縄文人に見る “祈りと感謝” の精神文化〜その3〜
執筆:ラボラトリオ研究員 杉山 彰
人類社会は、自然循環型文明と自然収奪形文明に二分された。人類には、そもそも自然との関係において、特徴的な二つの方向性があり、時代や地域や集団によってどちらかが選択された。一つは自然との共生共存を目指すものであり、一つは自然を従属させて、自然に対して主導権を握り、ときには積極的に征服する意識をしたりする。人類の流れからすれば、前者は伝統的、保守的であるのに対して、後者は革新的である。また、後者が農耕・牧畜の二本柱を基盤とするのに対して、前者