トレードワンポイントアドバイス 荒い値動きをどう克服するか

週末に行ったオンライン相談会で、先週のポンドの動きに翻弄された、という話が出ました。ポンドは大きく値を上げた後の調整期間に入っており、難しい地合いとなっていますが、元々ポンドやユーロは同様の環境にあるオージーなどよりも値動きが荒い通貨ペアになります。

試しにポンドドル、ユーロドル、オージードルの1時間足チャートを同じ期間表示してみましょう。

ポンドドル1時間足

ユーロドル1時間足

オージードル1時間足

ポンド、ユーロ、オージーはリスク通貨と言われ、株式相場が軟調の場合売られやすい傾向にあります。現在株式は、アメリカ株式市場を中心に調整に入っており、これらの通貨は売られやすい傾向にあります。

各チャートを見てみると上昇相場で価格の下にあった移動平均線に下落する過程で価格がぶつかったり、その後のリバウンドでは移動平均線が絡み合っている中に価格が入りこみ上にも下にも抵抗となる移動平均線があり、方向感が出にくい環境にあります。

ポンドドルは3通貨ペアの中で最も下落が大きかったため、より多くの移動平均線を一旦下抜けた後、またそれらを回復していく上昇の流れの最中に難しい値動きをしていますが、このような展開になる事は、価格が上昇し始めた時、価格の上にある移動平均線の状況を見れば、予測可能でした。

難しい価格の値動きの影響は短期足になるほど大きくなります。試しにポンドドルの、直近の15分足を見て見ましょう。

上昇の過程で非常に荒い値動きになっているのがわかります。この時間足でロットを貼りトレードを行った場合、損失を出す可能性がかなり高くなります。

このような動きに翻弄されないためには、1つには移動平均線の絡み具合から参加を見送る判断を行う選択がありますが、もし参加するのであれば、時間足を長めにした上で、基準にする移動平均線の期間を長くしなければなりません。

これはポンドドルの4時間足です。まだなんとか基準線に選択できるのは緑1週間移動平均線か、というところですが、これでも価格が移動平均線をまたいで動いており、移動平均線の上にある間は買いをキープ、と思っていてもメンタル的には辛い展開と言えます。

一方オージードルの4時間足はこんな形。ポンドと比べ価格が滑らかに動いており、ストレスが少ないですね。緑1週間移動平均線を割ってからの売り、超えてからの買いで取れたと思われます。オージーであれば基準にする移動平均線を紫24時間線にしても行けそうです。

1時間足で紫24時間線に注目してみると、下落の過程では価格が紫24時間線をほとんど超えられておらず、売りポジションをキープできたと思われます。また上昇過程でも価格が紫24時間線で支えられており、青1ヶ月線に価格が到達して戻り売られ価格が紫24時間線を完全に割り込むまで買いをキープできたと思われます。

このように、取引する通貨ペア、時間足、基準にする移動平均線の選択次第では、値動きに振り回されにくい環境でトレードを行う事が可能になります。

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