ギリシア珈琲まったり時間・・ヨーロッパ放浪記(4)


ギリシア珈琲

「カルチェラタン」Stournari地区から歩いて、武装警察官たちの間を抜けて、アテネ国立考古学博物館に行った。騒然とした下町空間から突然平和な広々とした公園に来た気分。
日本の国立博物館のようなユッタリした展示で、ゆっくり、閉館ギリギリまで「古代ギリシア」と対話できた。
外に出ると快晴の青空の下、やや強い日射しの中で、観光客たちが思い思いに写真を撮ったり芝生の上で昼寝したりしていた。
博物館の直ぐ前の森の中にカフェがある。
さほど遠くないシンタグマ広場では、激しいデモが行われているのだろうか。時折パトカーのサイレンが聞こえる。平和な空間に居るのが申し訳ない気分になる。
お気に入りのギリシア珈琲をブラックで飲みながら青空の「平和」を満喫した。
ギリシア珈琲は、挽いた豆を鍋に入れて煮出したもので、鍋の底にべっとり珈琲滓が残っている。その珈琲滓も美味。口の中でザラッとする感覚と濃い珈琲の苦さがたまらない。イタリアン珈琲とはまったく違った感覚。珈琲好きにはたまらない。
ホントは、シンタグマに行きたかった気分だったけど。もう若くはないし。80年代ソウルで、機動隊に囲まれたことがあった。緊張したけど、本当の韓国社会に触れられてとてもよい体験をした。その記憶が、心をシンタグマに向かわせた。
ギリシア珈琲のほろ苦さが、迷いの気分を鎮めてくれた。

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