見出し画像

「魅惑の心理」マガジンvol.132(なぜ若者は自民党を支持するのか)

選挙後ニュースで「若年層が自民党支持」という話題が取り上げられていました。ちょうどひとつ前のコラムで「衆議院議員選挙にみる選挙心理学」を書きましたが、そこで紹介しました心理効果が若者に強く働いていることが見えます。前回の話はこちら↓

ツイッターを見ていると「なぜ、そうなるの」「そんなの当たり前」という声の両方が上がっているように見えます。私が注目したのは「投票率の高さは年代の高い人に支えられており、投票率の低い若者が選挙に行けば、自民党以外の政党支持が高まる。若者が投票に行けば野党が躍進するはずなのに、なぜ」という声です。多分、これはそんな単純な話ではないのと、数字を少し詳しく見る必要があるでしょう。

ニュースによると10代の投票先として自民党が選ばれたのは(43.5%)ですが、これは若者の総意ではありません。「若者」かつ「投票をした人の支持先」です。投票に行った人と行っていない人の考えを合わせて、支持層として自民党が選ばれていると結論づけるのは危険です。また、選挙に行った人の投票先として自民党は10代の(43.5%)をピークとして、20代は(41.0%)、30代は(38.5%)と下がっていき、34.4%まで下がり、70代以上でまた(38.8%)と上がります。Uの字のような形をしています。これは私の行動経済学の書籍を読んでいる方はピンときたかもしれません。そうです損失回避性の傾向と似た形状のラインを取ります。そこで、前回の続きとして「魅惑の心理」マガジンでは、「なぜ若者は自民党を支持するのか」という心理的な背景に迫りたいと思います。ちなみに特定の政党支持に対して、批判や推奨をする内容ではありません。純粋に若者の内面を知りたいというものであり、若者の行動も批判や推奨をするものではありません。ただ、そこには共感できるポイントがいくつもあると私は思います。

ここから先は

2,573字 / 2画像
心理に関わるトピック、最新心理傾向、SNS心理学など教科書やネットに載っていないような希少な情報、オープンスペースではなかな話ができない業界の裏話もお届けしていくつもりです。

心理に関わるトピック、最新心理傾向、SNS心理学を雑談のような話を軽いお話にしてお届けします。心理学に興味がある人、心理を使って何かに活か…

いつも応援ありがとうございます。 みなさまからいただいたサポートは研究や調査、そしてコンテンツ開発に活かしていきます。 ミホンザルにはバナナになります。