「魅惑の心理」マガジンvol.217(ニュースな心理学/2023年11月)
新聞、テレビ、ネットのニュースで紹介される人の不思議な行動。「何でこんな事件を起こすのだろう」「何でこんなことを言うのだろう」人の言動は謎に満ちています。そこで、報道された小さな手がかりから、人の行動の「なぜ?」を心理学で紐解きます。
・岸田総理の発言と行動からみえる不安
・クマを駆除したらなぜ大量クレームが役所に来るのか
・若者に広がる「バ畜」
・任天堂、スイッチ後継機報道を否定する販売側の心理
・岸田総理の発言と行動からみえる不安
岸田首相をはじめ 国家公務員特別職の給与を増額する法案が10日午後、衆議院の委員会で可決されました。 岸田首相はおよそ年間で46万円。そして、大臣や副大臣は、年間で32万円給与がアップすることとなります。 正直、この時期になんでこんなリスキーなことをするのか疑問があります。岸田総理は46万円がほしいのでしょうか、だとするとよほどのケチですが、国民からの批判を考えれば、かなり高い買い物になります。何よりも支持率を考えるとそんな不合理な行動をとるはずはありません。実際、国民からの批判を受けて、首相と政務三役は、年収増分を国庫に返納すると発表しています。
人の性格、行動には一貫性があるものと考えるとひとつの背景が浮かび上がります。これは岸田総理が年収を上げてほしいのではなく、彼の周りの声を受けた形であると考えると容易に理解できます。今までも彼は調整型の行動をしてきて、ここまでの地位を得てきました。「人の話を聞く」ということを誇らしげに言いますが、これは「困っている人の話を聞く」ではなく、「自分の周囲の人間の話を聞く」といういうことです。つまり、自分が可愛いが故に、自分の利益を守るために周囲の人の調整役に周り、その結果、国民の話を聞かないという構造になっています。それは息子の放任な行動からも、家庭でもそうなのだと見えます。怒れない親なのでしょうね。
岸田総理に対する各省庁の文句を聞いても、自分の周りの閉鎖的な空間(政治家のみ)の話を聞いているという彼の性格の一貫性がとてもよく見えるのです。裏では自民党重鎮たちの言いなりかもしれません。
こうした調整型性格の特徴でもあるのですが、一方でものすごい不安を感じているはずです。たとえば
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