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Zoom対談2回目のお相手は”ハンドメイド・カンパニー”の早川辰悟さん

you tube動画を使って、Zoom対談を始めています。4月27~29日に開催予定の”第45回 2021日本ホビーショー "。このイベントを少しでも多くの皆さまに知っていただきたくて、関係者の方々からめったに聞けないお話を動画でご紹介しています。you tubeの対談では、早川さんのお仕事のことを伺いました。ハンドメイド・カンパニー株式会社を創立した10年前に、どんなことがあったのか──。詳しくはぜひこちらをご覧いただきたいのですが、ハンドメイドを主軸に据えながら、他社がやっていない型紙づくりへの取り組みなど、興味深いお話が満載でした。そして「ハンドメイドのチカラとは何ですか?」という問いかけに「誰かを大切に思う時間」と答えてくださいました。



「ハンドメイドのチカラ」──。実はこれ、今年の日本ホビーショーのメインテーマなんです。コロナ禍という、今までに経験したことのない状況の中で、原点をもう一度見つめなおそうと掲げた言葉です。「苦しい状況はみんなそれぞれ抱えているけれど、今だからこそできる新しい取り組みはあると思うんですよね」と早川さん。そんな早川さんが、どういう経緯で今の仕事を始めることになったのか、まずはそこからお話を伺いました。

「家業を継がなくていい。好きなことをしろ」親父はそう言ってくれました

「親父はもともとおじいちゃんが起こした金型工場を継いだんです。昔は長男だったら家業を継ぐのが当たり前の時代だった。自分が辛かったことを、息子にはさせたくないという気持ちが強かったんでしょうね。お前は自由に生きろと言ってくれて」

子供のころは、お母さんが作ってくれた服を着て過ごしていたというお話は動画のなかにもありましたが、名だたる繊維街・日暮里で育った早川さんにとって、面白い生地にたくさん出会えるこの町は「ワクワクする宝物であふれんばかりの場所」だったとか。大学では会計の勉強をしましたが、同時期に代官山のファッションブランドのアトリエの門をたたき「何でもいいから働かせてください」と掛け合い、ここでさまざまなことを学んでいきます。もの心ついた時から、布と触れ合った楽しさがそんな行動と結びついていったようです。

経験したことはすべて活きてくる。今でも原点はここ!

「昼間の大学での時間が終わると、代官山のアトリエに飛んで行って、座って待っているんです。そうするとデザイナーさんから、”これ、紅茶で染めてみてくれない?”とか。バイヤーさんからはちょっと伊勢丹まで行って納品してほしい、とか。プレスの方からはコレクションの時のプレスの座席を決めるから手伝って、とか。ブランドの作り方やコレクションの成り立ち、お店の作り方などを、ただで学ばせてもらいました。お金にはならなくて、むしろ持ち出しばかりだったけど、非常にいい経験をさせてもらいました」

そのあとが、また早川さんの一歩前に出る凄いところ。「やっぱり自分で服が作れなきゃダメだと思い、文化服装学院の1年コースを受講したんです」これは社会人や大学を出た人が学ぶコースで、そこで服作りを徹底して学びます。「早川さんて、すごく積極的に動く人だったんですね」と思わず驚きの声をあげると「Leaning!Doinng!って言葉は先輩から教えてもらいましたが、学びながら行動したり、やりながら学んだり。初めてのことはまず一歩動いてみる。動いてから修正をかけて、また一歩進む。こうするといいよって言われ、それを今も実践しているだけです」

「僕はね、ハンドメイドという言葉を核に据えて事業の方向性を考えてきましたが、ちょっと手を加えることで、世界にただ1点のものが出来上がる。既製品に刺しゅうを加えたりすることもそうなんですが、それだけでとっても可愛く見えたりして、どこにもないものが出来上がるんです。昔は見た目のかっこよさとか、トレンドとかを気にしていたけど、そうじゃないなって。さっきの対談で話したように、誰かを想う時間を持ったり、それを形にする時間を楽しんだり、それを誰かに渡すことができる人。そういうハンドメイドのかっこよさを、ひとりでも多くの人に伝えていきたいんです」

早川辰悟さんのfacebookには、愛らしい小さな家族の存在が、実に素直にのびのびと写し取られています。「お子さんたちは本当に可愛い盛りでしょ?」とそちらに話を向けると「毎日可愛いなーと思い続けてます。業界の先輩たちからも10歳までしか一緒にいられないよと聞かされています。だから働き方も朝型にして、子供たちが夕方帰ってくる頃には、向き合えるようにしたいと思っているんです。毎日ちょっとずつちょっとずつ。時間をずらしていって、今の時間配分になっていきました」

いろいろなことをどう改善したらいいのか、そのために何をしたらいいのか、Leaning! Doing!の姿勢はここでも!「自分の育った環境もあって、父親と一緒に遊ぶなんて年に1回の旅行ぐらいしかなかったから。自分が親になったら、なるべく子供たちと向き合いたいなーと思って」

今年の開催が間近に迫った”第45回 2021 日本ホビーショー "。さまざまな工夫が必要ですが「開催することで見えてくるものが必ずある!」 そう信じて、早川委員長以下スタッフは、万全の対策と準備に余念がありません。





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