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Kajyu リリースです!


【Kajyu】
Style:Pale Ale with Mikan
ABV:5.0%


小田原で無農薬栽培されたみかんをつかったペールエール。
たっぷり手しぼりした果汁と、天日乾燥させた皮からくる、ほんのりとハーブのような香りと果汁感。
みかんらしく、素朴ながらも心地よいビールとなりました。






茅ヶ崎から西に車で30分ほどの、小田原で無農薬栽培されたみかんをたっぷりとつかったペールエールができました。

いわゆる西湘エリアは柑橘の栽培が盛んで、みかんを始め湘南ゴールドなども有名です。

とっても個人的な話ですが、一番好きな果物はみかんです。
甘さと酸味のバランスや、素朴なところ、また皮が剥きやすく食べやすいのも、とても親しみやすいポイントですよね。

ブルワリーを始めたらみかんをつかったビールを作ろうと決めていたので願ったり叶ったり、というわけです。


みかんはゆずなどに比べると味わいが素朴な分、ビールに使うにはそれなりの量が必要です。
今回は知人の繋がりで小田原の農家さんを紹介していただき、無農薬で栽培されたものを分けていただけることに。
届いたみかんは甘味もしっかりありながら、ほどよい酸味もありとてもバランスのいい味でした。

例のごとく?全て手作業で皮を剥き、果汁を手しぼりしました。
ゆずの時はフレッシュな皮のまま使いましたが、今回は天日干しをしたものを使っています。
香りが穏やかなので、天日干しをして凝縮感を出すのが狙いです。

1週間以上かけて乾燥させることで、重量は最初の1/3くらいまで減りました。
しなしなとしていた皮も、パリパリとした質感に。
いわゆる「陳皮」などはさらに年単位で乾燥を続けるそうです。


皮を乾燥させたことからか、仕上がったビールはいわゆる柑橘香に加えてどこかハーブのような雰囲気も。
また、たっぷりと手しぼりをした果汁を加えることで、ジューシーかつ立体的なみかんの味わいに。
ホップの苦味も心地よくバランス感のある仕上がりです。


昨今のフルーツビールと比べるととても地味ですが、みかんらしい素朴な雰囲気で、暖かくなってきたこの時期にぴったりなビールとなりました。


おまけ


果樹であり、果汁ということで、Kajyuという名前です。

そんなKajyuの原料でもあるみかんの加工の様子をお届けします。




まずはよく水洗い。無農薬なのでそこまで神経質になる必要はありません。
そして一つずつ半分に切っていきます。
綺麗な断面!果汁が溢れ出してくるような瑞々しさがとてもいいですね。

ひたすら、手しぼり。これ結構大変です笑
ゆずの時はこの後皮をピーラーで剥いていきましたが、みかんの皮は柔らかいので内側の薄皮のみ取り除いていきました。


手分けして淡々と、5人がかりで半日位かかりました


今回は重量比で果汁が50%、皮が30%弱位になりました。みかんは果汁が多いですね!
ちなみにゆずの時は果汁が18%、皮が10%程度でした。わたが多いので使える部分が少ないですが、皮は香りが強いので少ない量でも大丈夫だったりします。

果汁は発酵途中にビールに加え、皮は天日干しをしてからビールに漬け込みました。
皮は1週間以上かけてじっくり乾燥させたことで元の重さの1/3程度に。
香りも少しハーブのような雰囲気が加わり、凝縮感のある仕上がりになったかと。


こうやって原料の加工をするのはとても楽しいし、大事なことだと思ってます。
麦やホップも同じように栽培、収穫、加工など自分達でできればいいんですけどね。
輸入原料に頼り切っているのが現状なのでなかなか難しいですが、今後長い目で取り組んでいきたい部分でもあります。

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