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アイデンとティティ

ビクッ!!『え?なに!?』
直立ミーアキャット並の敏感さん(HSP)パルム王子です( •̀∀•́ )✧

この前も疲れた(実に億劫だ)

他人が悩むと
自分も同じように悩むのだから厄介な性格だ。

いつものようにクラッチバッグを脇に
独りで呑みに出かけた時の話しである。

韓国人とのハーフ女性と出会った。

カウンター越しの彼女は21歳。
金髪に髪を染めた、笑顔がとても愛くるしい女の子。

ハーフだからといって韓国語を話せるわけでもなく
年頃なのかアイデンティティを構築したいと語っていた。

僕には解らないと言った。

冷たいだろうか。
解らないものは解らない。

なぜなら僕は日本人だからである。

マウントを取る為に言った訳ではない。

韓国人や在日ハーフの方を馬鹿にしている訳でもない。

それは事実だからである。

最近韓国人が著者で翻訳された
【あやうく一生懸命生きるところだった】
は実に面白い(福山ガリレオ風)

あの子は今までに心ない事を
想像力の欠片もない思考停止型人間に言われたかもしれない。

歯を食いしばり、永い夜を耐え
親を恨んでは反抗したり
消化出来ず、誰かに当った事もあったかもしれない。

あの子に何を伝えるのが正解だったのだろうか。

僕はあなたが日本人でも韓国人とのハーフでも気にしないと腕を広げた。

不快になる理由がないばかりか
若くて可愛い女の子は望ましいくらだ。

あなたの容姿と性格は魅力的で
いつもの倍はビールが美味く感じるよ
とドキドキしながら伝えた。

それから

『そう、その笑顔もね』

と顔を眺め
恥ずかしさを紛らす為にビールを呑んだ。

明日も明後日も幸せな時間を与えるのだから
あなたは存在するだけで良いのではないか。

悩む事などないと言ったが
結局、僕は何も出来なかった。

荷が重い話題だったので
昔の作品で窪塚洋介がやってた【Go】という映画は在日の苦悩を表現しているので参考になるかもねと逃げた。

それからアイデン&ティティって映画もあったから観てみたらと苦し紛れだ。

内容は忘れたけど
みうらじゅんだから面白くないはずがないだろうと。

ってか
みうらじゅんって誰ですか?
だと!!

おい、ちょっと待てと。
サブカルの帝王舐めんなよと。
とりあえず座りなさいと。

YouTubeにupされていた
みうらじゅんの最後の授業の話しをした。

ロックにハマっていた思春期
革ジャンを着てギターをかき鳴らし
ロックっぽい歌詞の歌を歌っていた頃
ボブ・ディランとの出会いが衝撃的過ぎたらしい。

ロックはもっと自由だ。
肯定感に包まれた彼は思った。

『そもそもロックとはなんぞや』と。

それから好き嫌いの感覚をなくし
誰も興味のない物や事柄に熱中し
今のスタイルになったらしい。

僕からすると棚ぼただったが
やはり響かないし刺さらない(僕にはカリスマ性がないらしい)

マイブームやクソゲー、ゆるキャラと言った言葉を誰が作ったと思ってるんだと憤慨したが
それ以上に彼女は可愛いかった(僕は女好きだ)

よし分かったと。
絶対的立ち位置から話しをしようと。

僕は男で君は女だと確認した。

題して
ポジションフラット対話作戦だ。

それは揺るぎない事実であり
覆る事がないからこそ
話しが入り易いし納得出するだろうと。

ハルキストの僕は【海辺のカフカ】のエピソードを引用し話しを進めた(あの村上春樹やぞ)

なんか聞いたことはある作家らしい(ジェネレーションギャップだと信じたい)

家出をする時、カフカと名乗るようにしたカフカ少年。
15歳のくらいだったかな!?
彼は本が好きだ。

本に囲まれて過ごしたいと
先代の私財を投げて運営している私営図書館に行った所
縁があって住み込む事に。

生活にも慣れたある日、2人組の女性が入館する。

彼女達は女性の地位を上げようと活動している圧力団体というかフェミニストというか…
みたいな人達を、管理しているお孫さんが論破する時の話だ。

お孫さんはスーツのシャツの襟袖から綺麗に着こなし、髪も綺麗な美男で
宝塚、なんなら2次元でもいけそうなくらい端正な顔立ちで対応する。

五十音順に並んでいる作家も男から並んでいると
小さな事から女性がどれだけさ差別されているかを訴えかける。

『そんなことは無い』

となだめた所で聞かない。

あくまで女性は被害者らしい。
まるで聞く耳を持たない。
男に産まれたお前に何が解ると。

日本人に韓国人の気持ちは解らないし
韓国人に日本人の気持ちは解らない。

男に女の気持ちは解らないし
女に男の気持ちは解らない。

ポジションを奪い合い
弱い者を叩く。
その音が響きわたれば
たぶん
ブルースは加速するだろう。

客も引いたお店で
僕はイタズラっぽく聞いてみた。

『この状況でさ
論破して彼女達が去って行くんだけど
何て言ったと思う??』

もう二度と
この図書館に来る事はないだろう。

流石にこの話には食いついてくれているようだ。

お孫さんは全ての話しを聞いた沈黙の後、口を開いた。

『まず、私は女です』

性同一性障害というやつだ。

女の身体で産まれたけど
心は男だよと。

ポカンと赤らめた顔の女性団体員に続ける。

『それからゲイです』

性別は女だけど心は男
さらにゲイであるから
彼氏は男、もっともな話。

バイトそっちのけで思案しているらしいハーフ女性から

『それなら普通に男装してる彼女カップルじゃないですか??』

《普通》だとか《男装の趣味》の話しをしている訳では無い。

僕が話しているのは
《アイデンティティ》
の話しだよと再度確認した。

女性団体員も同じような事を考えたのだろう
話しをすり替えるなと。

お孫さんは仕方なさそうに
想像力のない子供を諭すように言った。

『だからSEXはアナルを使うわ』

僕はアイデンティティ構築の助言をする事が出来だろうか。

想像力があれば
差別はなくなる

イメージが大切だ。
中身がなくてもイメージがあればいい。

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