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Chewy Gooeyリリースです!


【Chewy Gooey】
Style:Oatmeal Brown Ale with Blueberry
ABV:6.0%

オーツ麦をふんだんに使った、穀物感たっぷりのブラウンエールに神山町で無農薬で栽培されたブルーベリーを漬け込みました。
モルト由来のキャラメルやシリアルのような味わいに、ブルーベリーの自然で爽やかな風味が合わさり、手つくりのクッキーのようなどこか優しさのあるビールになりました。

オーツ麦とブルーベリーをたっぷりと使ったブラウンエールができました。

"Sukittu"のすだちでもお世話になった、徳島県の神山町で無農薬で栽培されたブルーベリーを使っています。
今年は大豊作だったようで、取れすぎて困った!という連絡をいただき分けていただくことに。
ビールとの相性も良いブルーベリーですが、肌寒いこの時期なので軽めでさっぱりとしたビールより、味わい深い方がいいだろうと思い穀物感たっぷりのブラウンエールに合わせてみました。

シリアル感xブルーベリーというと、頭の中に真っ先にエナジーバーが浮かびます。
山の行動色の大定番ですが、C○iff Barや、一本○足バーなど、ベリーテイストなラインナップもありその穏やかな酸味とシリアルの食感が疲れた体を癒してくれとても好きな味わいです。

またオートミールといえば欧米圏の朝ご飯の定番。ここでもベリー系は登場率が高いですよね。
元を辿るとマミーが作る手つくり感たっぷりのクッキーに源流があるのかな、なんて想像しています。
僕らのお袋の味とは程遠いですが、異国文化への憧れも込めて、擬似的にお袋の味を脳内でイメージしながらレシピを考えました。

キャラメル感のある麦芽を数種類組みわせ、オーツ麦もたっぷりと加えることでややトロッとした質感も楽しめます。ベリーは少し潰してから発酵初期にタンクに直接漬け込んでいます。
当然、オールナチュラル(クラフトビールなのにこれを言わなきゃいけない時代)仕上げで、それぞれの原料の味わいをきちんと感じられるような自然な仕上がりになりました。

時に朝ご飯、時に行動食、時にお袋の味。
あなたはどんな情景を思い浮かべましたか?

おまけ

パシフィックでは初めてのブルーベリーを使ったビール。ベリー系はビールとの相性もよく様々なスタイルとの組み合わせが試されていますよね。
セゾンやサワー系が多い印象で、小麦系との組み合わせも結構好きです。
黒/ブラウン系はその中でもややマイナー?立ち位置かと。最近ではベリー感のあるコーヒーもあるので、イメージはしやすい気もします。本文でも触れましたが、冬のリリースということで少し厚みのあるビールの方が良さそうだと思い、今回はブラウンエールに合わせることに。

味のイメージソースはシリアルバー。個人的にはスニッカーズ一択派だったのですが、2019年にアメリカのトレイルに行った時に食べた日本人にはやや新鮮な?味の組み合わせがとても気に入り、以後色々な味わいを試しています。
フルーツを使ったり、何か他の食品をイメージしたビールを作ろうと思った時の”変換作業”において重要だなと思ってることが“甘さ”をどう扱うかということです。
お酒というのは酵母が糖を食べてアルコールを生み出す、発酵というプロセスを経て形作られます。
つまり、最終的には糖分が少ない液体になるということ。これが結構難しい部分で、フルーツが美味しいのは“甘い”からだったり、それこそシリアルバーなんかもその“甘さ”が味の決め手でもありますよね。
酸味や香りがそれほど強くないブルーベリーも甘さがないとその個性の大半が失われるというか、ビールという液体の中で輝くのがわりと難しい部類なのではないかと思っています。
今回も甘くて美味しいもの→甘くなくて美味しいものに変換する必要がありました。
驚くようなテクニックがある訳ではないのですが、ビールの方は甘い風味を持つカラメル系のモルトを多めに使ったり、オーツ麦の持つマウスフィールでその味を補っています。またベリーは思い切った量を使って、その淡い個性を引き出しました。
近年のフルーツビールは、発酵後に果汁を混ぜたものも多く、糖分が残ることから”甘い”のでダイレクトに美味しいと感じるものも多いです。が、それジュースで良くない?と僕は思ってしまいます。

僕らがつくってる物はあくまで、ビール。やっぱり、その土俵の中で表現していきたいのです。

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