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30年間のなぜ?

昨年の11月からNoteに参加しています。パターンプロセス理論研究会の方々がまず第一回の記事の口火を切っていただき、私自身も寄稿するようになって現在に至っています。第1回目に、ある医師が30年間にわたる研究の末…なんてくだりがありましたが、健康診断を行う身ですので実験研究できるわけでもなし、特別な検査を実施するわけでもなく、目の前を過ぎてゆく受診者のデータを見ながらコツコツ考えてきました。今回は話すと長くなりますので、スライド形式で今までの経過を図表で提示します。スライドの中に私が当時考えたことを書き込んでいますので参考にされてください。

1996年 健診医としての嬉し恥ずかし初めての原著論文です。データは古いPCの中で、この図は再現できませんので写真です。人間ドック学会に初めて参加して発表しましたが、座長を務めていらした、伊藤千賀子 先生が座長推薦してくださり日の目をみました。
2000年 早期といえば若年、また空腹時血糖が上昇する前にGPT ,TGが先行する印象がありましたので、このような図で表現しました。
2005年 HbA1cにおける耐糖能異常能始まりは…当時はJDS値ですので、現在のNGSP値は+0.4となります。
2006年 私の独断で耐糖能異常の始まりをHbA1c5.3%をとして解析しています。男性の若年の耐糖能異常でGPT ,γGTP,TGの有所見率が高いこと。性差が存在すること。思えばパターンプロセスにつながる所見がこの時点で認められます。
血管の老化を健診データで予測できるのではないかと考えるに至った図です。
2009年 95歳を超えても健診を受けていらっしゃいますので健康長寿の見本のような方々です。

一連の考察過程を経て、6項目の検査値異常パターンを用いたパターンプロセス理論2015年 に至っています。冒頭の私の疑問点に関して、現在まで満足できる回答は得られていませんが、皆様はいかがでしょうか?
幸い私自身は、この理論のおかげで全ての疑問に答えを見つけることができました。研究会の皆さんには、今後可能な限り考え方を伝えてゆきたいと思います。


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