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次回オンラインセミナーのご案内/未来に残したい色ことば

世の中にはたくさんの色が溢れています。
商品の色、服の色、空の色、花の色、数えられないぐらいの色で溢れていながら、私たちは色を表現することばがとても貧弱です。古来から日本人は色に敏感であり、文学には300を超える色の名前が登場します。ところが現在、普段の生活の中で20を超える色名を使っている人は、ほとんどいません。人は数十万、100万もの色を識別できる能力がありながら、日常的に使う色名はごくわずかなのです。そして、多くの色名が日常から次第に消えています。
 
「色を伝えることば」や「色を形容することば」もたくさんありながら、私たちは使いこなせているとはいえません。日本語にはとても美しい色のことばがあります。この言葉を大事にし、未来に繋いでいくために「未来に残したい色のことば」のオンラインセミナーを2023年3月から色彩研究会内で実施したいと思います。美しい言葉を大事にすることは、心理学的に考えると、美しい心を磨くことにつながります。

第1回目の講座は2023年3月18日(土)13:30を予定しています。ご都合が悪い方はアーカイブを残しますので、ぜひ後日、ゆっくりと動画をご覧ください。詳しい案内は3月になってからお出しします。1回目の内容は「セミナー全体の構成」「色の基本色」「色の形容詞化」「色彩形容詞」などの話をしたいと思います。

色のことばで基本になるものが色名です。色名はその命名法によって「基本色名」「固有色」「慣用色名」「伝統色名」とその他「流行色名・市場色名」に分類できます。一般的な色彩の講座や書籍では「固有色」「慣用色名」「伝統色名」などは教えてくれますが、「流行色名・市場色名」を教えてくれる団体は稀です。そして何よりも「基本色名」について教えてくれません。色名はその由来から考えても「範囲」であり、「点」で覚えることはありません。そうした基本だけど大事なことをお伝えしたいのです。

色彩の勉強の中でJISの基本色を学ぶこともありまが、JISの基本色にある「黄赤」などは一般的に使いません。なぜなら他に設定している基本色がないからです。こうしたものも整理して、正しい「令和の世界」にふさわしい基礎項目から解説します。

日本の美しい色名は日本の風光明媚な環境、美しい自然の賜物です。四季の変化があり、季節ごとに湧き上がる色が変わります。

また、植物染めで生まれる伝統的な色に加え、中国のからはたくさんの色が入ってきました。さらに明治以降には数多くの洋色名が入りさまざまな文化から生まれた色が混在しているといえます。日本の色名を見れば、世界の色が見えてきます。

そして2回目は色名から、平安時代から近代まで文学の中で彩ってきた色のことばを紹介して、その使い方を学んでいきたいと思います。平安の人々がどんな色に魅了され、どんな色のことばを使ってきたのか、江戸時代にはどんな色のことばが生まれたのか、明治大正時代の人々はものの色をどのように表現し、どんな色に未来への想いを馳せたのか、そんなことを説明していきたいと思います。

言葉は道具です。でも道具を磨くことで人は磨かれます。

色彩研究員の皆さま、3月からのセミナーをどうぞご期待ください。そしてこれを機会に一緒に勉強してくださる方はぜひ色彩研究会マガジンをご購読ください。みなさんと一緒に勉強できる日を楽しみにしております。初めてご購読いただける方、お休みしていて今回から購読を再開したい方、どなたでも歓迎です。自分のペースでゆっくりと参加し、出られなくても大丈夫です。色彩研究会では、色の感覚を磨く課題などもご用意しています。

どうぞよろしくお願いいたします。

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「色を使って問題解決しよう」「色の可能性を広げていこう」をテーマにした色彩心理を研究会していきます。 「ポーポー色彩心理マガジン」は [学んで解決・学んで広げる] [参加して解決・参加して広げる] [仲間を作って解決・仲間を作って広げる] [相談して問題解決・相談して可能性を広げよう] といった内容に分かれており、ここでしか手に入らない希少な色の情報も含まれます。皆さんのビジネスや日常にお使いいただけます。マガジンで完結するものではなく、マガジンから様々な可能性とワクワクが広がります。

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