いつもいる、あのひと

 里親会にいった時のことですが、そこはもちろん現在子どもを委託されている人たちの集まりなのです。…が、それだけでなく、すでに里親としての役目を終えた人もいらしています。実際には里親措置が解消された後も里子さんとの関係は続く人は多いわけですが。
 この人たちが今も里親会に顔を出されるのは「今も現役の里親さんや、里親さんになったばかりの人、これから里親になろうとする人」たちのためなのではないでしょうか。いや、きっとそうです。

 里親としての日々は心配ごとの連続です。だれかに聴いてほしい、アドバイスしてほしい、「それでいいんだよ」と言ってほしいものです。だからこそ里親としての経験豊富な人の存在は貴重です。とくに役割を終えた人はそれまでの経験を俯瞰的に見ることもできるでしょう。
 里親さんのために、里子さんのために、そこにいて話を聴く。こういう役割を何も言わずに引き受けてくださる方の存在は本当に尊いものです。私も里親5年目。新たな里親さんの「聞き役」も喜んでつとめさせていただいております。

 さて、やはり思い浮かぶのは教会のことです(笑)。そんな風に誰かの心をそっと、さりげなく受け止められる信徒さんはあなたの教会にどれだけおられますでしょうか。これこそが万人祭司のプロテスタント教会における牧会なのですが。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?