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子どもたちの人気色変化とその影響

毎年、GWから夏までの時期は、来春に小学校に入学する子どもと親のランドセル選考がおこなわれる時期でした。例年なら百貨店の特設会場に、スポンサーらしきおじいちゃん、おばあちゃんと本人、両親が来店する姿が多く見られたようですが、今年はコロナ禍で来店者数は少人数になり、店舗で確認して、注文はネットでという購買方法にも変化が現れたようです。中には来店せず、ネットで決めて購入まで至るケースも増えているといいます。ネットでの販売が主流になってくると、どうしても機能よりも「色」が目にいきがちになります。今年はそんな中、ランドセルの色の好みに変化が現れてきました。

ランドセルの起源は明治時代の学習院初等科といわれており、都市部の富裕層から普及して一般には昭和30年以降、高度成長期と共に広がりました。男子は黒、女子は赤という色分けが一般的になったのは戦後からで、1990年代まではその形が一般的でした。2000年代になり多色展開のランドセルが広がるようになり、子どもたち、特に女子は多様な色のランドセルを使用するようになりました。ランドセルの色を見ると小学校に入学する頃の子どもがどんな色を好んでいるかがわかります。ただし、自由に色を選べる子どもばかりではないので、親が考える子どもらしさのようなイメージも投影されている可能性もあります。全てがわかるわけではありませんが、その傾向を見ることができます。

ランドセル工業会が今年4月に小学1年生に進学した子どもの親、計1500人に、購入したランドセルの色などを尋ねる調査結果によりますと

女子
1位 「紫・薄紫(スミレ・ラベンダー)」(21.5%)
2位 「赤(レッド)」(21.1%)
3位 「桃(ピンク・ローズ)」(19.3%)
4位 「水色(スカイブルー)」(11.4%)
5位 「薄茶(ライトブラウン・キャメル)」(9.0%)

19年、20年と調査で1位だった「赤」が2位となり、1位は「紫・薄紫(スミレ・ラベンダー)」になりました。調査が始まった18年からじわじわ人気を上げて1位になったのです。今まで5位「こげ茶」が今年から「薄茶(ライトブラウン・キャメル)」が入り、「水色(スカイブルー)」の人気が上がってきたとこからも、全体的に淡い色の好みが増えてきたことが伺えます。
男子

1位 「黒(ブラック)」(61.2%)
2位 「紺(ネイビー)」(16.9%)
3位 「青(ピンク・ローズ)」(10.6%)
4位 「緑(グリーン)」(3.7%)
5位 「こげ茶(ダークブラウン・チョコ)」(1.6%)

男子は女子に比べて好きな色が一定であり、女子のほうが多様な色を好むことがわかります。実はこれは大人の世界でも同じであります。そこで疑問が生じます。なぜ女性は色に多様な好みがあるのかということ、女子の最近の紫・水色人気はどうしてか、今回は後半でこられの疑問ほ解説しながら、キャラクターの影響を受けて変化した色の好みが性格に及ぼす影響などを解説していきたいと思います。

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