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「魅惑の心理」マガジンvol.127(令和コミュニケーション依存症候群)

年号が平成から令和になり社会環境が大きく変化する中で、人と人を結ぶコミュニケーションにも新しい変化が現れています。本来低下が著しい人の認知傾向に、2020年からの長引く自粛は大きな影響を与えています。基本的に人と会わないと、人はコミュニケーション能力が低下してしまいます。人は人と会うことで、五感をフル活用して相手の微細な変化を汲み取ってきました。ところがオンラインで顔を合わせることがメインになり、オンラインではなかなかコミュニケーション能力が育まれません。すると、人はそのまま低下してしまう人と、だからこそコミュニケーションを渇望する人が出てきます。

そこで今回の「魅惑の心理」マガジンは、令和の時代に現れてきた、新しいコミュニケーションに渇望する人たちを紹介していきたいと思います。こうした傾向を知り、今の人を理解するきっかけにしていきましょう。

(もくじ)
・ SNS依存症
・ オンラインゲーム依存症
・ 飲み会依存症
・ 超共依存

特にこんな人の心理に興味がある人に読んでいただきたい内容です
・若い社員の行動を知りたい人
・自粛でも飲みに行くのをやめられない人の心理
・常にSNSを見てしまう人の心理が知りたい
・常に我慢して自分の感情を抑えている人の心理

・SNS依存症

緊急事態宣言など行動に制限がかかると、一般的にスマホ利用率が上がります。特にツイッターとラインの利用頻度が上昇しており、情報収集だけでなくコミュニケーションを求めていることが想像できます。2020年に実施された企業のSNSの利用時間アンケート調査では、全体の63.7%のユーザーが、コロナウイルスの拡大以降も、SNSの利用時間は「普段と変わらない(どちらでもない)」と回答しましたが、「すごく増えた」または「増えた」と回答した人は34.5%もいて、「減った」「すごく減った」と回答したユーザーは1.8%に留まりました。2021年の別の調査でも20代女性の6割以上がSNSの利用時間が増えたと回答しています。

このようにSNSに依存する傾向がうかがえます。なぜ依存してしまうのか、そこには「人の声」「人の反応」があるからです。

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