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Chopman リリースです!

【Chopman】
Style:Wheat Ale with Lemon
ABV:4.5%

茅ヶ崎にある「Beer Cafe HOPMAN」の12周年を記念したビール。
オーナーである田代さんのお母さまの故郷、瀬戸内海の大崎下島で採れたレモンを使ったウィートエール。
鼻に抜けるレモンの香りと、柔らかでほのかな酸味も楽しめるリフレッシングな仕上がりです。


茅ヶ崎にある「Beer Cafe HOPMAN」の12周年を記念したビール。

オーナーである田代さんのお母さまの故郷、瀬戸内海に浮かぶ大崎下島の大長地区で無農薬で栽培されたレモン使ったウィートエールです。

HOPMANと言えば、僕が初めて"クラフトビール"に触れた思い出の地でもあります。
初めてお店に行った時に飲んだGreen Flash Brewing の「West Coast IPA」を一口飲んだ時に電撃が走り、こうしてブルワリーをやるまでになったというのは「Passific IPA」のリリースの際にも触れたエピソードですね。

僕がビール道を歩むべく、長野に引っ越すことになった旅立ちの日の早朝5時、最後に挨拶をとHOPMANに立ち寄りました。
ちょうど、36時間にも及ぶ3周年の営業のラストを締めくくる瞬間だったのですが、「頑張って来て!」と皆さんに胴上げをして送り出してもらったのは今でもよく思い出します。

それから9年という月日がたち、茅ヶ崎の地に誕生したパシフィックブリューイングという立場で12周年をお祝いするという、国民的海賊漫画もびっくりな伏線回収というわけなのです。

次世代への種蒔きなんて表現はよくありますが、間違いなく僕らは蒔かれた種であって、その芽吹きにはおよそ10年という歳月も必要でした。文化が育つのは時間がかかる、と身を持って体感したのです。

HOPMANといえば、オーナーの田代さんをはじめとした宴会芸集団のようなイメージもありますが、12年という間、日々目の前のことに真剣に取り組んできたチームでもあると思います。
30を超えるタップ数に目がいきがちですが、その料理の幅、クオリティ、価格、どれをとっても素晴らしく、他国籍料理なんて言葉では表現できないような魅力があります。
それは、ビールを選ぶ楽しさと同じように、何を食べようか?とメニューを見たときから楽しませてくれる空間でもあるのです。

文字通りガブガブとビールを飲むのがHOPMAN流。ということで、今回はさっぱりとしたWheat Aleをベースに田代さんのお母さまの故郷のレモンを使ったビールをつくることになりました。
長年ビールに向き合ってるだけあって、ただただ派手なビールではなく、何杯でも飲めてかつ満足するバランス感を求めているだろうと思い、細かいところまで気を配りレシピを仕上げました。
仕込み当日はスタッフやお客さんも含めて10人を超えるチームでレモンの加工を行い、例の如く皮と果汁と絞りかすに手作業で分け、それぞれをベストなタイミングで使用しています。

鼻に抜けるレモンの爽やかな香り、小麦らしい柔らかな飲み口、手絞りした果汁による穏やかな酸味で、素材の良さが感じられる、素朴でありながら力強い味わいです。

HOPMANらしく派手やかさもありながら、実直な雰囲気が特徴のビールとなりました。


改めてチームHOPMANの皆さま、12周年おめでとうございます!!!



おまけ

今回周年ビールを作るにあたり、色々と候補があったのですが結果的にオーナーである田代さんのお母さまの故郷でもある瀬戸内のレモンを使うことになりました。
無農薬で栽培されたレモンで、時期になるとHOPMANでもレモンサワーとして提供されています。
今回季節的にレモンが用意できるか微妙だったのですが、なんとか数量を確保していただけることに。
総量で30kg以上にもなるので、スタッフやお客さんの力も借りてみんなでビールに使えるよう加工をしました。

この日はベースとなるビールの仕込みも同時に行っていたので朝早くから皆さまに集まってもらいました。
ビールの名前がまだ決まっていなかったので、レモンの加工をしつつ皆んなで考えることに。大体人数がいるとすぐに決まるのですが、この日は夜の打ち上げの部まで結局決まらず仕舞いでした。笑
最有力候補は「サカガミナンバルワン」でしたが、意味不明すぎるということでお蔵入り。この辺の雰囲気もHOPMANらしく、楽しませてもらいました。

結局のところ「Chopman」という名前になりましたが、ここに辿り着くにも紆余曲折ありました。
レモンが栽培されている地域が「大長(オオチョウ)」地区というのですが、その言葉の響きと大きくて長いという言葉の縁起の良さが気に入りなんとか名前に組み込めないかと。
大長=Ochoなんていいんじゃないかと調べてみると、スペイン語で「8」という意味。今回は12周年なので惜しい!といった感じ。
そしてOchoとHopmanという言葉をジーと見ている時に「くっつけちゃおう」となってChopmanとなりました。
正直言葉の響き優先なので、あんまり深い意味はないのですがレモン=ビタミンC+HOPMANでなんかいい感じなんじゃないかと(こじつけ)
ラベルのキャラクターもどことなく田代さんに似ているような。彼の名前がChopmanということにしておきましょう。

本文でも思いの丈は綴りましたが、僕にとってはクラフトビールに目覚めるきっかけになった場所でもあり、実は志賀高原ビールの入社面接第一弾もHOPMANで行いました。
山本は開業前にビールの勉強をということでHOPMANで働いていたこともあり、こういった形で祝福できることは本当に嬉しい限りです。

「僕、ブルワーになります!」なんていって茅ヶ崎を飛び出してからもうすぐ10年。
正直、自分でも本当にブルワリーを始めるなんて思ってもいなかったし、なんだかとても不思議な気分です。
また、僕らがやっていることに影響を受けて10年、20年後とかにブルワリーを作る人がいるのかも?なんて考えるととてもワクワクしますし、ある種の責任のようなものも感じます。

「Beer Cafe HOPMAN」が茅ヶ崎にあるか、無いかで色々なことが変わっていたでしょう。
そして、これからもこの町や人に大きな影響を与える存在であり続けるとも思います。

これからのHOPMANもとても楽しみ。改めて、12周年おめでとうございました!

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