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「魅惑の心理」マガジンvol.72(炎上ツイートに学ぶ不快にさせない心理学)

夏休み期間に入った8月初旬に、万座温泉の旅館の夕食ツイートが大炎上して数日に渡りツイッターのトレンドに入る状態になっています。このツイートに込められた真意と反応した方の思いを考えると、現代の炎上社会の縮図が見て取れます。今回はこのツイートを整理しながら、人の心の中をめぐり、ここから人を不快にしないツイートを心理学の見地から考えていきたいと思います。

まずは知らない方のためにことの経緯を簡単にまとめます。8月10日にある人が

・「GoToで行った旅館が大失敗。夕食が廃棄前提の多さ」という写真付きのツイートが炎上しました。
・ツイートした人が批判してくる人に全くダメージを受けていないことをつぶやき、さらに「法的措置を検討します」と喧嘩を売ってまた炎上しました。
・ツイートした人がオンラインサロンの人で、サロンの主が「請け負った炎上マーケティング」とツイートしてさらに炎上しました。半年先まで予約で埋まるなどガセ情報も散布しています。

このような経緯です。本日、14日ですが、まだツイッタートレンドには残っていて、燃え上がっています。

このツイートはなんでこんなに炎上したのでしょうか。そこを見ていくと私たちにもとてもたくさんの学びがありそうで、今回はこの話を少し深掘りしていこうと思います。

○何が問題だったのか

ツイートはたくさんの品数が並ぶ料理が並んでいます。その写真以外にも天ぷらとご飯とお吸い物がつくそうです。手前に「おしながき」があり、そこには「先付」「揚げ物」などが細かく書いてあり、懐石料理を踏襲した一般的な旅館の料理に思えます。「多い」「少ない」は個人の評価で正解はないと思いますが、形式と経験から特別「多い訳ではない」という印象です。ツイートに紐づくコメントにも量に関しては「適量」「確かに多いと思う」など賛否があるのは見られますし、そこは特に問題にはならないかと思います。

ではこの炎上ツイートのコメントを見てみなさんが何に怒っているのかを見るといくつかの怒りポイントが見えます。

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