香り付きのアルコール除菌スプレーを発売します。ゆらぎを肯定する「wonde」に込めた想い
こんにちは!PATRA 取締役COOの鈴木です。ブログ書く書く詐欺をしてから約1年が経ってしまいました。本当にすみません…急な更新になりますが、本日は新ブランドリリースのお知らせがございます。
2020年9/19(土) PATRAからフレグランスブランド「wonde(ウォンド)」をリリースいたします。1st プロダクトは、オリジナルで開発した香りをのせ、70%以上のアルコールを配合した持ち運び用のハンドウォッシュミストです。コロナ禍で不安な毎日が続く中、PATRAとしても状勢に寄り添い、お客様の生活を少しでもプロダクトで明るくできたらと思い、元々リリース予定であった香水から急遽ピボットしハンドウォッシュミストを作りました。今回の記事では、wondeのブランドフィロソフィーや、プロダクトに込めた想いを紹介したいと思います。
wonde(ウォンド) をつくった理由
PATRAは今まで、自社ブランドとして女性向けアパレル関連のブランドを多くリリースしてきました。お陰様でブランド事業は急成長し、通常売り上げが伸び悩む夏に過去最高売上を達成しています!👏
「PATRA = アパレルブランド」のイメージが強い方もいると思いますが、PATRAのコンセプトは”小売"をアップデートしていくこと。ブランド事業部としてはアパレルにこだわらず、今まで培ってきたSNS運用ノウハウや、SNSで話題になるような商品開発力を強みとし、トレンドに”乗る”のではなく「生み出す」ことにこだわり、面白い商品づくりにチャレンジしていこうと思っています。
昨年から2020年にはアパレル以外の領域で、かつユニセックスなプロダクトが作りたいと企画をはじめ、今回のブランド「wonde」を立ち上げることに決めました。
香りのブランドを作ろうと思った経緯
「香水を作りたい」というところから企画が始まり、当初はオードパルファムを作ろうと考えていました。日本のトレンドも大きく影響を受けている韓国では、韓国発の香りのブランドがここ数年増加しています。容器や香料の調達等生産背景の優位性もあり、オリジナリティを出しつつも比較的リーズナブルな価格帯で若者に人気です。月に1度、出張で韓国に足を運びリサーチをしている中、香りという切り口にどんどん惹かれていきました。
「香り」は、その日の気分や洋服に合わせて選ぶ楽しさもあれば、そういった視覚的な印象より深く記憶に残ったり、ときには、自分自身にちょっぴり自信を与えてくれるような存在でもあると私は思います。
"香りを纏う”ということは、日本では他国に比べてあまりメジャーではないかもしれません。だからこそチャンスがあるなと思います。香りの面白さをプロダクトにのせ、生活にとり込むことの楽しさを広げていけたらと構想を始めました。
ピボットの経緯
オードパルファムのデザインやコンセプトも完成し、発注も間近というタイミングでコロナ禍に突入してしまいます。何かPATRAとしてもプロダクトでこの状況への貢献ができないかと非常に悩んだ結果、アルコールを配合したハンドウォッシュミストであれば、開発した香りを活かせると思いピボットを決めました。
直前に企画をひっくり返したのにも関わらず、ものすごいスピード感でやりきってくださったOEMの業者さんには本当に頭が上がりません….
「wonde」に込めた思い
「wonde(ウォンド)」というブランド名は"with onde”を略した造語になります。ondeという単語はフランス語で「波・波動」といった意味で、今回のコンセプトである「ゆらぎ」と波のイメージが合い、ゆらぎを連れる、という意味を込めて「wonde」という名前をつけました。
コンセプトである”ゆらぎ”について
「ゆらぎ」というのがwondeのコンセプトです。
調子がいい時、悪い時、逃げてしまいたいような時、どんな時でも様々な不安がつきものです。目指している姿に少し近づけたと思えば、また別な不安やプレッシャーがやってきて、いつだって心は落ち着いてくれない。調子がいい時だからこその不安もある。そんな風に、いつだって悩み考え続け、いろんな方向にゆらいでいる私たち。私はその”ゆらいでいること”自体が自分自身、そのものなんだと思います。
だから、あらゆる”ゆらぎ"を否定しない。今、悩みゆらいでいる自身を受け入れ、時には立ち止まりながらも進んでいくことが、きっと自分らしさなんだと思います。そんなゆらぎ続ける私たちの「お守り」のような存在になれるようなプロダクトを作りたいと、想いを込めました。
今回のアルコール消毒液(商品名は”ハンドウォッシュミスト”です!)は香りが4種類あり、それぞれの香りにコピーがついています。調子がいいとき、よくないとき、すごく落ち込んでるとき、何が何だかわからないとき・・・・大きく4つの状況に分けて香りのイメージをつけていきました。香りについては後ほど改めて紹介します!
DONGURIさんとの制作過程
今回、プロダクトを作るにあたり、以前PATRAのHPリニューアルをお手伝いいただいたDONGURIさんに全面的に協力していただき開発を進めました。
新規事業を作る際、いつもは基本私一人でコンセプトからMD・商品設計・撮影・マーケまでをやりますが、今回はひとりではなく心強いDONGURIのメンバーと一緒に作り上げたブランドです。
今回テーマとしたかった事をふわふわと伝え、DONGURIのみなさんが本当に素敵なコピーやコンセプト設計、デザインに落とし込んでくださりました。約1年ほどの時間がかかってしまいましたが、楽しみながら、本当に良いプロダクトが作れたのはDONGURIの皆さんのおかげです。ここで改めて今回のプロジェクトに尽力してくださったDGの田島さん、吉田さん、大久保さん、濱脇さんにお礼を伝えさせてください!
制作秘話に関しては、また後日別記事で詳しく紹介できればと思っています。(需要があれば・・・!
売り上げの一部を寄付します
また、wondeでは売り上げの一部をコロナウイルス感染防止支援として寄付(※)を継続的に行う意思を表明いたします。さらに、来年3月で10年となる東日本大震災の支援として、宮城県気仙沼市に直接寄付を行わせていただく予定です。
wondeのハンドウォッシュミストで自分の身を守りつつ、誰かを守る支援ができる。商品を買うことが、誰かとの繋がりを生む。
そんな新しい概念でソーシャルグッドなブランドを目指し、継続的に寄付を行う予定です。
なぜ今「東日本大震災」支援を始めるのか?
また、なぜこのタイミングで東日本大震災への支援なのか?と思う方も多いかもしれません。ここからは、私個人が体験した東日本大震災の経験を少し長く綴らせていただきますので、気分が悪くなるかもしれないという方は飛ばしていただけると幸いです。
私は宮城県気仙沼市出身です。大学に進学するまでの18年間を気仙沼で過ごしてきました。2011年3月11日に東日本大震災が起こり、当時高校2年生、受験生になるぞという時でした。漁船が見えるくらい海沿いであった実家は津波で全壊、家族の仕事も全て失っています。1週間ほど家族の安否がわからず、学校の体育館で避難所の運営を行いながら、毎日市内の避難所を巡り、家族を探しました。1週間ほど経った日、家族の方が私を探しに学校まで来てくれて、無事合流することができました。家族は孤立した避難所からヘリで救出され、全員が無事でした。
写真は、私の実家真向かいにあった一景嶋神社の跡地です。(鈴木兄撮影)
休校になった学校はいつ再開するか目処が立たないまま、私は震災後初の受験生となります。身内の無事は確認できたものの、自営業であった家族の仕事は全てゼロに。東京の大学へ進学する事を目標としていましたが、壊滅的な状況の中、今自分が何をすべきなのかを見失ってしまいました。
勉強すべきなのか、ボランティア活動に参加すべきなのか、あれ、そもそも家族の仕事がないまま、進学なんてできるんだっけ。働くべき・・?さまざまな感情が込み上げ、電気などのインフラが通らない不安が続く中、被災した事、大好きな地元が変わり果ててしまった事実を受け止めることができず、気持ちの整理がつかないまま深く悩んでいました。
(実家跡地)
突然現れた大きすぎる壁に、悩み果てていた私を前進させてくれたのは家族の行動と恩師の言葉です。
気仙沼には家族が亡くなってしまった方や、避難所生活を長く続けていた方が多くいました。
そのような状況と比べ、家は全壊でも、家族は全員無事。「私はまだ恵まれていて、もっと辛い人がいる。つらいなんて絶対言っちゃいけない」と言い聞かせ感情を制御していた自分に「今は誰もが、自分が世界で一番辛いって思っていい。こんな時だからこそ、我儘に、やりたいと思う事を素直に選ぶべきです。」と声をかけてくれたのが高校の恩師でした。
その言葉を聞いた時、ずっと奥底にしまっていた「どんな状況でも今は勉強をしたい、大学に行きたい」という本当の気持ちを、自分で認めてあげることができました。それを話すと先生は、全国から気仙沼高校へと集まった多くの参考書の中から私向けのものを選んでくださり、全力でサポートをすると気持ちを後押ししてくれました。
また、私の父は気仙沼で学習塾の経営をしていました。津波でゼロから作り上げてきた塾が流されてしまい、家族で一番落ち込んでいたのは父だったのではと思います。そんな状況でも、父はできる限り生徒と連絡をとり、親戚の家に来られる生徒を呼び、数人でも集まれば小さな部屋で授業をしました。
「とにかく今自分ができることを」と、自宅も仕事もなくなり先の見えない状況の中でも、生徒達のために行動を起こす父の姿に影響され、私も気持ちを落ち着かせ勉強を再開する事ができました。
経済的にも先が見えない中、大学に行きたいという夢を否定せず、全力で応援してくれた両親には感謝してもしきれません。心から尊敬できる、本当に格好良い両親です。
私は震災を考えることを意識的に減らし、合格が決まるまではボランティア活動にも関わりませんでした。ひたすら勉強に集中し、結果無事志望校に合格、2012年に上京することになります。
当時の自分の意思決定が正しかったのかどうかはわかりませんが、選んだからには正しかったと思えるよう努力するしかない、そんな気持ちで東京に来たことを覚えています。
wonde フィロソフィーとの繋がり
少なからず「あの時自分は震災から逃げてしまった、何もできなかった」という気持ちが、自分の中に10年経とうとする今も残っています。当時、受験を諦めないと決めた私は、それと同時に「いつか東京で、自分がもっと成長できた時、必ず地元に恩返しをする」と心に刻みました。
そして今回リリースするwondeのコンセプトを考えている時、私はいつも気仙沼での出来事を考えていました。「ゆらぎを肯定し、自分を少しでも好きになれるように。」そんなコンセプトが、まさに当時さまざまな感情にゆらぎ、葛藤していた自分と重なり「何かこのプロダクトで被災地支援を絡められないか」と、コロナ支援にプラスして東日本大震災の継続支援をするプロジェクトを始めることに決めました。まず始めは、地元である気仙沼市に依頼し、継続的に支援金を受け取っていただく予定です。
震災からもう半年で10年。まだまだ気仙沼や東日本大震災の被害に遭われた地域は様々な問題を抱えています。当時、何もできなかった自分を正当化する訳ではありませんし、本当に小さな一歩に過ぎないかもしれませんが「プロダクトで被災地を支援することがしたい」という、一つ自分の夢が叶えられそうです。
長くなりましたが、以上がwondeが東日本大震災への寄付を始める理由となります。
内容で気分を悪くされた方がいましたら、申し訳ございません。
香りや効果について
さて、ここからはプロダクトの説明をしていきたいと思います! 今回リリースするハンドウォッシュミストは、70mlの持ち運び可能なアルコール配合のミストになります。手の除菌が、少しでも楽しめるものになるようにと、オリジナルで開発した香りをのせました。また、アルコールで手が荒れてしまう…!という声から、ヒアルロン酸Naや植物由来のオイルなど、保湿成分も配合しました。ミストタイプですので、ジェルと違い、メガネやテーブル、ドアノブなど、手以外(※)にも広くご使用いただけます。
※ アルコールでの変色・変形等影響がない素材のみ可能
また、香りを4種類用意しております。香りにはさまざまな”ゆらぎ”の状況に沿ったコンセプトがつけられています。どの香りも、ユニセックスで使っていただけるものです。あくまでハンドウォッシュミストですので、そこまで香りが強いわけではなく、つけた後にほんのりと香ります。
コンセプトで選ぶも、香りで選ぶもOK。各コンセプトの詳細についてはLPをご覧ください!
- Plainly - 思い出- 👀
一度はどこかで触れたことのあるような、サボン系の香りです。心地よい石鹸のような香りの中に、フルーティーな深みがあります。清潔感があり、香水が苦手な方や男性にもおすすめできる香りです!
- Memento - 青春 - ⚾️
ジャスミンなどのお花の香りを使い、どんな時でもリラックスできる香りです。4種類の中で1番年齢性別問わず使っていただける香りだと思います。
- Whimsy - 移り気 - ⛅️
お菓子っぽすぎず、果物っぽすぎない、絶妙でお洒落な甘い香りが楽しめます。女性向けに1つは甘めの香りにしたく作りましたが、事前に使ってもらった男性陣からもすごく評判が良かったです!
- Salvage - 救出 - 😌
ムスク・ウッド系の香りが好きな方におすすめ。落ち着いていて大人っぽく、そしてどこかミステリアスでクセになってしまう香りです…!
また、今回買い占めを防止するため、1商品につきお一人様2本までの購入制限をつけさせていただきます。出来るだけ多くの方へ届けるため、ご了承くださいませ。
今後、みなさんの要望から香りも増やしていければと思いますので、ぜひ公式SNSや鈴木SNSまで商品のご要望もお寄せください!🎤
2020/9/19(土) 11:00発売です!
発売日は2020/9/19(土) 11:00を予定しています。商品ページの「入荷通知」ボタンより、ぜひ通知登録をしてお待ちください!アパレル以外のプロダクトで、初めて女性だけでなく男性、また年齢を問わず使っていただけるものとなります。1つも売れなかったらどうしようと不安な気持ちもあり(涙)、とっても緊張していますが…自信を持って良いプロダクトができたと思います。また、年内には一度延期にしていた香水や、ハンドソープ等のリリースも進めておりますのでお楽しみに。
どうかwondeが多くの方へ届き、みなさんの生活が少しでも前向きになるお守りとなれますように。
それでは最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
PATRA.inc 取締役COO
wonde プロダクトオーナー
鈴木 真彩
● wonde 公式Twitter
※ プロダクトに関する質問を鈴木TwitterのDM、また公式SNSにてお受けいたします。発売前に香りなど迷われましたら、好みの香りを一緒に選びますので、鈴木SNSやwonde 公式SNSまでお気軽にお問い合わせください。また、プロダクトに関する取材等につきましては mai@patrainc.jp までご連絡くださいませ。
※ リリースに際し、日本ユニセフと宮城県気仙沼市に1度目の寄付を完了しています。発売開始後、改めて寄付を実施させていただく予定です。証明書等の準備ができましたら、後日公式SNSやプロダクトオーナーである鈴木のSNSより発信させていただきますので、現状詳細がお伝えできない事、ご理解くださいませ。
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