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Umee リリースです!

【Umee】
Style:Sour Ale with Ume
ABV:4.5%

茅ヶ崎産の南高梅と赤しそを使ったサワーエール。
完熟した梅の、プラムや桃のような香りと酸味の組み合わせが心地良く、暑い時期にぴったりの爽快な味わいとなりました。


茅ヶ崎でとれた南高梅と赤しそを使ったサワーエール。

海のイメージの強い茅ヶ崎ですが、梅雨の頃になると軒先に梅が成る光景を良く目にします。
また山側では梅の栽培が盛んなようで、今回は市内の山側で採れた梅をたっぷりと使いました。

ビール屋なりの梅仕事、ということで梅は少し追熟させてから天日にあて、海塩と素焚糖をまぶしじっくりとそのエキスを抽出しました。
赤しそはアクセント程度に麦汁で少し煮出してあります。
また、今回発酵で用いた酵母がユニークで、アルコール発酵と乳酸発酵を同時に行うというものでした。
発酵の過程でアプリコットやリンゴ酢のような香りを出すのですが、これがまた梅と好相性だったように思います。


仕上がりですが、完熟した梅からはプラムや桃のような香りが、また少しの赤しそが爽快さを演出し、清々しい味わいです。
酸味もはっきりとありますが、海塩とのバランスで角がとれて、程良いバランスに。
夏のばてた体に、自然の恵みが染み渡るこの時期にピッタリのビールができました。


おまけ

パシフィックとしては初めてとなる梅を使ったビール。
梅には青いものや完熟のもの、また品種も様々でそれぞれに違った個性があります。


元々は梅干しを作ってそれをビールに漬け込んだら面白いんじゃないのか?というところから計画が始まったのですが使いたい梅の量とそれを梅干しにするための塩分量を計算するとビールがしょっぱくなりすぎてしまいそうだったので作戦変更。
減塩の梅干しを作るテクニックを応用し、塩の半分を砂糖に置き換えそれでじっくりとエキスを抽出することにしました。
浸透圧の違いを活かして、このあと梅の風味がビールに溶け込みやすくするという狙いもあります。

10日ほど経過したものがこちら。
梅から水分がでてきて、シロップ状になっていますね。
今回はこれらを発酵中のタンクに漬け込み一緒にじっくりと発酵させました。

また今回は梅を塩と砂糖に漬け込む前に殺菌も兼ねて天日干しをしました。
すでに数日追熟させてあったのですが、この行程を経たことでさらに果実味が増し、桃やアプリコットのような香りが出てきました。 

梅と言えばしそでしょう!ということで同じく茅ヶ崎産の赤しそを煮込みの段階で投入しています。
仕込み直後は結構しその香りがあったのですが、出来上がったビールには薄めのニュアンス程度となっています。笑

また今回の酵母は少し変わっていて、通常サワービールを作るときには乳酸菌による乳酸発酵+ビール酵母によるアルコール発酵を組み合わせて作ります。
要は2種類の菌にそれぞれ別の役割を担ってもらうのですが、このPhilly Sourという酵母はアルコール発酵と乳酸発酵を同時に行うというものなのです。
本文でも触れましたが、この酵母はアプリコットやリンゴ酢のような香りが出るので梅との相性もいいだろうと思い試してみたという次第です。

ローカルの旬の食材や、昔からある梅の加工法、そしてちょっと珍しい酵母まで色々な要素が組み合わさることで、また新しいビールができたのでした。

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