全国大会

 4年生でレギュラーとなり、初めての全国大会に行った。しかしそれが最初で最後の大会となった。
 当時は11人制だったので現在とはかなり事情が違っている。

 監督がいなかったのが、4月から昔サッカーをやっていたという人が監督をやってくれることになった。新チームになるとレギュラーのFWとして私は起用されるようになった。もちろん、チームを引っ張っていく立場ではなく序列としては真ん中からやや下くらいだった。持久力がチームで2位だったのとフィジカルコンタクトは1番強かったため抜擢されたのだろう。基本技術は小さい頃からキャプテンと練習しており、最低限のことは普通にできるくらいはあったが試合勘はさすがにかった。そのためサッカーの試合というものに慣れるまで何試合か練習をして、こぼれ球を押し込んで得点をしたり、パス交換してクロスを供給したり、まあまあやれている感じはあった。

 順当に予選に勝ち、全国へと行くことになった。夏の暑い日、前日に会場入りをして軽く練習をした。当時は土のグラウンドだったが、整備の行き届いたグラウンドはさすがに全国大会、と言ったところだ。どこかの大学の専用グラウンドらしい。かなり年数を経た今でもそれほど大きくない大会で使われているようだ。

 予選リーグは都会の学校と当たってなすすべもなくあっさりと敗退し、収穫といえば転勤でチームを去った仲間(と言っても6年生)が無事に全国に出ていて再会したことか。
 敗退したチームも試合の機会があり、やはり都会でないチーム同士で何試合か3部トーナメントということでまた予選から試合をした。その中でもなかなか決めきれず、守りきれず2引き分けで全国の舞台から去った。

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