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誰が悪いのか?(24/5/12:FACTFULNESS)

自分自身への反省でありますが、どうしても他責思考になりがちなところがあります。

仕事でも、「データをもっと用いるように組織を変えていきたいのに、それを理解してくれない上司・現場・顧客のせい」、「こんなに真剣に教えているのに、しっかりと受け止めない受講生のせい」。
家庭でも、「荷物に足を引っかけて壊してしまったのは、こんなところに置いた家族のせい」。
こういう具合です。

良くないこととは理解しながらも、ついつい思考の癖になってしまっています。

そんな自分に気になった本がこちらです。

FACTFULLNESS自体は、「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」というサブタイトルの通り、思い込みではなくデータによって理解しようという内容です。

具体的には、ニュースによって世界は以前よりもより貧困になったりしているように報じられているが、(確かに、難民問題などは世界中で起きているように報じられています。また、日本国内でも、貧困問題が出ているように報じられています)実際にデータで見ると、以前よりも貧困層は大きく減少している。といった内容です。

とても、私の目指したい内容に近く、そちらも共感したのですが、より印象に残ったのは、上記で述べた自分の他責思考への対処についてです。


FACTFULLNESSで書かれていた話から、自分が想像したのは次のような内容でした。

自分が新卒で入社したばかりの新入社員Aさんだったとしましょう。そこで何か理不尽な指示を、先輩からされたとします。

その時、新入社員Aさんの自分はどのように思うでしょうか。

B先輩は、昨日言ったことと真逆のことを指示してくる。
なんて使えない先輩だろう。もう、適当に先輩の指示通りにやって終わらせよう。

こんな使えない先輩にはなりたくないから、別に、会社はいつ辞めてもいいな。


一方で、もし自分がその先輩社員Bさんだったとして、こんな風に思ったかもしれません。

上司のC課長から、次のプロジェクトのゴールが発表された。
また、無理難題を言ってくるなぁ。
そのゴールに反発しても仕方がないから、適当にやるか。

あ、新入社員のAさんにも、このゴールにあった指示に変えておかないとな。


さらに、自分がその上司の課長Cさんだとすると。

昨日の全課長が集まった打ち合わせで、うちの部署にもテコ入れするように指示があった。
売上を、前年比120%と言われても、社員数が変わらないんだから、そんなの無理だろう。
D社長も何も市場のことをわかっていないんだから。。。

とはいえ、何かやらないわけにはいけないので、プロジェクトのゴールを上方修正しておくか。


では、さらに、さらに、自分が社長Dさんだとすると。

先月の株主総会では、株主から利益の分配が少ないことが指摘された。
もっと、社員の給料を上げたいのに、利益を出せというのは、売上を伸ばすしかないではないか。

しっかりと、全社員で当たっていくために、全課長を集めて現場に売上を伸ばすための意識を根付かせよう。
目標は、前年比120%だ。これなら、社員の給料も、株主への利益の分配も問題ないだろう。

さらに・・・、その株主の大きな1つが年金機構 → その機構の年金受給者はAさんのお婆さん → Aさんのお婆さんはAさんにお小遣いを上げている。みたいに、結局は循環している。

こういう内容です。(FACTFULLNESSで描かれているのは、新入社員の自分ではなかったので、少々変えていますが)

一部だけを切り取ると、様々な立場の自分に対して嫌な人はいるものです。
しかし、別の自分にとっては、また嫌な人がいて、それが循環すると、最終的には自分に還ってきているのかもしれない。


そのような世界観について考えさせられました。

そして、そのような世界観においては、嫌なものを連鎖させていってしまっても仕方がないのでしょう。これを直すことができるのは、自分だけ。コントロールできるのも自分だけ。

そういう意識で、自分をコントロールして、「嫌」という感情の連鎖を打ち切れるような行動・言動をとっていきたいと思います。

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