PASSTOマガジン vol.10 | 「REUSE SHIFT」という名のムーブメント
みなさん、こんにちは。
PASSTOマガジン編集長のガクです。
8月8日にECOMMITがスタートした「REUSE SHIFT」。記念すべき第一弾としてコスメティックブランドSHIROと協業し、不可能と言われる化粧品容器のリユースに大規模に挑戦しています。今回は「そもそもREUSE SHIFTとは何なのか?」そのコンセプトから具体的な取り組みまでをご紹介します。
REUSE SHIFT発表の日、リユースの服を纏う
2024年8月8日、TENOHA代官山にてPASSTOを運営する株式会社ECOMMITによる「REUSE SHIFT」の発表会が行われた。発表内容は大きく2つ、REUSE SHIFTのコンセプトとSHIROとの取り組みだ。
REUSE SHIFTとは「一社では起こせない社会の変化を、共に。」というコンセプトで、使い捨てからリユースへの変革を、業界の垣根を超え、一社では実現できない社会の変化を起こすムーブメントをつくる取り組みだ。衣類や雑貨に限らず、PASSTOを通じてあらゆるものが循環される未来の実現を掲げている。
発表会では株式会社ECOMMITのCEO 川野 輝之、CBO 山川 咲、SHIRO 会長兼ブランドプロデューサーの今井 浩恵らがスピーカーとなり、各社の取り組みやREUSE SHIFTに関する紹介を行った。PASSTOで回収した衣類からスタイリスト山口 翔太郎によってセレクト、スタイリングされた衣装を3名それぞれが着用した。
リユースへの変革のチャレンジャーたち
発表会冒頭では川野からECOMMITやPASSTOの紹介がなされ、続いて山川からREUSE SHIFTについての説明が行われた。
そもそもREUSE(リユース)とは、「その形のままで再活用すること」である。使い捨てではなく、さらにリサイクルの前に可能な限りリユースを行うことは今や世界では常識となっている。しかし、ここ日本ではリサイクルとの違いやその重要性が十分に理解されていないと言える。そこで、リユースへの変革を担っていくために発足したのがREUSE SHIFTだ。
山川「REUSE SHIFTの1st ChallengerであるSHIROとの取り組みは非常に難易度が高い内容です。これはSHIROの挑戦であり、化粧品業界で大規模なリユースの事例を作るという業界全体の挑戦でもあります。また、この事例を世界にも広げていけるかという日本の挑戦でもあると考えています。そのためには一社だけではなく、社会全体で応援しアクションしていくことが必要で、それこそがREUSE SHIFTを立ち上げた理由です」
REUSE SHIFTはリユースへと変革する企業とECOMMITが協働で挑戦を行なっていく取り組みだ。そしてこの大きな挑戦を支えるのが、「Co-Challenger」であり、これはPASSTOに参画する回収のインフラとなって挑戦を応援する企業を指す。このChallengerとCo-Challengerの両者によってREUSE SHIFTは成り立っている。
Co-Challenger企業の回収拠点は約50箇所から始まり、10月31日の期間終了までには100箇所を超える予定だ。
山川「私たちECOMMITのビジネスだけを考えるとここまで大きなことをやる必要がないと思われるかもしれません。しかし、私たちが目指す『捨てない社会をかなえる』ためには自社だけでは実現はできず、社会全体で取り組む必要があります。REUSE SHIFTという旗を掲げることでみんながアクションできることを目指しており、言い換えるならば『REUSE SHIFTとは、立ち上がるということ』だと考えています」
これまで企業は店舗やECサイトなど商品を売る拠点を多く作ってきたが、回収に関してはインフラやノウハウがまだまだ少ないのが現実だ。そこでSHIROとの取り組みではSHIROの店舗だけでなくPASSTOやCo-Challenger企業の回収拠点を活用し、目標に掲げる1万本のSHIROの使用済みガラス容器と3万着の衣類回収の実現を目指している。
1st ChallengerのSHIROは数ヶ月間をかけて今回の取り組みに至ったが、今後は2nd、3rdと続いていくChallenger企業ととも次の挑戦にも取り組んでいく。SHIROに続きブルーボトルコーヒー、LINEヤフー、三井不動産レジデンシャル(くらしのサス活 Circular Action)の3社がNext Challengerとして参加を表明。内容は未定だが2nd Projectは2024年秋〜冬に発表予定だ。
また、ブルーボトルコーヒーはNext Challengerとしての参加表明だけでなく、SHIROのガラス容器、衣類、自社のトートバッグを7店舗で回収することを決め、ECOMMITやSHIROとともに今回の取り組みに挑戦している。
ECOMMITとSHIRO、それぞれの決意
発表会の最後は川野、山川、今井の3名の挨拶で締めくくられた。
川野「私が会社を始めた17年前はこんな日が来ることは想像もしていませんでした。ですが、今はこれだけ多くの仲間に恵まれてREUSE SHIFTという取り組みをスタートすることができました。これをきっかけに新しい社会システムが作れると信じているので、ぜひ1人でも多くの方に参加していただき、大きなうねりにしていけたらと思います」
今井「SHIROはものづくりの会社です。『このままの形で製品をつくり続けて良いのか』と考えていた矢先に川野社長との出会いがありました。川野社長の地球と真摯に向き合う姿を見て、我々企業がリユースできるものづくりに変えていくことで、消費者が自ら選ばなくても当たり前にリユースできる未来を実現できると確信しました。SHIROは本気で取り組んでいきますので、みなさんのお力添えをよろしくお願いします」
山川「私自身、環境問題の領域に関わり始めて2年が経ちますが、やってはいけないことや制約、何かをやることに対する抑制のような空気感を感じていました。今回のREUSE SHIFTが頭をよぎった時に、川野が目指すビジョンと繋がり『これなら世界が変わる』と感じました。みんなが未来を良い方に作っていく世界を目指して、見ているだけではなく、ぜひ一緒に立ち上がっていただけたらと思います」
土曜の朝からはじまる、リユース体験「REUSE SHIFT Morning」
REUSE SHIFTの発表会から約1ヶ月。身近で、手軽に、楽しくリユースに参加できるイベント「REUSE SHIFT Morning」が開催された。9月14日から10月26日までの期間、SHIRO 表参道本店で隔週土曜日に開催され、REUSE SHIFTのNext Challengerであるブルーボトルコーヒーの美味しいコーヒーが楽しめ、様々な分野で活躍するホストがゲストを迎える。
REUSE SHIFT Morningの参加条件は回収品を持ち寄るだけ。SHIROの使用済みガラス容器、衣類、ブルーボトルコーヒーのコットン素材トートバッグのいずれかの回収品を持ってきた来場者には、美味しいコーヒーが提供される。出入り自由のイベントだが、会場にいるホストや来場者同士で交流ができるのもこのイベントの醍醐味だ。SHIROの路面店での開催であるため、SHIROの製品をゆっくりと見てまわることができ、SHIROのスタッフによる接客や製品の購入も可能だ。また、PASSTOのコンセプトムービーが見られるモニターも用意され、REUSE SHIFTに取り組む各社の活動を聞くこともできる。
また、毎回ホストたちによるトークタイムが用意され(毎回形式が異なる可能性あり)、各ホストの自己紹介やそれぞれのREUSE SHIFTへの想い、自身にできることなどを語ってもらう。
9月14日の第1回目の開催は多くの来場者で賑わい、コーヒーやホストとの交流を楽しむ姿や、持ち込んだ衣類をパストするシーンも多くみられた。土曜の朝、気持ち良い朝日が差し込む店内は、和やかな雰囲気と楽しげな会話に包まれていた。
いかがでしたでしょうか。
今回の記事を通じてREUSE SHIFTに少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
そして、あなたもぜひREUSE SHIFTに参加してみませんか?
10月31日までの期間、SHIRO直営店、PASSTOの回収拠点、ブルーボトルコーヒーの一部店舗にて回収を行なっています。詳しくはこちらのページをご覧ください。
また、REUSE SHIFT Morningも下記日程で開催を予定しているので、お近くの方、ご興味がある方はぜひお越しください。
9月28日(土) 9:00 - 10:30
10月12日(土) 9:00 - 10:30
10月26日(土) 9:00 - 10:30
会場:SHIRO 表参道本店
9月28日のイベント詳細やホストの情報はこちら。
売る?捨てる?パストする!
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