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『光る君へ』7話「おかしきことこそ」/色彩と心理解説

2024年の大河ドラマ『光る君へ』は、世界最古の長編小説『源氏物語』を創作した紫式部の人生を描く物語です。平安時代の陰謀、愛欲、友情、家族愛が豊かな色彩の中で描かれる作品です。ポーポーの色彩研究会では、『光る君へ』の衣装、色彩、登場人物の心理背景、色と心理の勉強としながら、この物語をより楽しんでいただけるように、時代背景をからめつつ解説していきたいと思います。ストーリーを追って解説をしていきますので、まだご覧になっていない方はネタバレにご注意ください。今回も色彩と心理のポイントを解説していきます。

とりあえず6話までやったので、あとは定期開催にしようと思ったのですが、前回のアクセスが多かったので、今回もやろうと思います。

前回6話「二人の才女」はこちら▼

6話では
・倫子サロンで出てきた『蜻蛉日記』の歌
・まひろとききょうの性格対比
・そしてききょうの十二単について、配色
・道長がまひろに届けた歌

などを解説しています

では今回のお話です。

今回は打毬(だきゅう)と言う競技が出てきます。打毬は馬術競技の「ポロ」とその起源が同じで、中央アジアで生まれたものが、ヨーロッパに伝えられて「ポロ」になり、東に流れたものが中国で打毬となったと思われます。日本には奈良時代に伝わり、宮中の年中行事となりました。

ドラマでは背の低いサラブレッド系の馬が選ばれているように見えますが、それでも160cm以上はありそうです。当時の日本にはサラブレッドはいないので、木曽馬などの日本在来馬であり、馬の高さは120cm程度でポニー的な感じだったと思われます。競技内容は2組に分かれ(各4騎~10騎)の間で行われる団体戦で、地上に置かれた毬(たま)を、ゴールである毬門(きゅうもん)に投げ入れる競技です。片方のチームがゴールすると太鼓を鳴らし、もう片方のチームがゴールすると鐘を鳴らします。

現代では白と紅で戦いますが、この色は源平合戦を由来にしていると言われています。江戸時代には白組・紅組に分かれて戦っていた記録が残っています。ドラマでは衣で青組と緑組に分かれていました。

紅白の色分けは源氏の白い旗、平家の紅の旗に起源があると言われています。源氏の旗はその後に日本国旗の原型に影響を与えたと考えられいいます。


では物語を見ていきます。

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