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fpを連れて(Mマウントレンズ撮り比べの小石川後楽園編その1)

さて、3部作第1段です。詳しい話は前回の記事をご参照ください。

初回は「フォクトレンダー COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P II」です。
いわゆるパンケーキレンズというヤツで、かなり小さい作りになっています。
fpにあわせる小さいレンズを探して辿りつきました。

大きさ・重さ等

全長が23mm、重さは134g。フルサイズ用でマニュアルフォーカスとなっています。
fp用の小さいレンズといえば「SIGMA 45mm F2.8 DG DN」です。こちらはオートフォーカスなので、単純に比較するのは酷なのですが、わかりやすいので。全長46.2mm、215g。「フォクトレンダー COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P II」は約半分でイメージしてもらえれば良いと思います。話が逸れますが、「SIGMA 45mm F2.8 DG DN」のコンパクトさに改めて驚き。AFあってこれですからスゴイ。
電子接点がないので、絞りも手動です。レンズ・絞り情報等も記録されないので、注意を要します。今回のように同様のレンズを取っ替え引っ替えするとどの写真がどのレンズかわからなくなるので。レンズ交換前にこれから装着するレンズの写真を撮っておく等しておくと良いかもしれません。

操作感

さて、装着してみると小ささが際立ちます。感じる重さもほとんど本体のもので、レンズが付いているか不安になるくらいです。
操作した感じなのですが、絞り・フォーカスリング共に軽い動き。特に絞りリングは軽すぎるきらいがあり、勝手に動いてしまわないか心配になります。
もう一つ気になったのが、絞り・フォーカスリング両方にレバーがついていること。ファインダー(fpは画面ですが)覗きながら手の感触のみで操作していると、どっちのレバーかわからなくなる場面がありました。慣れで解決しそうですが、片方のレバーは無くてもよかったんじゃないかな、と思います。

撮ってみる

何は無くとも写真をご覧ください。

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ピントを合わせた部分はしっかりシャープ。それ以外は滲むようにボケています。周辺減光も目立つわけでなく、全体に綺麗な写りをするレンズだな、という印象。

画像2

拡大すると色ズレが見られますが、サムネくらいだと気にならない範囲。
SNS等に上げるなら問題無いかと思います。
ボケの好みは見る方にお任せですが、個人的にはスムーズな部類かと。

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水の流れも綺麗に表現してくれます。

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マクロヘリコイドのおかげで割と寄れてますが、素の状態だと最短撮影距離0.7mなのでテーブルフォトには辛いかも。

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素直な写りなので、なんとなく撮ると凡庸になりがちかもしれません。
マニュアルフォーカスレンズに求めがちなヴィンテージ感は薄めだと思います。しかし、明暗をしっかりと表現できる包容力があるので、場面を選ばないと言う点はパンケーキレンズとして優秀。

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小石川後楽園の有名所、円月橋は画角の違いを見るのに各レンズで撮っています。
35mmは広く撮れる感覚。

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広く撮れる分、被写体を選ばないと周辺が余りがち。35mmという焦点距離は私には難しく感じました。

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彼岸花が咲いていました。奥行きがあるため難しい被写体ですが、水滴があったために狙いが定めやすかったです。雨に感謝。
日の丸構図では周辺の減光も良い味に。被写体がぐっと浮かび上がります。

軽く小さい、そして写る

「フォクトレンダー COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P II」でした。
パンケーキレンズとして軽くて小さいのはもとより、写りもしっかりとしたレンズで、サイズ感から考えたら破格の性能と言えるかも知れません。
もちろん、極限まで収差はない方が良い、とか周辺の写りが欲しい、とか贅沢を言うと選択肢から外れますが、小ぶりなレンズが欲しいけどなるたけカッチリ写したい人にはお勧めだと思います。

fpで使う際にはアダプタ分サイズが変わるので注意ですが、サイズ感は中々にマッチしています。
ただどうしてもキットレンズの「SIGMA 45mm F2.8 DG DN」との比較が気になる部分。こちらもかなり軽く小さいです。しかもオートフォーカスで標準50mmに近い焦点距離ときて、使い勝手はかなり良いです。
なので、「フォクトレンダー COLOR-SKOPAR 35mm F2.5 P II」を選ぶ際にはより小さいサイズに対して、35mmとやや広めの画角とマニュアルフォーカスという所を天秤にかける必要があると思います。

ということで、Mマウントレンズ撮り比べ第1段でした。
明日、第2段を投下予定です。
それでは。

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