「魅惑の心理」マガジンvol.29（成人式が荒れる心理的背景）

毎年、成人式は荒れます。ちょっとヤンチャな子たちが祝辞を邪魔したり、大騒ぎをして式典を壊そうとしたりします。圧倒的多数の参加者は記念日として捉え、静かに参加しているのに、ごく一部の新成人が毎年、大騒ぎをします。なんで、一部の新成人は暴れるのでしょう?  

成人式は住んでるエリア単位で行われます。すると高校の繋がりよりも中学の仲間たちと久しぶりに会える。そんな気持ちでしょうか。そんなときに有名人の話ならまだしも、町長とか区長とかの話を聞かなくてはいけないわけです。それは爆発したい気持ちにもなるかもしれません。だもそんな理由で、成人たちが爆発するでしょうか。あくまでも祝辞に反発するのはひとつのきっかけにしか過ぎません。

冒頭「成人式は荒れる」と書きましたが、こうしたステレオタイプもいけません。圧倒的に多くの成人式は平穏におこなわれます。荒れやすい場所があるようですが、多くはメディアによって作られる印象でもあります。なぜこんなことをメディアは煽るのかというと、視聴者の多くがそれを求めているからです。

とはいえ毎年、荒れる成人式は実在します。毎年、同じことをたどるのには、背景に必ず何かの理由があるはずです。ポイントは全員ではなく、ごく一部の新成人というところにあります。今回の「魅惑の心理」マガジンは成人式がなぜ荒れるのか? その心理的な背景、そしてエスカレートしてしまう心理的な理由について迫りたいと思います。