Poison Remover リリースです!
【Poison Remover】
Style:Dryhopped Saison
ABV:6.0%
たっぷりのホップを使ったセゾン。
フルーティーかつジューシーでありながらスッキリとした飲み口。
ホップの香りと穏やかな酸味の組み合わせでほのかにレモンのような後味も。
デトックス効果あり?な気持ちのいいビールになりました。
ビール作りに欠かせない原料の1つでもあるホップ。
ビールに苦味や香りを与えるとても大事な存在です。
また薬用ハーブとしての一面もあり、利尿作用やリラックス効果など様々な効能もあるようです。
ビールを飲むとトイレが近くなるのもホップのもつ利尿作用のおかげだとか。
少し話がそれますが、春の山菜に含まれる苦味の成分はデトックス作用があるようです。
冬の間に貯めた老廃物などを効率良く排出する働きもあり、身体的にも春の恵みをいただくことはとても理にかなっているそうです。
まあ、そんな話も保存技術の発達した現代においては本来の意味は持ちませんが。
僕ら酒好きは年がら年中デトックスを繰り返してますが、なかなか健康になっているという実感は得られませんね。
これは、この世界に存在する7つの不思議のうちの1つかも。
さて、このビールはフルーティーさやジューシーさもありながら、抜けのある飲み口になっていて、とても気持ちのいい仕上がりになっています。
飲めば自然と毒も抜けていく。飲み過ぎは体に毒か?
皆さまの実験レポートお待ちしております。
おまけ
セゾンとはベルギー発祥のスタイルのひとつ。
「Nero」の際にも取り上げましたがベルギーの南西部にルーツがあると言われています。
その昔、農家が夏場の農作業の合間に飲むために農閑期である冬の時期に作られたそうです。
つまり“備蓄“としてのビール。
ビールに限らず、夏〜秋にかけて収穫したものを翌年の収穫までにどのように分配していき、どうやって保存していくか、というのは冷蔵庫などがない時代にとってとても大事なことだったでしょう。
日本で言えば漬物や発酵調味料などもルーツは同じですね。
そう考えると醸造という行為は”農作物をより保存性の高い状態にする技術”とも言えるでしょう。
近年のクラフトビールの流行は、選択肢が増えるという点ではとても面白いことだと思います。
しかし、自分自身もどこかで納得できない気持ちもあります。
それはなぜか?と常々考えているのですが、ひとつの答えとして、非常に”消費的な”カルチャーになりつつあるからではないかと思います。
前述の通り、ビールとは“備蓄的な”飲み物として生まれたのにも関わらず、いつしか“消費的な”飲み物になってしまったのです。
性質としては正反対に位置するので歪みが生まれるのも当然です。
“消費“は必ずしも悪ではないですが、それが行き過ぎると、本来の意図から大きく逸れることになり、結果として“何か大事なことが抜け落ちた“ものとなっていってしまうのではないかと。
はっきり言えば僕らもまだまだ“消費的な“ブルワリーのひとつです。
ですが、“備蓄的な“ビールとは?を良く考え、少しずつでもその答えを探していくことで僕ららしい、本当に愛されるビールが生まれるのではないかと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?