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#125 和文英訳の添削②

※ この記事は復習プリントが用意されています。Passオンライン英語のウェブページにアクセスし、一番下からダウンロードしてね。

(1)

(1) 顔色が悪いけど、どうしたの? ー 外がうるさくてよく眠れなかったの。

答案)
You don't look good. What's wrong? ー I couldn’t sleep well because outdoor was so noise.

添削)

  • 「顔色が悪い」は You look pale でもOK。むしろ、そちらのほうが簡潔。

  •  「どうしたの?」は What’s the matter? や Is there something wrong with you? でもOK。ただし、What’s the matter with you? は「どうしてそんなに様子おかしいの」と非難する気持ちが含まれるので、ここでは使えない。

  •  noiseは「騒音」という意味の名詞。「うるさい」という状況を表すのであれば、形容詞のnoisyを使う。

  • outdoorは形容詞なので、主語になれない。状況を表すitを主語にして、it was so noisy outdoors.

  • outdoors は outside でもいいし、むしろそちらのほうが自然。

(2)

(2) 太字の部分を英訳しなさい。
 生きてゆくためにはまず若干の自信を持たなくてはならぬ。しかし自信ばかりで押し切っては、やがていつかは他人を害する立場に立つ。自分たちは、いつも自分たちの信念がある程度までまゆつばものだということを悟り、かくて初めて寛容の態度を養うことができる。自信と疑問,独断主義と懐疑主義との二刀流によって,われわれは世界と渡り合うことにしたい。(鶴見俊輔『アメリカ哲学』)

2020年 東大

答案)
However, we will end up harming others someday if we believe only what we believe. It is not until we realize we cannot reach any answers as long as we are depending on only what we believe that we can acquire generosity.

添削)

  • 読みにくいので、日本語と語順を変えないでほしい。情報構造の観点からも、日本語と英語でできるだけ語順を揃える。

  • harmは「(健康など)を損なう」という意味。「~に不快な思いをさせる」はoffend

  • 「自信ばかりで押し切っては」を if we believe what we believe「自分たちの信じることを信じるならば」 は訳出不足。「自分の信じたいことを信じているだけでは」くらいに言い換えて if you do nothing but to believe what you want to とする。

  • 「自分たちの信念がある程度まゆつばもの」は we cannot reach any answers as long as we are depending on only what we believe「自分の信じることだけに頼っている限り、如何なる答えにも到達できない」という意味ではない。むしろ、「私たちの信念はいつでも確固としているわけではない」という意味。our conviction is not always solid

  • acquire generosity という言い方は存在しない。show generosity ならOK。generosity「気前のよさ」は後天的に身につけるものではなく、うちにあるものを状況に応じて発揮する、と考える。

解答例)
However, if you go ahead only with the confidence, you may find yourself offending others someday. It is not until we realize our conviction is not always solid that we can cultivate[foster] a generous[tolerant] attitude.

コメント)

  • confidence「自信」は原文の1文目ですでに出てきているので、定冠詞theが必要。

1. 問題演習

(1) 英訳しなさい。
顔色が悪いですね。どうなさったのですか。

和英標準問題精講

2. 参考文献

和英標準問題精講

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