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名前が付くことの心の揺れ『ラベリング』


先日、HSPについてブログで書きましたら
多くの方から「自分もHSPではないか」と反響がありました。


私が思っている以上に「HSP」が市民権を得ているのかもしれません。
ググれば何でも答えが出てくる時代。
正確なものもあれば、そうでないものもありますね。
一層発言には注意しなければ、と思います。

「ラベリング」という理論があります。
いわゆる「レッテル」とも重なるのですが、「あの人はこういう人」と聞くと、そういう人に見えてくると言う現象です。
他人の目にかぎらず、自分で自分を「私はこういう人」と当てはめることにも通じます。

ラベリング理論はどちらかと言うと意図して用いる技術寄りなものですが、
私達の日常にはこれが無意識に使われているのも確かです。

例えば「男は人前で泣くものではない」や「素直なのが一番」というような
良識と言われるものも、よく考えてみれば誰がそうと決めたのかと疑問がわいてきます。
いやむしろ、大きなお世話と言いたいぐらいなものです。

カウンセリングをしている時に私が必ず確認することがあります。
クライアントさんのお話に「私、鬱(うつ)なんです」という言葉が出て来た時です。
自称「鬱」なのか、病院で診断されたのかでは全く対応が異なります。
鬱も一般的になってきて、医師であっても正確な診断(DMSガイドラインに準ずる診断)をせずに患者の訴えから「鬱」と診断しているケースもあるので、カウセリングでは「どんな診察をしましたか?」と診断に至るプロセスも確認します。

国内で鬱が一般的に知られるようになってきた時代、鬱は「心の風邪」と言われたものでした。
体が風邪を引いた時に病院へ行くかどうかは自分で判断するように、鬱もまた必ずしも治療をしなければならないものではありません。

前回のブログでも書きましたが、HSPは病名とは異なります。
繊細で過敏的な傾向があり、『日常生活に支障があるならば』対策をとることをお勧めします。
しかし病院へ行ってもその傾向を取り去る薬はありません。
眠れないとか、皮膚に湿疹が出る等の症状が出ているならば、その症状に対して対処することはできます。
風邪を引いたときに熱を下げたり、咳を抑えるような薬が処方されるのと同じで、風邪そのものを治してくれるわけではありませんね。

HSPさんのお困りごとに霊能力を持つ心理療法士として私がするとするならば、繊細さや過敏さに繋がる原因を潜在意識から突き止めていくことです。

例えば音にひどく過敏である場合には、音に反応する脳の使い方にアプローチして、その人のちょうどいい感覚にチューニングしていくようなやり方です。

人間関係に傷つきやすいHSPさんであれば、なぜそうであるのか紐解いていき、その人にとって適切なコミュニケーションの取り方や、他人からのエネルギーをブロックする方法を指導していくかもしれません。

一言でHSPと言ってもその特徴は人によって種類や強弱が異なるので、その人に応じた適切な方法が必要です。


『ラベリング』は無意識にも使われていると書きました。
少し熱っぽいな、と自覚しているときに
「大丈夫?顔色悪いよ」と言われたら、
思っている以上に体調が悪いのではないかと心配になるものです。

この場合は「顔色が悪い」がラベルとなります。
つまりラベリング効果とは、貼られたラベル通りになっていく作用なのです。

ラベリングは使いようによって、良い効果と悪い効果をもたらします。
「私はHSPである」と思うことによって、自分に自信を失ったり、人との交流が難しくなるようなケースは後者かもしれません。

逆に「私はHSPである」と自覚することで、自分に適切な行動や環境整備をつくることが出来て日常が快適になるならば前者と言えるでしょう。

しかし厄介なのはラベリングを持て余しているときです。
どっちつかずの状態であるときには、その時々のコンディションや感情によって揺れ動き、ラベリングの思うツボに陥りやすいのです。

『統合』を目指すこの時代。
何事にも良い面、悪い面があることを知っておくのは大切です。
さらに言えば、それ以外の面もあることを知ること。
さらに・さらに言えば、そこには何もないのに、あるように自分が見ていることに気付くこと。

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