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私はどうなりたいかを目の前で見た

HSP気質のせいで周りの空気に飲まれて沼落ちした話なので、HSPの方は気を付けてください…

※注意書き

今日は久しぶりにロイヤルホストに行った。

生意気かもしれないが、高校生の頃からよく行くファミレス(ロイホはファミレスではないのだが)はロイホだ。
勉強ついでにパンケーキを食べ、オニグラスープを食べ、トロピカルアイスティーを飲んで「あ~しあわせ~」と思っていた。

私の目の前のボックス席には、(私の私見で)祖父、母(もしかしたら夫婦?)、息子が座っており、おじいさんは体が不自由なようで奥様が隣に座ってステーキのようなものを切っては口に運んで食べさせていた。
にこにこしながらおじいさんのお世話をする奥様、えらいなぁ、なんて素敵なご家族…と、こちらまでほっこりした。

しかし、右斜め前のテーブルの女性2人組(60代くらい)が、大きな声でしゃべっているのが気になった。
近所の人の悪口、収入のマウント…
私はこういう「人の話」がやたらと耳に入ってくる。入ってきてしまう。聞きたくもないのに。
なので、いつもはレストランでもカフェでも入店したらイヤホンをすぐにつけるのだが、ロイホの雰囲気やクリスマスソングもいい感じだったのでつけずにいたのだ。

マウントを取っている話が聞こえたところで「あ…イヤホンしなきゃ…」と思っていたが、パンケーキがおいしくて手が止まらなかった。
すると親の介護の話になり、
「どっちか入院でもしてくれたらいいのにね~笑」と大声で言ったのだ。
その発言にナイフとフォークを持つ手が止まった。
こんなことを言う人が、この世にいるんだな。
こんなに幸せなロイホの空間に、こんなお客さんが来るんだな。
目の前の素敵なご家族はすぐ隣なのに、聞こえていただろうか。

マウントを取る人は、配慮と品がない人だと思っている。
あまりにも品がなく、この人のご両親がかわいそうで、目の前がかすんでパンケーキがのどを通らなくなってしまった。
HSPのせいだとわかっているが、なんだか自分事のように感じて辛くて悲しい気持ちでいっぱいになってしまった。

目の前の家族連れは、気が付いたら静かになっていた。
なんとなく、奥様の表情から聞こえていたような気がする。

女性2人はその後すぐに席を立っていなくなった。
よかった、とつけたばかりのイヤホンをすぐに外した。
すると、目の前の奥様が
「今朝のサッカー見た!?スペインに勝つなんてすごいよね!」
「この間もドイツに勝つなんて~!」
とにこにこ息子さんに話していた。
そして席を立って、おじいさんに上着を着せて「まだ座っていてよかったのに~」と甲斐甲斐しくお世話をして、店員さんに見送られてお店を出た。
その間、ずっと笑顔だった。

たぶん、女性たちの会話は聞こえていたと思う。それでも気丈に明るく振る舞っていたのだろう。せめておじいさんの耳に入っていなかったことを祈る。
あんなに家族を大事にする人もいれば、そうじゃない人もいる。
もしかしたら、あの品のない女性もいろんなストレスがたまっているのかもしれない。思ってもないことを、不幸自慢のように知人につい言ってしまったのかもしれない。
でも、言っていいことと悪いことがある。
嫌なことを言う彼女の顔は、文字通り歪んでいた。

私は、あの奥様のように家族を大事にする、かわいい女性になりたい。
パンケーキはおいしかった。また食べに行こう。

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