【日記】心機一転

5月27日から6月2日までの日記です。

2024.5.27

次の診療科が開幕した。
診療科の中でいくつかチームが分かれていて、自分だけ厳しい分野を回ることになった。
ケラケラ嘲る優秀くんの顔が目に浮かぶ。

手術に2つ入った。
骨折手術、DIYですやん。

2024.5.28

昨日とほぼ変わらないので割愛したい。
やはり骨折の手術はDIYである。

1ヶ月ぶりにバイトへ行った。
これだけ間が空くと「あいつやめたんか」と思われていたみたいで、多くの従業員に声をかけられる。
久しぶりに勤務した自分を見て、出勤直後のキャストが小学生みたいにぶんぶん手を振ってくる。あの、営業中なのでやめてください。

流石にここまであからさまではないだろうが、アイドルの繋がりはこのような小さな匂わせの連続で発覚していくのだろう、とそんなことを考えていた。

2024.5.29

回診が終わったら解放された。
ビバ・全休。

昼ごはんに食べたなんかすごいやつが美味かった。

白米大盛りも追加で

2024.5.30

7時集合のカンファレンスに出席。
となりに教授が座ってきたので目をがん開きにして話を聞いていた。
話のあいだに教授から症例について質問を受けたので雑に返していたら、なんかできるやつと思われたみたいで続々と質問がなだれ込んできた。
ほんまやめてね。

自分以外の班員は、自分を挟んだ教授の反対側で全員すーすー寝ていた。
自分を盾にして寝るんじゃない。

午後は手術。
骨折手術は、DIY。

2024.5.31

手術なしで朝に解放された。
ビバ・全休2。

長袖×短パンの組み合わせをかっこいいと思っている節がある。

その心は
・ふくらはぎの仕上がりに少しだけ自信があること
・脚が短いので太腿の丈で履くことで短さを誤魔化せること
なので、多分行き着いた過程がダサい。

2024.6.1

ご飯を食べながら人と雑談していたら1日が終わっていた。
もっと生産的な1日にしたかったのに。

2024.6.2

他校との練習試合に参加した。

あまりにうまく動けなくて、納得いかず。
心が折れかけた。
いや本当はもう折れていたかもしれない。
ここ1〜2ヶ月で溜まりに溜まった辛さが臨界点に達していた。

意を決して、先輩に心の内をぶちまけた。

「なんか最近うまくいかないんですよね、わけわかんなくなっちゃうんです」

するとこう切り返された。


「たぶん◯◯は今イップスというか、調子悪いんだよな、ちょい前めっちゃよかったのに最近見てて思うもん。
取り敢えず今日はひとつやることきめて取り組もうや。
うまくいかねーって時は基本に立ち返ってプレー動画とか見よ」

同じポジションの先輩のこの言葉に救われた。
自分が本当はつらかったことに気づいた瞬間、堰を切ったように涙がじわじわと湧いてきた。
嗚咽一歩手前の、声が震えてしまって泣き出しそうになってるのがバレるあの状態。
試合が始まるので引っ込めたけど。

先輩はみんな頑張っているし、同期はチームを引っ張る戦力だし、後輩はどんどん成長していく。
そんな中で自分は何も変わっていない。
変わっていないだけならまだいい、おそらくスランプなのだと思う。
なにがなんだかわからなくなってミスしてそれを非難されて、を繰り返して。うーんごめんごめん、と流していたけれど、知らぬ間に心が耐えきれなくなっていたことに気づいた。

つらくなった時に優しくされるやつに弱いなぁ、と思う。
思い描くプレーができないことや詰められてストレスを抱えている現状に、最も救いになる言葉で解決の道筋を与えてくれた先輩にはひとつ感謝をすることになった。

その後のゲームではそれ以前のゲームよりも得点し、アドバンテージ獲得に貢献するなど、好成績で試合を終えることができた。
心境の変化ひとつで身体が軽くなったような気がした。

この競技においてなにか卓越したスキルを持ち合わせているわけではない。
ひとよりちょっとだけ身体が頑丈で、人より少し体力があって、ひとよりちょっとだけルールを知っているくらいだと思う。
あとはまあ一応経験者、とだけ。

でも、憧れたっていいじゃない。
守備し切ったときや得点したときの脳汁。
集団で掴む勝利。
先へ先へ、衝動に素直に従っても許される期間はあとわずかなのだ。

まわりよりもすこしだけ長い青春の只中で、もう少しもがいていよう。

まだ成長できるなぁ、とうっすら思う。
まだやれるんだ、と発破をかけ己を鼓舞した。

部活終わりにみんなで食べたカツ丼は、ひときわ美味しく感じた。

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