見出し画像

色彩心理のビジネス応用と展望

色の力は私たちに無意識に働きかけます。色と心の関係を研究しているのが色彩心理です。昔は根拠が薄いと言われてきた学問ではありますが、今では世界中で多くの研究者が色が心に与える影響を研究しています。これは論文という学術的な世界よりも、商業的やビジネスで最初に利用されることが多く、企業の知識として活用されていることで一般的には見えにくいこと、また占いなどと混同されやすく、非科学的なものとの認識があることで、色彩心理の力は低く見積もられてきた歴史があります。しかし、最近ではより実践的な学びとしてその地位を固めており、非科学扱いする人はむしろ科学の先端を知らない人といえるでしょう。普通にしていると見えないのですが、よく見るとあそこにも、ここにも、社会は色彩心理が活用されたもので溢れています。多くの企業は色に対して非常に敏感です。

今まで色彩心理を学んできた人、こらから色彩心理を学びたいと考えている人に、色彩心理の力を整理し、ビジネスへの活用の可能性を探っていきたい、まとめるコンテンツを作ってみました。色は人に対して多くの影響を与えるのにも関わらず、十分に研究がされていないものであり、色彩心理を学ぶことは、差別化や優位性にも繋がると思います。

・色彩の心理効果の全体像

色が人に与える影響を整理して上記のようにまとめるとわかりやすいです。色は人の「感情」「感覚」「身体(生体)」に影響を与えます。それぞれ同時に影響を与えることもあります。色彩心理学は、特に「感情」「感覚」を中心に扱います。

○ビジネスへの応用

色彩心理はすでに様々な場所で利用されていますが、ポイントは色の効果はまだまだ明らかになっておらず、これからの学問であるということ。まだまだ研究が十分にされておらず、色彩心理の知識を得ることが差別化にもつながります。海外と比較しても日本は色彩の分野では遅れています。

・イメージのコントロール

私が色彩の仕事をしていて、もっとも多くのシーンで使って効果あると思うものが「イメージのコントロール」です。人はイメージの影響を強く受けます。そしてイメージは色で作りやすいものです。商品開発でも、人の見た目の向上でも、良質なイメージを色を使ってどう作るのかという技術は多くのシーンで役立ちます。

「人が好むデザイン・配色を作る」これは実は非常に難解な問題です。好みは千差万別で、個人差が強くて万人受けするものを作るのがとても難しいのです。でも、そんなときはフレームを変えて、「人が明るく楽しいイメージになるデザイン」と考えてみると、そのデザインや配色を作るのは難しくありません。約80%の人がそう感じるものは作ることは、好むデザイン、配色よりもはるかに難易度が下がります。人が何を好んでいるかではなく、人がどんなイメージを求めているか、どんなイメージを感じてもらいたいか(発信したいか)と考えると目的に近づきやすくなります。ここに色の心理効果を加算して、様々な複合効果を作ります。

色彩研究会マガジンでもこのあたりのレクチャーはこの後やっていきたいと思っています。難易度は高くありません。やり方をみなさん知らないだけなのです。

・色と性格の関係

他個人の方が色の効果を使って、効果的にビジネスに応用できるものを考えてみると、「色と性格の関係」が有効かもしれません。色の好み、嗜好は性格を投影します。性格は実際に会って話をすることで、相手の性格傾向が次第にわかってくるものですが、性格を聞くだけで性格のアウトラインがわかります。これはビジネスに応用できます。

お客様がいる仕事ならば、お客様の性格を色を通して知ることで、望むものを聞かないでも予測することができます。相手の性格傾向が分かれば、提案する商材の傾向、見せ方も工夫できます。相手の好きな色を提案することも悪くありませんが、行動的な性格の相手にはアグレッシブなカラー、商材を提案する、黒など保守的な部分が見れたら、損失回避を加味した失敗しない商材を提案するなどの方法が効果的に先取りできます。

色彩心理の中でも色と性格の関係の研究はとても少なく、ポーポーはここに対して詳しい知識やデータがあるのでぜひ活用してください。

・カラーインプレッション

色を使って印象を上げたり、見てもらいたい部分を上げたり、視線を誘導する方法です。資料を作成したら、どこにどんな色を配置して、視線をどう誘導するかを設計します。色は記憶をコントロールすることもできるので、効果的に覚えてもらうことも可能です。色を何色使うべきか、何に何色を使うのが良いのか、多少の技術はありますが、難しいものではありません。

ご希望があれば色彩研究会でもこの辺りのことを解説する講座を作ります。

これらの方法は色彩心理を活用した本当にごく一部です。そしてこの色を使ったテクニックは、見た相手がコントロールされていることにほとんど気づかないところがあります。こちらの意図を見抜かれにくく、相手をコントロールする。全体的にカラーメンタリズムとも言えると思います。リクエストや意見がある研究員の方はぜひポーポーまでお願いします。

さらにビジネスへの応用を考えていきたいと思います。

ここから先は

0字
「色を使って問題解決しよう」「色の可能性を広げていこう」をテーマにした色彩心理を研究会していきます。 「ポーポー色彩心理マガジン」は [学んで解決・学んで広げる] [参加して解決・参加して広げる] [仲間を作って解決・仲間を作って広げる] [相談して問題解決・相談して可能性を広げよう] といった内容に分かれており、ここでしか手に入らない希少な色の情報も含まれます。皆さんのビジネスや日常にお使いいただけます。マガジンで完結するものではなく、マガジンから様々な可能性とワクワクが広がります。

「色を使って問題解決しよう」「色の可能性を広げていこう」をテーマにした色彩心理の研究会です。 マガジンを購読いただくと色彩心理関係のセミ…

いつも応援ありがとうございます。 みなさまからいただいたサポートは研究や調査、そしてコンテンツ開発に活かしていきます。 ミホンザルにはバナナになります。