Permit リリースです!
Passific Brewingのブルワリーでつくった第一弾のビールがいよいよリリースです!!
【Permit】
ヨーロッパとアメリカ産のホップの組み合わせにより穏やかな柑橘感、花のような香り、バランス感のある苦味です。
流行のビールのような派手やかさはありませんが、何杯でも繰り返し飲みたくなるような仕上がりになりました。
2019年の夏、僕はアメリカの山の中を3週間に渡り歩いてきました。
衣食住の全てを背負い、朝から晩まで歩き、川で水浴びをし、テントで眠る。
シンプルでありながら一生忘れることのできない思い出となりました。
ヨセミテ国立公園を起点に南に向かって約340km、シェラネバダ山脈に沿ってあるJohn Muir Trailという人気のハイキングコースが舞台です。
アメリカの国立公園は自然保護の観点から入山にあたり許可が必要で1日の人数にも限りがあります。
どこの登山口から入山し、何日かけてどこの登山口から街に戻るか、などの計画を提出し、抽選の結果を待ちわびます。
行ったことのない、まして海外の山を歩く計画はとても大変で毎朝メールで届く抽選結果に一喜一憂しました。
結果的にマイナーな登山口から歩き始める計画に変更し、無事に許可を得ることができました。
ヨセミテ国立公園のレンジャーセンターで”Permit”を受け取った時は本当に嬉しかったです。
さて、物語はここでゴールではなくむしろスタートなのです。
道中いくつもあるPass(峠)を超えるたびに広がる景色は素晴らしかったですし、”Passifc Brewing”という名前にも繋がっていきます。
2021年の夏、またしても“Permit”の取得に四苦八苦することに。
今度は”山を歩くため”ではなく”ビールをつくるため”のもの。
期間にしておよそ8ヶ月、交わした書類は数百枚?に及びます。
それまでにも、物件探し、会社設立、資金調達、工場の工事など本当に色々なことがありました。
苦労した末に手に入れた”Permit”に思わずあの時と気持ちが重なります。
僕らの旅はここから始まります。
この先、どんな景色が待ち受けているか、今は想像もできませんが、きっと一生忘れないものになるでしょう。
そんな未来のための、僕らなりの、一杯のビールです。
おまけ
3週間に及ぶハイキング生活で重要となってくるのが食料計画です。
日本の山では一日に何度も山小屋を通ることも珍しくありません。お金を払えば温かい出来立てのご飯にありつけますしカップラーメンなども食料の購入も可能です。
しかし、John Muir Trailでは340kmの行程のうち山小屋的はたったの数軒のみ。
バックパックで背負える量は1週間程度が限界。なので道中の山小屋を活用するか、一度町に降りて食料を補給するのが一般的です。
僕らは最初の食料補給は道中にある、Vermilion Valley Resortという湖畔のキャンプ場で行いました。アメリカに到着してからあらかじめ発送しておいたものです。
2度目の食料補給は一度町に降り、予約をしておいたハイカー御用達のモーテルで行いました。
この時点で歩きはじめて17日目。つまり町に降り立つのも17日ぶりでした。
ヒッチハイクで町に向かいます。久しぶりの自動車はふわふわとした浮遊感すら感じました。
小一時間で宿に到着。チェックインの際、「ウェルカムドリンクがあるよ。コークとビアどっちがいい?」
目を輝かせて僕らは言いました「ビアプリーズ!!!!」と。
西海岸ではもちろん、今では日本各地で飲める、不朽の名作とのちょっとした思い出話でした。
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