#4 ユーザーリサーチ - Xデザイン学校 ベーシックコース リフレクション

※リフレクション(内省): 自分の仕事の進め方、行動、考え方などを振り返り、自分を見つめ直すことを指します。そしてその結果をもとに直すべきところは直していく。 要するに、失敗を反省するのではなく、次はこうやって成功しようとする自らの考えと気づきの技術。

今回の学び・気付き

ニーズ=お客様の声、ではない

話を聞いたユーザーのうちの2人が言っていたことをそのまま「ニーズ」と呼んでしまうやつ、これまでの業務でやってしまっていた。振り返ると、その進め方に頭で「本来あるべきはこうじゃないんだよな…」と感じていながらも、だからといってどうすればいいのかがどうにも分からなくて、目の前の期日が迫っていくことを理由にしながらやり過ごしていた。

話を聞いてきて聞き出したことをそのまま持ってくるだけなら誰でもできること。質の良い(=限りなく主観が入っていない)プロトコルデータを集めて、見えなかったものが見えてくるまで分析をして本質を抽出して、チームに伝える。そこにリサーチャーの価値があることを学んだ。もちろん今は分かった気になってるだけで、一生かけて身に付けていく技術だということを忘れてはいけない。だけど、「アナリシスが出来るようになるとめちゃくちゃリサーチが面白くなる」という先生の言葉にすごくワクワクした。

問題はそれをどう現場で実践していくかだ。私はいまアジャイル開発を取り入れているプロダクト開発チームのUXリサーチャーとして働いている。リサーチャーといえど、要件定義〜ワイヤー作成・UIデザインディレクションまで行っており、プロダクトのフェーズとしてはそろそろローンチ後3ヶ月になるがMVPに含めなかった新機能開発がこれから本格化してくる段階。正直なところ、私がUXリサーチャーとして働き始めた昨年11月から今日に至るまで、新機能やUI改善のための画面設計業務に追われ続けていてリサーチャーとしての務めを全くと言っていいほど果たせていない。開発スプリントに間に合うように画面設計を終えるためには、納得がいくまでリサーチをしている時間は無い……。(画面設計段階ではすでにリサーチは終えているのが本来の姿なんだろうけど)

すでに開発計画に組み込まれている機能についてはある程度仕方がない。画面設計をするうえで分からないことがあったら、時間の許す範囲でフットワーク軽くリサーチを試みる。だけど、どんなに時間がなくても「分析」を必ず行ったうえで要件やデザインに落とし込む。ここだけは抑えようと思う。
そして、私の今回の学びを深めるために、かつプロダクトのグロースのために、(現在、年末までの開発計画がおおよそ埋まっているので)来年以降の開発計画のためのリサーチ活動をちゃんと始めようと思う。早く「見えなかったものが見えてくる」を体験したい。

意志決定には判断基準が不可欠だということ

私は意志決定が苦手だ。今回、人間のスピードには3種類あるという話があったけど、意志決定のスピードは人によって500倍(だったかな?)ほどの差が出ることがあるという。この話は納得できる。普段から他人との差を体感している側の人間だから。

だけど、「判断基準」というキーワードは私にとって救いになるかもしれない。そうか、判断基準を明確に持たないから意志決定が遅いのか……。考えてみればそうだ。常にどんなときであっても正しい意志決定なんて存在しなくて、そのときの状況や何を重視するのかによって正しさは変わるのだから。逆にいうと基準がなければ選ぶことはできない。一生双方のメリット・デメリットを見比べ続けてうんうん唸っているだけになってしまう。

考えてみれば当たり前なのだけれど、これは目から鱗だった。仕事でも人生でも、先生のように判断基準のリストを作ってみようと思った。まずは直近の課題として、インタビューの質問項目を決定する会議を来週チームのみんなと行うのだけど、質問項目を決定するうえでの判断基準リストを作ってみて会議に臨もうと思う。

リサーチャー目指すなら普段からコミュ強であれ

私は初対面なら得意だが何度か顔を合わせていくと人見知りが発動するタイプの人見知りだ。しばらく会っていなかった相手と久しぶりの再会などが苦手。あと雑談があまり得意じゃない。あまり自分から交友関係を広げるタイプでもない。

だから、この話は割と刺さった。たしかに普段から出来ていないことがインタビューのときにいきなり出来るようになる訳が……ない。
先生のように街で見ず知らずの人にいきなり話しかけるのはまだハードルが高いけれど、まずは会社で周りの人からこっそりプロトコルデータを集めることから始めてみようと思う。(振る舞いを観察して、「何してるんですか?」と聞いてみる)

その他の学び・気付きのメモ

  • 会議は会議までの時間の使い方が10割。会議=答え合わせの場

  • 考える=頭じゃなくて身体を動かすことで考えることができる

  • 今の状態を知るだけで終わらせずに、背景や理由を聞くことで、深層・本質にたどり着くことができる

あまり多いと実践までいけない気がするから、深堀って書くのは3つまでに絞ることにした。

感想・おわりに

冒頭にチーミングの話があったけど、これには頷きっぱなしだった。今のプロダクト開発チームはタックマンモデルでいう最終段階の機能期に入っていると思う。明らかにチームのパフォーマンスが上がったタイミングがあったし、そこに至るまでには、豊富なコミュニケーションの交換による心理的安全性の醸成があって、それがあったからお互い自然に意見を言い合えるようになって、今の関係性を築くことができた。個人的には、業務上でこんなに臆せず意見を言えるようになるのは初めての経験だった。

だからこそ、チームでのワークが本格化してきて、チーミングの重要性を実感してきているところだった。心理的安全性が確立されてない状況だと私ってこんなに意見を言いにくかったっけ……となっている。もちろん意見が言いにくい理由はそれだけではないとは思っていて、現状「分からないことが分からない」状態であることも、意見が出てこないし出てきても自信が持てないから言い出しづらい理由の一つ。

だから今回、最後に残った3名で1時間近く雑談が出来たのは私にとって大きな一歩だった。本当はもっとチームのみんなのことが知りたいし、自分のことを知ってほしい。そして早く自然に意見が言い合える関係になりたい。次のチーム会議ではチームメンバーでの飲み会でも提案してみようと思う。

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