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【日記】破壊と…破壊だけ

5月21日から5月26日までの日記です。

2024.5.20

今週は発表週なのでかなり圧のかかった1週間になる予定である。僕と優秀くんである。
残りのメンバーは手術に入ったり外病院行ったり、手術班として別行動になる。

発表症例がわかりやすかったので安堵していたら「患者さんに話聞きに行ってねー」と言われ、面倒ポイントが加算された。明日入院らしい。めっちゃ長寿だけどよく喋るしちょこちょこ歩くらしい。話を聞きに行くのが楽しみになった。

ここでひとつ優秀くんに爆弾が生まれた。
「なんで手術班じゃないのに俺が聞きに行ったんだよ」
この後行われる手術の患者さんの入室時間をなぜ発表班の自分が聞きに行かなきゃいけないの?という怒りである。
まあまあまあ。

手術見学を終えて僕 & 優秀くん TAG TEAMでカルテを見ながら発表原稿を作った。
胸部の画像所見を的確に指摘しどんどん原稿が仕上がっていく。循環器志望というだけあって知識の確度に圧倒されていた。

あれ?先週「任せるから」って言ってたよな。
めっちゃ積極的に画像読んでくれるやん。
なんだこの天邪鬼は。

さて、このように一緒に和気藹々 (?) と優秀くんと作業を進めているが、今週、とうとう我が実習班にもほかのひとたちのように大きな亀裂が生まれることとなる。

2024.5.21

動物実験の助手に。

手術の際に器具を準備するなど手術周りをあれこれ手伝ってくれる看護師のことをオペ看 (オペ看護師) という。

「コッヘル」「はい」
「3.0 (糸のことを指す)」「これですね」
「把持鉗子」「どうぞ」

実験の術野で職業 : オペ看の1日だった。
器具の名前を覚えるいい機会だった。

症例の患者と話をし身体診察を行った。
ここしばらくは手術見るか座学受けるかだったので、医師っぽいことを久々にした気がする。

2024.5.22

班の半分と合流した。
残りのメンバーは先週の自分たち同様外病院へ行っていた。

9時間手術が2つそろい踏みだったが発表週なので昼下がりに逃げた (逃げた…???)。

原稿の手直しをし、主治医のチェックを受け解散となった。
発表頑張ろうね。

正直疲労が溜まっているしまだ咳でゲホゲホいってるので迷ったが、部活に出た。
守備全然ダメで「守備悪いわ」と小言を貰うことに。
まあ、そうなので仕方ない。
無理押して来たのにそんなこと言われるの悲しい。でもそんな事情は向こうは知らないので言いたいことは喉元で堪える。

2024.5.23

症例発表をした。
上級医たくさんを前に検査所見をわーーーっと述べて逃げ切った (逃げ切った…???)。
病歴について聴取しても判然としない部分があって、そこを詰められたが自分の読むところじゃないので知らんぷりをしていた。

手術班のうち1人が術野担当の手術から逃げた。
これ、2つ目の爆弾です。
優秀くん、かなりご立腹。
「ありえないよねほんと」
いやこっち向いて言われてもな。
あまり干渉しないように、あまり波風立てないように、をモットーに半年過ごしてきたのでこれもまあまあまあ…といなして終わった。

絶対怒り収まってないけど。

2024.5.24

亀裂は確実なものとなった。

「じゃあ10時ちょい前くらいに手術室ね」
教授との雑談タイムを終え解放された。
これで心臓血管外科ともオサラバ、ハッピー!

問題はこの後である。

優秀くん以外の全班員が10時ぴったりに手術室に到着した。ぴったりに手術室に来たことについては特にお咎めはない。この日の術式の性質上色々な科やコメディカルの職員が屯しており、かえって学生がうろうろしている方が邪魔になるような状況だった。

「おかしいだろ、10時前にこいって言われたのになんでぴったりにくるの」
爆弾3つ目、生成。
これだけ怒りのボルテージが上がってしまうと爆発しているようなものだとは思う。
班員に聞こえるくらいの声量で口に出ちゃってるし。

点が3つあれば面を定義できる、とかいう数学のあれこれの如く、怒りが3つ揃い実習班にはとても激しく亀裂が走った。
これにて外科の鬼畜ゾーンひとまず終了。

正直なところ自分も優秀くんには言いたいことがあるんだよ。なになに?

「外科志望なのに手術見学に意欲的じゃないのおかしくない?」
これである。

いやぁ〜外科志望っすね〜と言うと先生方のウケはちょっと良い。外科系の科の実習中ならなおさらである。
オリエンテーションとか手術中とか、自分のことを話す際に志望を訊ねられる。全部が全部ウケを得るためにそう言っているわけではない。一応興味のある領域だし。事実として闊達で勉強熱心な学生だと思われるのでありがたく外科志望ヅラをしている。

この発言、かなり危ないなーと思った。
思っただけ。何も言ってないのがその証拠。

「〜だから〜であるべき、そうでないのはおかしい」

対象に相手の意思関係なく役回りををあてがい、その軸に反した行動を非難する行為である。
うんうん、それは対人関係でやっちゃいけないね。じゃあ、心の距離、置くね。

外科志望という宣言の裏に前述のような考えがあることを知っていればそんなことは言わないと思うが (まあ優秀君なら言ってきてもおかしくない) 、知っていなくても価値観や考え方を独自に規定して言葉を浴びせる、ということの危うさはわかってほしいな、というところである。
いろんな事情があるんだよ、ひとの考えや行動っていうのは時として不確定性にあふれているんだよ。

完全に人の振り見てなんとやら、ではある。

2024.5.25

カフェで作業していたら1日終わってた。
初めて行くカフェだったが、かなり落ち着いた雰囲気でコンセントもちゃんとあって満足度が高かった。
おばちゃんの会話が少しやかましいくらいだったので、来店のたび客ガチャを強いられる点以外はかなりありがたいかもしれない。

まあおばちゃんの会話はチェーンのコーヒーショップでも変わらんか。
よくあんな高頻度で顔突き合わせて喋ることあるな、と思うときもある。

2024.5.26

部活に参加した。
アイスの差し入れをもらった。
体育館の湿気マシマシの蒸し風呂には本当にありがたい。
今日も全然ダメだったので萎えておわった。

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