971年~2020年までの50年間の月別陽線確率と平均騰落率です。
 月別陽線確率とは、簡単に言えば、月初より月末の株価が高い確率です。騰落率は、何パーセント上昇したのかを示します。

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 この表をみますと、陽線確率では、4月と12月が70%を超える高い確率で株価が上昇しやすいことがわかります。
 その一方で、9月は、一年のうちで唯一、陽線確率が50%を下回る月となっています。

 騰落率に目を移すと、過去50年間で一番上昇しているのが4月、そして、9月は唯一マイナスとなっています。
 株式投資の基本は「安く買って、高く売る」です。4月に株価が大きく上昇しやすいなら、翌月の5月に利益確定売りをするのは、道理にかなっています。同様に、株価が一番下落しやすい9月に買いを仕込むというのも、上の表からは正解と言えるでしょう。

【5月に売って、9月まで相場に戻ってくるな?】

 では、次にもう少し詳細をみていきましょう。格言では、「5月に売って、9月まで相場に戻ってくるな」となっていますが、これは本当なのでしょうか。
 1971年~2020年まで50年間、5月の始値で買って9月の終値で売った場合を検証してみました。結果が以下の表です。

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 なんと、陽線引けとなる確率が68%、騰落率が1.13となり、5月に買って、9月に売ってもプラスで終われる可能性が高いです。

 格言通りではなかったということになります。

 特に2011年からの10年間では、陰線引け(買値より売りが安い)したのが、2011年と2015年の2回しかありません。しかも、2018年と2020年は10%以上上昇しています。

 リーマンショック以降、大きな流れとしては、超緩和政策が続いているので、そのせいもあるでしょう。ただ、平均してみれば、騰落率が低いので、もしすでに買った株に利益が乗っているのなら、Direxion S&P500ベア3倍など、ベア型のETFで下落に対するヘッジをするのも良いかと思います。

【セント・レジャー・デイまでに戻ってこい?】

 では、最後に格言では、「セント・レジャー・デイまでに戻ってこい」とありますが、セント・レジャー・デイとは、英国競馬のクラシック三冠のひとつで、毎年9月の第2土曜日に開催され、日本の菊花賞のモデルになったレースです。

 ですので、ここでは、10月の始値で買って、4月に売った場合を検証してみました。結果は以下の通りです。

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 陽線確率が7割を超え、騰落率は7.88%と5月買い/9月売りを上回る数値となりました。
格言通りの結果と言ってもいいでしょう。

 今回の検証で、5月~9月にかけても、相場が上昇傾向にあることが確認できました。ただ、騰落率は低いので、戦略としては、9月に向けて、相場が下落したら、そこは押し目買いの好機と考えて、買っていくのも良さそうです。

 今回はSell in MayをS&P500で検証しましたが、S&P500と言えばボーナス運用にてPayPayボーナスを使った疑似運用も出来るので、今回の内容を参考に投資デビューしてみてはいかがでしょうか?♪

記事作成:2021年5月21日

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