三鷹天命反転住宅/色彩と住む
東京都三鷹市にある三鷹天命反転住宅に行ってきました。コロナ禍で見学ができなかったのですが、再び見学ができるようなりました。「天命」とか「反転」とかおおよそ住宅と結びつかないような名前がついています。正式な名称は「三鷹天命反転住宅 イン・メモリー・オブ・ヘレン・ケラー」芸術家・荒川修作+マドリン・ギンズは「天命反転」の実践を成し遂げた人物として、ヘレン・ケラーを作品を制作する上でのモデルとしているそうです。「天命反転」とは、荒川修作とパートナーである詩人のマドリン・ギンズが追求した芸術の形です。「死」のような人間の宿命・天命を思考方法に刺激を加えることで反転させることを意味します。
鮮やかな色に不思議な形状が加わり、製作者の「住まいは私たちの体の延長とにあるべき器」とされます。困りました。これはかなりの上級アートです。しかし、私たちは見学、ショートステイなどで体感してそれを感じることもできる面白い芸術作品でもあります。
三鷹天命反転住宅は全部で9戸の集合住宅になっており、内装と外装には14色の鮮やかな色が使われています。赤、青、緑、黄色、黄緑、紫などのビビッドなカラーが中心で、それにピンクや萌黄色のような少し明度の高い色が加わります。
芸術作品の中に住むという刺激的な体験ができます。見学会もショートステイで泊まることもできます。テレワークやミーティングにも使えるそうです。ご興味がある方はぜひ、体験してみてください。
内装はこんな感じです。部屋の中央にはキッチンがあり、右に寝室、左が畳の和室、後ろに勉強部屋、正面右側がシャワールームとトイレです。60平米の広さがあります。非常に鮮やかな色が使われています。見渡すと内装にも14色の色が使われているそうです。
では後半は色彩研究会の方々とこの色の心理効果や色彩学の視点から、アートとは異なった独自の視点で、色の住宅を考察してみようと思います。
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ポーポー色彩研究会
「色を使って問題解決しよう」「色の可能性を広げていこう」をテーマにした色彩心理の研究会です。 マガジンを購読いただくと色彩心理関係のセミ…
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