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ソフビけもの道(その4):いよいよソフビ道へ

7月15日に行われたマクラウドさんとのソフビを作るための全くのゼロからの企画のyoutube配信。
こちらアーカイブが出来ましたので是非ごらんください!

実践的にかかる金額からどこまでのソフビができるか、また原型を作る際の注意点。
そこからイベントの現状や会場にいらした方の質問など…
かなり濃い内容になったのでは?
と思います。

なにより、本当にスペースと配信だけでの話しかしていないのに(打ち上げや打ち合わせではほぼTシャツを作れそうな権利元の話ばかり:笑)マクラウドさんがどんどん研究して結構な成長具合を見せていてびっくりしてます!!
ああ、勘が良いとこんなにもさくさく理解されてていくのかー…
と心震えます。

やはりものつくりは欲を抑えきれないくらいの行動力なんですよ。

また高円寺のシアターバッカスという場所での撮影たっだのですが、寡黙に作業されているスタッフの方が最後に『すごく面白かった!』とお声がけていただいてめちゃくちゃうれしかったです!!

ぜひご興味のある方はご覧ください。

ではその4、スタートです。

記録によると2009年3月。
もう気持ちは止まらずにどんどん造形にのめり込む。




現状、原型を作って複製していわゆるガレージキットというレジン製の複製品が一番のちかみち。
ただ、製品としてのおもちゃへの憧れはあった。
おそらく、おもちゃ好きであればそういう気持ちが少なからずあると思う。
その中でもソフビのような中空のものってどう作ったらいいのだろう?
そもそもポリ人形やプラモデル信者だったために中空のものにはものすごい憧れがあった。

しかし今のところプラモの金型は数百万〜1千万以上と高額なのは知識としてはありました。
でもソフビは?

となると当時ではオビツ製作所のHPしかなかった。
しかも価格も載ってない。
今にしてみれば当たり前だが、ソフビは大きさや色数、ロット数で金額が変わる。
思い起こせば今は金額は〜と聞かれると困る、というのははっきり理解出るが、これから初めて制作したいと思っている方にとっては聞きたい部分だろうと。

3月中はとにかくファンドの造形にのめり込む。



4月に入ると今度はアクションフィギュアにのめり込み始める(笑
メディコムトイのRAHの素体を買い込んでスーツを作れないか、リアルな皺を出すにはどうしたら良いのか?
という元来の凝り性が出てしまう。


型紙を作ってラバーシートを接着していく
皺をチェックする


いろんなポーズに耐えられるかのチェック



ゴムバンズカラーをためす。
色数が少ないので伸びる塗料との混合ができるかの実験


プリンゲルを試す実験
胸部を柔らかくしたいためにプリンゲルを使用


ウレタンゴムで中空のブーツを作成する


プリンゲル、ウレタンゴム、ゴムバンズカラーなど…

あらゆる素材を試す。
今思うと、この実験を繰り返す性分がのちにワックス調合や嵌着制作、抜きや引けなど理解するまで繰り返す土台となったのかもしれない。
この頃はパソコンまで作り出した(笑
とにかくなんでもやりたかったらなんでもやった。

これが9月頃までひたすら続く…


ダイナミックサウンドのG3-Xを改造素体に


マスクコレクションとダイナミックサウンドの
中空を利用して素体にかぶせる
ちなみに、素体には包帯を巻いて関節などの違和感を
無くしている


レジン、ラバーシート、プリンゲル、ウレタンゴム
を使った集大成

その間、7月に初のワンフェスに参加した。

ロイヤリティーマンを引っさげての参加。
売れるとかそういうことじゃなくてとにかくやりたかっただけ(笑
作る→発表する。
とにかくそれは大事なことだ。

中学時代にホビージャパンフェスティバルで恥をかいたことを考えれば全然大したことではない。
が、もちろんほぼ売れなかたけどね(笑
それでも数対売れるんだからワンフェスって本当すごいと思う。



夏といえば7月にワンフェス。
8月はコミケ。

この間はもう数年もお付き合いのあるキーパーソン、おおさかさんが上京。
もちろんワンフェスもコミケもお互いに手伝いあった。

実のところ、最初にパチ怪獣の原型を作ってくれた方はおおさかさんの知人でおおさかさんは立体物を作るわけではなかった。
なので全く気が付かなかったが、おおさかさんは本が好きでおもちゃは嗜む程度かと思っていた(笑
ところが、ヘビーなソフビ蒐集家でもある。
ということをこの頃に知ったのだ。

自分が造形を始めて複製し、制作しているのを見てなのかおおさかさんから突然こんな話が出る。

『ソフビの原型って興味ないですか?』

と。
話を聞くと怪獣軒というメーカーが原型紙を探している。
とのこと。
まだソフビ業界についてあまり知らなかったが、どうやら業界がかなり縮小しているようでソフビを作るにもお金がかかる。
でも売れないという負のスパイラルに落ちていたようだ。

そんな中、ソフビ蒐集をしながらメーカーさんとやり取りをしている中で怪獣軒から原型の話が出てきたようだ。
先にも触れた、おおさかさんの知人にシルバー仮面のタイタン星人をお願いしたのだがソフビのセオリーを話しているうちに迷ってしまって手が止まってしまっている、と(のちに製品化)

さらには、怪獣や宇宙人が全く売れない。
ヒーローやロボットを作れる人が良い。

という条件もあった。
なぜヒーローやロボットを作る人がいなかったかというと、そもそもソフビ好きのかたには怪獣好きが多い。
仕上げが大変。
という側面がある。
しかしながら、やはり主人公というのは1.5〜2倍は売れる。

とにかく売れないと始まらない。

そう言われ、会って話をしてみないか?ということで上野(だったかな?)で初めて怪獣軒と話をすることになった…

その際に持って行ったのがサンダーマスクの顔の複製(笑



こうして、ソフビという世界に足を踏み入れることになった…

時に、2009年8月。
コミケ帰りの出来事である

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