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色が消える商業世界の話

ある色彩研究員の方に色に関するオンラインの特集原稿を教えていただきました。その記事によりますと、英国科学博物館が、1800年代から現在までの数千のアイテムを記録し、時間の経過とともに色の変化を追跡して行った調査によれば、200年前には「多くの色」が存在し、「黒」や「白」「グレイ系」の色は全アイテムの約15%にすぎませんでしたが、現代では、なんと約60%が「黒」「白」「グレイ」だったというのです。

なるほどと思い、考えますと確かに最近見かけるタクシーも黒が圧倒的に増えました。関西ではタクシーは贅沢品と考えられる傾向があり、ハイヤーと共通で使えるので黒のタクシーはとても多かったのですが、日常の足と考えられる関東圏では黄色、赤、緑といったタクシーで溢れていましたが、確かに最近、関東でも派手な色のタクシーは減ったという実感があります。

調べてみると東京都内ではレモンイエローの車体に赤帯をまとった「東京四社カラー」と呼ばれるカラーリングのタクシーが数を減らしており、新しく深藍(こいあい)」の色が採用されています。業務提携の車両を残し、都内でもカラフルなタクシーは姿を消しつつあります。

世界全体で見てもタクシーに家具、企業のロゴにいたるまで世界はモノトーンの世界へと向かっています。今回はポーポーが世界と色彩の仕事をしていきながら感じたことを加えて、この消えゆく色の話をしたいと思います。

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