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呪いで人は死なない

ホラー映画や小説では「人を呪うことで誰かが死ぬ」と言う構造があたり前になっています。ところが現実ではそんなことはありません。呪いで人が本当に死ぬなら、世の中の人は心臓発作でごろごろ死んでいますし、祈祷師や呪術師といった職業がもっと社会的にもてはやされています。心臓発作で人はごろごろ死にませんし、祈祷師や呪術師といった人が話題ではないのは、呪いでは人が死んだりしないことの証です。

ただし、「呪い」なるものを否定するつもりは全くありません。むしろ私は「呪い」と言うものはあると思っていて、実際にかなり強力な呪いをこの目で見てきました。私が言いたいのは「あなたは呪われているから、この魔除けのお札を○万円で買いなさい」といった詐欺的な言葉を真に受けて欲しくないことと、「呪いで殺されるかも」といった過度な不安に襲われることはないと思います。

「呪い」とは「人または霊が、物理的手段によらず精神的あるいは霊的な手段で、悪意をもって他の人や社会全般に対し災厄や不幸をもたらせしめようとする行為」と言う定義がされています。少なくても「霊的なもの」ではないと思います。心理学的に「呪い」を紐解いていくと、「人の感情を悪く変えてしまう、自分以外の意思」だと私は思っています。呪いは言葉や行動に乗り、それが第三者に伝わり、第三者の感情や行動を変えてしまうのです。それが結果的に自殺のような不幸なことにつながる可能性があります。「呪い」で人が直接死ぬことはありませんが、精神的に苦しむことはあると思います。そう言う意味では誹謗中傷も呪いの一つと言えるかもしれません。そしてこの呪いというものは色々と派生して広がりを見せたり、 他者に伝わっていくのでそこは恐ろしいものだと思います。

したがって「呪い」から守るものは自分の心であり、他人の悪意に流されない、負けないと言う強い意思、気にしない鈍感力があれば、私は対して怖いものではないと思っています。自分から廃墟のようなところに行けば、霊ではなくてストレスで体に障害か出る可能性もあります。何しろ不安にならないで、強い気持ちを持っていきましょう。自分の心の中の弱さを呪いは突いてきます。呪いにやられるのではなく、呪いをきっかけに自分の弱さや欲が刺激されてしまうのです。私はそう思っています。

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